2016年05月29日

AMネット会報LIM79号発行〜TPP批准の前に交渉内容を明らかに!〜

昨日無事、会報を発送いたしました!
いつも印刷している公共施設がいっぱいで、どうなることかと思いました。
いろんなテーマでさまざまな方たちが活動しているんだなーといつも嬉しくなります^^

AMネット会報LIMは、年4回程度、AMネット会員の方に送付しています。
会費や様々な方からの寄付がAMネットの活動を支えています。(年会費3,000円)
よろしければぜひ! → http://am-net.org/join/join.html


AMネット会報LIM79号発行(2016年5月)

〜TPP批准の前に交渉内容を明らかに!〜

目次:
P2 TPP批准の前に交渉内容を明らかに!        AMネット事務局
P4 特区になじまぬ保育行政の規制緩和 国家戦略特区と規制改革が私たちの生活に与える影響
                          いしだ はじめ(AMネット)
P5 世界の潮流と逆行する、大阪市水道民営化 武田 かおり (AMネット)
P7 北海道通信〜この先の『食と農と環境』への取り組みvol.4
                     清水 敬弘(北見地区農民連盟 事務局長)
P8 活動報告
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2016年05月20日

北海道通信 -北海道農業とTPP聖域5品目の関係〜この先の『食と農と環境』への取り組みvol.2

AMネット会報LIM77号(2015年12月発行)より
北海道通信〜この先の『食と農と環境』への取り組みvol. 2

清水 敬弘さん

※vol.1はこちらから 

第2回は、TPPが今後、北海道にもたらす様々な影響等について考えたいと思います。

北海道は『日本の食糧生産基地』と呼ばれ、TPPの他、貿易交渉事における農畜産物「関税交渉」では、最も甚大な影響が及ぶとされる地域です。
日増しに明らかになる交渉結果で、強く批判されているのが【聖域】と呼称され、北海道で多くを生産するコメや牛肉を含む「重要5品目」の関税交渉における『大幅譲歩』であります。

実は、北海道で意欲をもって農業を始める若き農業青年は、大半の方が親の栽培する農産物が、『政府管掌作物※』であることを知りません。

TPP問題を知ることは、国内外をめぐる農業政策の『違いや構造的課題』を知ることです。

日本国内で栽培する野菜類や果樹などの『市場流通品目』と、『政府管掌作目※』との収支の違いや仕組みを勉強する機会が乏しいことから、北海道の各JAでは青年部・女性部向けの「農政学習会」などを進める様になりました。
国が内外価格差是正を目的に、作物価格を決める「国家貿易品目」に指定される作物:コメ・麦等)

ここからは、前述のTPP交渉「大筋合意(大幅譲歩)」ではどの様な影響が予測されるのかを検証していきます。
現在、日本の関税収入は約9,300億円(平成23年内閣府調べ)とされ、多種多様な国内農畜産物をその『重要度』などによって高関税をかけ、農作物の無秩序な輸入を防いでいます。

これまで、関税収入を財源とし農業政策を構築していた農水省は、「足りない部分は(国民理解を経て)一般財源で賄う」と、北海道の政府説明会で回答しました。

我々は、今もなお財政逼迫し【借金大国】と揶揄されている日本の国民各層に「納税者理解」を得ることは極めて難しいものと理解しています。従って、前述の「国家貿易品目」指定の『政府管掌作物』は事実上、作付できず、そのほとんどが海外原料に置き換わることが予測されます。

 かつて、日本の貿易交渉では1951年の丸太関税撤廃や、1964年の木材「完全輸入自由化」が断行され、全国各地の林業振興は荒廃し、北海道で林業関連の雇用を失ったマチは、その後衰退の一途を辿りました。

「農業生産だけは失ってはならない!」と訴える、基礎自治体首長が北海道には多数おります。それは、農林水産業が、『基幹産業』として、地域のコミュニティ形成を担ってきたからです。


北海道庁農政部では、TPPが農業分野に与える影響試算額を見直し、総額1兆5,846億円、地域雇用でも11.2万人失われると下方修正しました。しかし、私どもの『独自試算』では、これ以上のインパクトがあるとみており、現在も、影響試算の検証を続けております。


