※当日の動画はこちらから→
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/2448722分〜 開会/6分〜 武田氏/23分〜 鈴木氏/55分〜 奈須氏/1時間25分〜 質疑応答
5月17日(日)は大阪市を解体し、5つの特別区に再編することを柱とする「大阪都構想」の住民投票の投開票日です。最近になってやっとこの問題も全国的な大きなニュースになってきたようですね。
全国にいるAMネットのメンバーですが、大阪や関西がホームタウンのスタッフが多いんです。その関西のスタッフたちも、市議会での維新の議席は過半数ないので「都構想・・ない、ない。」と全く問題外視していました。ところが1月に住民投票が議会で可決するかも?のビックリニュースです。急転直下、慌てふためきました。
その後、いわゆる「大阪都構想」の中にどうも地下鉄と上下水道、ゴミ焼却場の民営化も入れてるらしいとわかってきたのが2月。「どういう事?上水道の民営化は大阪市議会で否決されてるはず?」と疑問を抱きながらも、住民投票まで100日もないにもかかわらずドンドン話は進みました。水道の民営化を長年ウォッチしているAMネットですから、緊急に「時事放談カフェ」のテーマを「大阪都構想」の勉強会に変更することにしました。第1弾は、森裕之教授にお願いし『「大阪都」構想ってなに?どう変わる?』を開催し都構想の基礎を行政学の専門家からお話して頂きました。
http://am-net.seesaa.net/article/417607996.html当初、第2弾は「ゴミと上下水道の民営化」にテーマを絞って、カフェで開催するつもりで準備をしていました。そこへ4月末に当選されたばかりで大変お疲れのところ、東京の奈須りえ大田区議の方からわざわざ「大阪へ行ける」とのご一報を頂きました。都構想の問題についてかねてから発信され、東京の都区制度にも大変お詳しい区議からお話を伺えるいいチャンスです。これは是非奈須さんから都区制度のお話を聞いてみたい!!直前で急遽テーマを変更しましょう・・・「 緊急企画!都構想で大阪は豊かに?成長戦略を考える
〜ごみ・上下水道の民営化&東京都の特別区ってどんなん?〜大田区議会議員「奈須りえ」さん来阪!」
奈須さんの「市民シンクタンク まちづくりエンパワメント」と共同開催、内容も変更、多くの人に聞いていただきたいので会場も大阪市西区民センターに変更しました。
急に開催場所も変更したので、当日まで人が集まるだろうか内心心配でしたが、5月8日は開演19時前から西区民センターにどんどん来場者が来られ、定員を超えて立ち見がでるほど盛況でした。1週間後と迫った住民投票に向け、大阪市内の関心が高まっていることがうかがえました。
AMネット事務局長の武田による大阪都構想の概要の説明で講演はスタート。
特別区設置協定書の説明パンフレットに沿って、今回の住民投票で市民に問われていること、特別区を設置することで新しく生まれる一部事務組合のこと、税金のことや公営事業の民営化、成長戦略などについてポイントを説明。「どうしてこういうことをしなければならないのか?」会場からは疑問の声や失笑さえ聞こえました。
続いてCASA(地球環境と大気汚染を考える全国市民会議)理事の鈴木靖文さんから、大阪市のごみ処理の現状と大阪市廃止・特別区設置や民営化で起きるであろうことのお話。人口減少をはじめ今後税収増が見込めないといった状況で民営化を進めた場合、委託価格のトラブルや価格上昇、収集停止などさえ起こりかねないといったことが、民営化のシミュレーション研究の説明から始まりました。
その後、危惧されることとして、委託業者の管理・監督がやり切れるのか、ノウハウの継続性や運営の連続性、災害時にどれほどかどうか農家、また今後統合した生活サービスが必要な時代に対応できるのかなど、公営事業にかかわる様々な課題について話されました。
ごみ処理をはじめ、上下水道をはじめとする身近な市民サービスに対して、これまであまり考えてこなかった視点に気づかされました。
次に東京都大田区議の奈須りえさんから特別区とはどういうものか、現在区議として抱えている課題などについてお話を聞きました。大田区では保育園・幼稚園の民営化が進み、すべて民間委託となったが、保育園待機者や特養の待機者は日本一であると。民営化するだけでは何も変わらないという身近なお話からスタート。
特に特別区と都の間での課題が財源であることを伺い、特別区がいかに自主財源を持つことが難しいかを実感。また新しく設置される自治体である「一部事務組合」の財政がブラックボックス化することが紹介されました。一部事務組合はその設置の在り方や議員が選挙で選ばれないといった問題から、民主的な管理運営ができていないなど、住民の意見を反映させるのが難しいことがわかりました。
実際に区議としてかかわっておられる奈須さんからのお話は具体的かつ詳細で、特別区というものがいかに問題点、課題が多いかが知らされました。
最後に来場されていた平松邦夫前大阪市長から今回の講演や住民投票に関して挨拶をいただきました。
また同じく来場されていた「大阪都構想はいらない・・・民意の声」代表の浅野秀弥さんにも一声いただきました。
説明パンフレットだけではどのような自治体となっていくのか、私たちの暮らしがどのように変わるのかがわかりにくい協定書。わからないままに賛否のみを問う住民投票自体が果たして公正で民意を反映したものなのかどうか考えさせられました。
居酒屋での打ち上げは奈須さん、鈴木さん講師陣と、スタッフ、有志数人と平松元市長も参加してくださいました。有難うございました。(優しいお人柄の出た一枚。)
posted by AMnet at 17:18
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