また一方で、北海道はTPP妥結以降も、広大な大地を利活用して、大規模畑作・酪農経営ができると論じる各界有識者の方々がおられますが、これは大きな間違いです。

規模の大小を問わず、農業経営にも『損益分岐点』があり、TPP以前から国の政策誘導などによって、大規模畑作・酪農経営を行うために、高額な借り入れをした資本投資の支払いが残る農家が多くいます。


前述の、意欲ある当地の若き農業青年は、来る日も早朝から夜遅くまでの『過重労働』を、こなしています。

大切な『親子時間(先代から農業経営を学ぶ時間)』や農政学習の時間の代償の上に、農地面積や家畜頭数の『規模拡大』を進めてきました。あくまでも、農業経営は『個人の判断』です。

しかし国や農水省が提示する農業政策推進は『政府管掌作物』栽培であり、北海道農業者の近未来の経営判断に極めて大きな地域影響を及ぼすことを、私は前職が農業者であった経験則から痛いほど理解しております。

そのため、この先の見通しが全く立たない経営体が後を絶たず、健全経営の家族農家でも余力財産がある内にと、『見切り(離農)』をすることが予測されています。


最後になりますが、【終わりの始まり】が見えてしまうかの様な国内農畜産物関税の『大幅譲歩』となるTPPの大筋合意ですが、国会批准までは時間が残されております。
この先も、北海道農業は日本を支え続ける基礎食料生産を持続していくためにも、私どもは決して諦めることなく、TPP断固反対運動の各種対策を講じてまいります。■


<これまでの北海道通信はこちらから>
北海道通信vol.1 北海道JAの役割
http://am-net.seesaa.net/article/430972793.html

北海道通信vol.2北海道農業とTPP聖域5品目の関係
http://am-net.seesaa.net/article/438060983.html

北海道通信vol.3北海道農業事情
http://am-net.seesaa.net/article/439134227.html

北海道通信vol.4 生乳の仕組み、指定団体制度の役割
http://am-net.seesaa.net/article/442570265.html

北海道通信vol.5 バター不足の真実
http://am-net.seesaa.net/article/442570586.html

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AMネット会報LIM2016年2月号「TPP署名。でも本当に発効するの?」原稿紹介(市民側の分析概要あり)

AMネット会報LIM78号(2016年2月号版より)
※AMネット会員(年会費3000円)の方に年4回程度発送している会報です。
会員となって応援していただけると大変うれしいです。
よろしくお願いいたします! → http://am-net.org/join/join.html

TPP署名。でも本当に発効するの?

武田 かおり (AMネット事務局長)

TPP、署名はしたけれど

2015年10月5日に大筋合意、TPP交渉は一応の決着を見ました。11月25日に「TPP政策大綱」発表、2016年1月7日にようやく日本政府による協定仮訳が公開されたものの、約6,000Pに及ぶ膨大な資料です。

1月14日には、TPP対策費3,122億円補正予算可決し、対策・予算のみ進行しています。
2月4日NZで署名式が行われ、各国が年内批准目指すと、日本ではすでにもうTPP発効が決まったかのように進んでいます。

しかし「ISD条項の仲裁判決と、日本での裁判判決とどちらが優先されるのか」という非常に重要でシンプルな質問すら、法務大臣が答えられず何度も国会審議がストップすると言うおそまつな状況です。

1月末の甘利大臣辞職で石原大臣が国会対応できるわけもなく、議論できる状態ではありません。今後、国会批准→締結→発効という順序になるわけですが、原則12か国全ての批准が必要です。

但し、2年超えても無理な場合は、GDP85%以上・6か国以上で発効、つまり日米が批准しないとTPPは発効しません。

米国大統領有力候補ほぼ全員TPP反対であり、その中でもサンダース氏は「私が大統領になっても破滅を招くような貿易協定に署名しない」と宣言しています。

与野党共に見直し、反対表明が相次いでおり、11月大統領選後に審議先送りの声がでています。カナダも政権交代でTPPに懐疑的であり「手順として署名はするが、批准は未定」とくぎを刺しての署名式参加であり、日本ほど前のめりな国はそうありません。

一方、反対の声が大きいとされていたマレーシアでは大多数が賛成の中、署名前に国会承認され、批准する体制が進んでおり、決して楽観視できるものではありません。


市民側の分析から見えてきたTPP

英文テキスト公開後、市民側の分析が進んでいます。市民団体・農業団体・労働組合等が協力し「TPPテキスト分析チーム」も日本で立ち上がり、1月末報告されました。その他情報から現時点で分かってきた懸念の一部をまとめました。


・農産品市場アクセス(2章より)

TPPでは原則関税撤廃であり、現在「例外」を勝ち取ったと政府は言っているが「除外」ではない。
除外は関税撤廃の対象としないということだが、例外では今後撤廃を迫られる可能性がある。

政府は「日本の関税撤廃率は95%、他国と比較して勝ち取った」と言うが、セーフガード含む全面見直しのための再協議を7年後に5か国と行うことが決まっており、7年間猶予をもらっただけではないか(7年後日本だけが農産品全般が再協議対象)。

しかも関税撤廃時期の繰上げ要請があれば、協議に応じる義務もある。更に、農業貿易に関する小委員会が設置され、恒常的に関税撤廃を迫られる仕組みではないか。


・食の安全(7・8章より)

「透明性」の記述があちこちにある。貿易交渉で言う「透明性」とは利害関係者、つまり企業が食の安全基準を決める際に、声を上げることができることを言う。

例えば、食品の表示制度を利害関係者と一緒に考えることになり、各国での制度がねじ曲がる懸念がある。「なんら日本の制度を変更する必要はない」と政府は言うが、変える仕組みが日米並行協議でも決まっている。SPS委員会が設置されるが、リスク分析が中心で、例えばコストベネフィット論で考えるリスクマネジメント等であり、予防原則を排除するやり方だ。


・投資章(9章より)

投資の定義は、会社・株式等、投資家が直接・間接に所有・支配するものとされる。「契約」も入っており投資の境界線が見えづらく、非常に広範。
また「公共福祉目的等の正当な政府措置」はISD対象から外されておらず、例えば「政府の許認可等が正当かどうか」で争える。

また、「企業の期待に添わなかった」だけで提訴されるとの懸念も、それだけではダメだが「公正衡平待遇」かどうかの正当性で争える。「公正衡平待遇」の意味は曖昧で、外国企業勝訴の根拠になってきた文言だ。

これまでの「多国籍企業が訴訟を乱発するのでは」という懸念に対し「濫訴防止策」で大丈夫と政府は言うが、TPP固有の言葉はほぼなく、抑止になっているとは言えない。

そもそも仲裁人の日常業務は多国籍企業顧問弁護士等であり、訴訟が多いほど、多国籍企業に有利な判定を下すほど、利益が出る存在であり、「そもそも中立な判定ができるのか」も問われている。


・国有企業(17章より)

TPPでいう国有企業の定義は「主として商業活動に従事」する「締約国が50%超の株式所有」等の条件。
不明な条件もあり特定が困難だが、数が非常に多く、研究機関含む病院、金融、高速道路・空港、投資ファンド、放送、資源・エネルギー関連、郵便等、幅広く含まれる。国有企業は各国様々な経緯・体制の中で成り立っており、地域の基礎的社会インフラも多く、地域の不安定要素が高まる懸念。


・医療分野(章立てなし)

「特許期間延長」による新薬価格の高止まり、「特許リンケージ制度」による後発薬承認が困難になる問題、加えて「産業上の利用可能性あるすべての技術分野の発明」が特許取得可能となり、診断・治療・手術も特許対象にできる。

「透明性」として、日米交換文書で外国医療関連企業が医薬品・医療機器の保険収載の可否や価格決定する中医協(中央社会保険医療協議会)に利害関係者として口出し可能に。

今後、TPPでは健康保険をそのままおいて、「透明性」の名のもとに新薬を高価なまま販売する一方で、国家戦略特区等で混合診療を進め、民間医療保険の拡販が進むと懸念されます。


・規制の整合性(25章)

米国が提案、交渉を主導した新しい分野。
「各国間で異なる規制措置」の存在がビジネスの障害として、各国の規制措置に対処するもの。これはISD不適用だが「通報」のアプローチにより、規制整合性小委員会において、検討・質問・討議でき、強制力があるものに。今後、日本国内では規制改革会議によって権限強化されていくのではないか。


市民社会の動きなど

TPP協定は「生きている協定」であり、今回の交渉結果で終わりではありません。例えば、TPP委員会が設置され、発効3年以内に協定改定・修正を検討することが決まっています。

政府調達(公共事業など)は、3年以内に適用範囲の拡大を再交渉、国有企業も5年以内に追加交渉といった具合です。TPP交渉優先でストップしていた他協定も今後進んでいくことになります。「透明性」を盾に、利害関係者として多国籍企業が私たちの気づかぬところで、政府審議会等で意思決定に参画していきます。

TPP署名式の会場近くでは、TPP反対デモに数千人が参加し意思表示がされました。
日本国内の活動は現在、協定分析・その内容を広めることを重点とし、さまざまな情報発信・分析がされています。TPP交渉差止・違憲訴訟の会では2/22第3回口頭弁論が、4/11には第4回期日が決まり、現在原告1,977人、会員5,219人と人数もどんどん増えています。あきらめるにはまだまだ早い!■


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2016年05月14日

【公務員はコストか、財産か】大阪市水道民営化から考える

【公務員はコストか、財産か】
大阪市水道の技術力はすごい。

高度浄水処理、日本で初めて水道GLPの認証もとった。ISO22000の認証も。この技術・ノウハウを持って、市域外の事業展開に活かすとしている。

だけど、ちょっと待って。
最新の機械を入れれば、認証が取れるのか。技術がすごいと言われるのか。

違う。
それを維持管理し使いこなせる人がいるから、技術があると言われるのだ。

大阪市の水道技術がすごいと言うことは、大阪市水道局の職員のノウハウがすごいということ。

その技術、つまり水道職員は大阪市の財産なのだ。でもそれを、お金に換算することは難しい。

でも、民営化すれば、モニタリング部署として残る20人以外は全て退職金を払って、民間の運営会社に移ることになる。
そのノウハウは、ほぼフリーで民間企業に移ってしまう。

すでに、関西圏でも技術を失ってしまった自治体は多数。
それを助けることができるのは大阪市しかないかもしれない。

大阪市の水道民営化の話は、大阪市だけで考える話ではないと思う。

■2016年水道民営化への条例案、市会へ提出を受けて
@大阪市水道「民営化こそ問題先送りだ!」
https://www.facebook.com/amnetosaka/photos/a.355876991117947.76346.355377027834610/1071195819586057/?type=3&theater

A大阪市水道 民営化されたら「大災害時は大丈夫?」
https://www.facebook.com/amnetosaka/photos/a.355876991117947.76346.355377027834610/1071444512894521/?type=3&theater

B大阪市水道民営化すれば、「市民負担が軽くなる?」
https://www.facebook.com/amnetosaka/photos/a.355876991117947.76346.355377027834610/1084644201574552/?type=3&theater

■<陳情が大阪市会で質問採用されました!しかし…>
@大阪市の水道民営化プランは「再公営化」の世界のトレンド?
〜3.22World Water Dayに考える大阪市水道民営化問題〜
https://www.facebook.com/amnetosaka/photos/a.355876991117947.76346.355377027834610/1086925211346451/?type=3&theater

■A水道民営化で、逆に「水道料金があがる」不安
https://www.facebook.com/amnetosaka/photos/a.355876991117947.76346.355377027834610/1087767437928895/?type=3&theater

■平成28年3月10日 交通水道委員会の動画はこちらから
http://www.gikai-web.jp/moviefile/w_h28/20160310kousu2.html

■陳情及び記者会見の報告はこちらから
https://www.facebook.com/amnetosaka/posts/1078211742217798
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2016年05月11日

【7/16(土)開催!】ちょっと待って!その「水道」の民営化〜大阪の水のこれから。公共の可能性 〜世界では235件も再公営化!〜

【7/16(土)開催!】ちょっと待って!その「水道」の民営化
〜大阪の水のこれから。公共の可能性 〜世界では235件も再公営化!〜

「25年後に赤字になる。持続可能な水道のために」とし、大阪市の「水道民営化」案が今年2月大阪市会に提出されました。

しかし、世界では民営化後「失敗だった」と、再度公営化している事例は、2015年時点で235事業体にも及びます。
その中でも、 大阪市会で質疑に上がっているパリ市では「住民参加」が成功のポイントになっています。

今回、世界の再公営化事例を見てきたオランダNGO所属の岸本聡子さんと、大阪市の民営化計画にいち早く警鐘を鳴らしてきた大田区議員の奈須りえさんを講師に招きました。

「民営化の何が問題で、再公営化が進んでいるのか」、「再公営化においてなぜ市民が関わることがポイントで、どのように関わっているのか」を学び、世界で見いだされている「新たな公共の可能性」を学びましょう。

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■2016年7月16日(土)午後2時〜5時 (開場1時30分)

■ヴィアーレ大阪 4Fホール
大阪市中央区安土町3−1−3(地下鉄「本町」駅1号出口徒歩3分、「堺筋本町」駅17号出口徒歩5分)
http://www.viale-osaka.com/access/

■参加費500円(開催団体会員無料・定員200人・申込不要)

■プログラム
14:00開会(開場1時30分)
講演1「より良い公営へ〜最新海外レポート」
    講師:岸本聡子さんNGOトランスナショナル研究所(オランダ)

講演2「民営化でどうなる?公共の可能性は?」
    講師:奈須りえさん 東京都大田区議員(4期目)
休憩

パネルディスカッション

2つの講演後、参加者から質問を事前にあつめ、質問をもとにパネルディスカッションを行います。

質疑応答
閉会
※プログラムは変更の可能性があります。


■登壇者
◇岸本聡子さん(オランダ・NGO トランスナショナル研究所)
より良い公営へ〜最新海外レポート
環境NGO A SEED JAPANを経て、TNIに所属。経済的公正とオルタナティブプログラムの中で、水(water Justice) とエネルギー(energy democracy)を担当。水(道)の商品化、私営化に対抗し、公営水道サービスの改革と民主化のための政策研究、キャンペーン、支援活動をする。
 

◇奈須りえさん(東京都大田区議会議員)

民営化でどうなる?公共の可能性は?
大田区議会議員四期目。無所属。『フェアな民主主義』をスローガンに大勢の市民とともに活動中。こんな児童館が欲しいと声を上げたことがきっかけで議員に。早くから大阪市水道民営化についても注目。官とは民とはという公共システムの問題や経済の問題まで幅広い。

◇パネルディスカッション コーディネーター
神田浩史さん(特定非営利活動法人AMネット理事)

2003年第3回世界水フォーラム市民ネットワーク事務局長として多くの市民・NGOの参加を推進。TPPなどグローバリゼーションのもたらす影響に警鐘をならし、現在は、穏豊(おんぽう)社会の実現を標榜し、岐阜県西濃地方で住民主体の地域づくりにも取り組む。

■主催:特定非営利活動法人AMネット/しみんマニフェスト大阪UP/大阪を知り・考える市民の会/近畿水問題合同研究所

■後援:特定非営利活動法人水政策研究所
一般社団法人全水道会館・水情報センター

■問い合せ 特定非営利団体活動法人AMネット
amnetosaka@yahoo.co.jp

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■企画の誕生ストーリー

「日本ではガスも電気も民営化されているわけで、水道が重要なライフラインだと強調されても、じゃあガスや電気はどうなのかと聞きたくなる。」
そう思っていたとき、「世界では水道を民営化した後、再公営化した事例が235以上もある」と聞き驚きました。
なんで?

ただそれだけが知りたいとおもっていたところ、その200以上の事例をまとめレポートにする作業に関わり、日本語に翻訳した岸本さんのことを教えてもらいました。
早速、ブログを読ませてもらったり、再公営化レポートを読ませてもらったりしたのだけど、なんとも興味深い。

是非、大阪の水道民営化が決まってしまう前に話を聞いておきたい。とはいえ、岸本さんはオランダのNGOで活動しているので、そう簡単には呼べないだろうな・・・
と思っていたら、なんと7月にちょうど来日予定があるとのこと。

こんな機会を逃すわけにもいかず、お声を掛けさせてもらったら、岸本さんも大阪市の水道民営化は気になっていたようで二つ返事で引き受けてくれたのです。
そして今回、もう一人のスペシャルゲストは、奈須さんです。

奈須さんは、全くの無所属ながら、トップ近くで当選を果たした筋金入りの市民派議員。民営化の問題、公共システムに詳しく、一市民の立場から、大阪市の水道民営化問題をいち早く問題視してきました。
一区議会議員と思えないほど、視野も守備範囲も広い方です。

この二人の話を聞くことで、より納得できる決定ができるのでは。そんな思いで企画しました。

イベントの後半では、2人へのみなさんからの質問を中心にパネルディスカッションしていただきます。
現時点の情報量や立場を気にしないでください。
私たち企画側でも知識不足を痛感しています。

参加者の皆さんと学び、「納得いく決定」ができるようにするため、準備してお待ちしています!
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2016年05月06日

〜オーガニック田んぼオーナー、募集します〜いのちをそだてる、いのちをいただく。

AMネット代表理事 松平尚也が営む耕し歌ふぁーむ。
「オーガニック農業とは」について実践レクチャーつき★
田植えの様子等は、こちらのページからご覧ください!
https://www.facebook.com/tagayasiuta/posts/630825097064604

〜オーガニック田んぼオーナー、募集します〜
いのちをそだてる、いのちをいただく。
2016年5月から10月 全5回
田植えから草取り、稲刈りに脱穀
じぶんで育てたお米をいただく、
そんな「田んぼオーナー」を募集します。
京都・桂川の源流地域、清流が流れる郷の「京北・黒田地域」で、
里山のめぐみといのちの循環に触れる体験をしてみたい方、大歓迎です。
「自分で育てたお米を食べてみたい!」
「子どもにお米ができる過程を体験してもらいたい」
「自然に身をゆだねて、リラックスした一日を過ごしたい」
「汗をかいて、大地に「毒」をすってもらうデトックス効果を満喫したい」
「汗を流しつつ、山間地や農業の「モンダイ」について想いをはせたい」
動機はそれぞれでも、一粒万倍、お米からお米ができるプロセスに関わり、お米の一生に寄り添い、そのいのちをいただく醍醐味を一緒に味わいませんか。何ものにもかえがたく、やみつきになる体験です。
ご縁をお待ちしています!

★主催:耕し歌ふぁーむ https:/tagayasiuta.com
FB:tagayasiuta

共催:AMネット http://am-net.org/
 *パタゴニアの環境助成金プログラムを受けて実施しています。

★「オーガニック田んぼオーナー」プログラムとは?
全5回の無農薬無化学肥料でのお米作りに参加、お米づくりのイロハを体験し学びます。
収穫したお米は、ご参加口数に応じて配分。自分で育てたお米を味わうことができます!
●参加費1口(1畝):¥20,000
          (耕し歌ふぁーむ会員さま価格:¥15,000)
* 収穫したお米のうち、1畝(100m2)分がオーナーさまのお米となります!
●日時:全5回
第1回 田植え:5月29日(日)
第2回 草取り:6月19日(日)
第3回 草取り:7月10日(日)
第4回 稲刈り:10月9日(日)
第5回 脱穀 :10月23日(日)
*時間(各回共通):9:30集合、15:00解散
*天候次第で変更になることがあります。

●会場
京都市右京区京北・黒田地域(京都の桂川の上流地域、黒田地域の田んぼが会場です)
●その他
*2016年度開催の全5回の田んぼ作業に参加いただけます。
*収穫したお米はご参加口数に応じて配分されます。
*1口は、1畝(せ)分=100m2ぐらいの割り当てです。お一人で、あるいはご家族やグループで1口を参加いただいても結構です(5人ぐらいまでのグループでお願いします)。
*4回以上ご参加いただける方のみ「オーナー」(お米の割り当てあり)とさせていただきます。
*単回でのご参加も大歓迎です。その場合は体験のみ(お米の割り当てなし)となりますのでご了承ください。参加費は、お一人2,000円、ご家族の場合は一家族3,000円となります(耕し歌ふぁーむ会員さまご家族は2,000円です)。保険代・ランチ代別途必要です。
*2016年「オーガニック田んぼオーナー」プログラムは、パタゴニアの環境助成金プログラムの助成金を受けて実施しています。

★プログラム詳細
●桂川源流の京北・黒田の田んぼで、昔ながらの手植え、手での草取り、田打ち車での草取り、手刈りの稲刈り、足踏み脱穀での脱穀作業、と、ほんの数十年前まで行われていた形でお米作りに参加します。京都市京北・黒田は、京都市内から35kmほどの桂川の源流域にある山間地。きれいな水と空気、山々にかこまれた自然豊かな地域です。
●植える苗の品種はミルキースター。もっちりとした甘みのあるお米です。苗も無農薬・無化学肥料で、自家製です。
●田んぼの大きさは1反(10畝)で、限定10家族・グループの募集になります。オーガニックでの収量は、1反あたり200〜300kg(玄米)ぐらい。計算上は1口30kgの収穫を手にすることができるかもしれませんが、そこはみなさんでがんばり(特に草取り!)次第です!今、1人のお米の消費量は1ヶ月平均5kg弱です。ということは、1口で、4人から6人ぐらいの1ヶ月分のお米を収穫できる、予定です。
● 第1回から3回は泥の田んぼでの作業です。生き物豊富な田んぼなので、手足を泥につけているだけでとても気持ちいいです。たっぷり汗をかき、田んぼに日頃の毒を吸い取ってもらってデトックス、1日の終わりには身も心もすっきり!?
● ランチは、深い山々をバックに田んぼの畦でいただきます。せっかくなので地域のお米やお野菜を使った簡単なランチを近所の方にご用意いただいて、実費をいただく予定です。

● お子さんと一緒のご参加大歓迎です!ばりばり田んぼ作業にはまるもよし。虫をひたすら追いかけるもよし。食べられる草取りに夢中になるもよし。ただ、お子さんのことを目にかけることのできる大人の方と一緒にご参加くださいね(ベビーシッター等は手配していません)。お米づくりに精を出す大人のそばで、子どもたちには田んぼ周りでたっぷり遊ぶ1日を過ごしてもらえたらと思います。

● お米づくりには「八十八の作業」があるとされます。種もみ管理から苗作り、水路掃除や田起こし、畦ぬりに代掻き、普段の水管理や見回り、草刈り、天日干し米の管理(雨や嵐や獣から守る…などなど)、収穫米の管理、等々…。こういった諸作業は耕し歌ふぁーむで管理させていただきます。

● 全回、耕し歌ふぁーむ代表の松平尚也による「オーガニック農業とは」について実践レクチャーつきです。松平は、有機農業従事歴10年の認定エコファーマーで、現在世界や日本のオーガニック農業について大学院で研究中。これまでのノウハウや試行錯誤の経験に加え、世界や日本の諸事情について惜しみなくご披露いたします。乞うご期待!

★プログラム日程と内容
===第1回:5月29日(日)田植えの巻「稲さんの嫁入り」
初夏、どろどろの土に直接足を入れて大地をふみしめるー
最初はだれもが おっかなびっくり。どきどきで「そ〜」っと足をふみいれる。
土とつながるきもちよさに からだもこころもリラックス。
日ごろのストレスが吸い取られ、あたたかい大地にからだをあずける感覚はサイコー。
田植えは 「稲さんの嫁入り」とも呼ばれる、農家の一大イベント
===第2回:6月19日(日)草取りの巻 其の壱「初夏の源流でデトックス」
田植えから3週間。まだ頼りない感じの、かわいらしい稲がそよそよ。
あれれれれ?大事で愛おしい稲たちのそばをよく見てみると、むむむ、もう雑草たちが芽吹いています。
「雑草」だなんて失礼な。名前もあればおいしくいただけるものがほとんど。でも、お米を食べたいので、ここは心を鬼にして草取りです。
===第3回:7月10日(日) 草取りの巻 其の弐「もっともっとデトックス」
田植えから1ヶ月半たった田んぼでは、稲もだいぶ大きくなり、植えたころの弱々しさを思うとその成長っぷりに感動するぐらい。
* 第2回、第3回の草取りでは、手取りと田打ち作業の両方を体験します。
手取りは、「大地をなでまわす」とも言われるとてもきもちいい作業。「はまる」人も続出中!泥に一日つかっていた手の肌はつるつるで、「顔をパックしたい!」気持ちに駆られます(笑)。
また、昭和時代に大活躍した、博物館などで置いてある道具、「田打ち車」(田ぐるま)も使った作業も体験。田打ち車を押しながら、田んぼを縦に横にガンガン進みます。動作的には、スポーツジムのベンチプレスに似ています。バストアップになる、と言われている(?)やつです。田打ちを半日がんばるだけで、ボディの気になる部分がキュっと引き締まる・・・と期待をしてもいいぐらいの運動量。
さらに、からだの節々を鍛えたら「老化」を防いでくれるんじゃないかなーなんて。(近所のじーさまがたの軽い身のこなしは、そんな明るい希望を抱かせてくれます!)
もちろんシェイプアップやアンチエイジング効果も魅力的ですが、何より、澄んだ空気を胸一杯に吸い込みながら、深い山々や小さな生き物に癒やされ、汗をいっぱいかいて、土や虫や微生物と思いっきりなかよしになってリフレッシュ&デトックスな一日を過ごします。
===第4回:10月9日(日) 稲刈りの巻「収穫の喜びを感じる!」
5月末の田植えから約4ヶ月。稲穂がたわわに実り(るはず!)、収穫の時期を迎えます。
あの小さくてたよりなかった苗が、豊かな水、太陽、大地のめぐみを受けて大きくなった姿には、毎年感動します。鎌で手刈りをし、稲木にはざかけをし、天日干しにします。なかなか難しい稲穂で縛る作業にも挑戦。赤とんぼが舞い、イナゴやバッタが飛びはねる田んぼは、生きものたちのゆりかごであり、水の源です。夏も終わり秋に向かう今は、毎日食べるお米について、お米をめぐる命の循環について、想いを馳せる絶好の機会です。
===第5回:10月23日(日)脱穀の巻「収穫祭!」
天日に干されることでぎゅっとうまみの詰まった稲穂から、脱穀の作業を体験します。また昭和の道具、足踏み脱穀を使用しての作業です。収穫から2週間、雨風や嵐、野生の動物たちの猛攻撃(があるかも。。。)から守り抜いた暁にやっとこさたどりついた収穫、はてさてどれぐらいの収量があるのでしょうか。どきどきの日です。
★案内人について
松平尚也
1995年より、NGOに所属しグローバルな農業や食料の国内外の問題を調査研究・発信してきた。2005年より京都市右京区京北に移住、有機農業に従事するとともに、農家の視点から情報発信を行っている。近年は耕し歌ふぁーむという屋号で約1.5haの田畑を耕し、「畑から食卓へ」をモットーに、無農薬・無化学肥料で栽培した米と野菜を「おすそわけ定期便」として消費者に送っている。また、大学院で国内外の持続可能な農業やアグロエコロジーをテーマに、国内外の小農民にとって必要な技術や取り組みそして政策について研究している。世界と日本の食べ物や農のあり方の未来を模索し、農家の視点から発信していきたいと考えている。
所属:耕し歌ふぁーむオーナー(http://tagayasiuta.com/
AMネット代表理事(AMネット http://am-net.org/
アジア農民交流センター世話人(http://www43.atpages.jp/afec0703/
京都市右京区京北地区認定農業者
京北環境保全型農業研究会会長
京都大学農学研究科生物資源経済学部博士前期課程所属
★交通手段
・基本的に現地集合・現地解散です。自家用車お越しの方が便利です。車でお越しの方には行き方の詳細を追ってご連絡します。
・JR西日本バス(高雄・京北線)のご利用も可能です。
往路:周山行き・・・JR京都駅7:50発、京北合同庁舎前(ウッディ京北前)下車9:09
復路:JR京都駅行き・・・京北合同庁舎前(ウッディ京北前)15:42発、JR京都駅着17:06
http://www.nishinihonjrbus.co.jp/local_bus/kyoto/
*京北合同庁舎(ウッディ京北)から耕し歌ふぁーむへは車で20分程度です。
*ご予約時に交通手段の欄に「JR西日本バス利用」と明記ください。
人数によって車を手配いたします(タクシーの場合や、相乗りをお願いすることもあります。実費をご請求します)。
★お申し込み・質問・お問い合わせ先
お申し込み期限:5月15日(日)まで
定員:10組まで(定員になり次第締め切ります。先着順ですのでご了承ください。)
お申し込みは、以下をコピーしてご記入の上、メールにてお願いします。送付先:tagayasiuta@gmail.com
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件名:「オーガニック田んぼオーナープログラム」参加希望
●代表の方の連絡先:(お名前:        )(TEL:        )(携帯:         )
(メールアドレス:     )
●米作り体験作業に参加される方々について
参加人数:合計  名
参加者のお名前
 (お名前:      ) (ふりがな:)(性別: )(ご住所:             )(TEL:          )(お子さまの場合ご年齢: )
*保険加入に必要です。全員分ご記入お願いします。
*3歳以上のお子さまにはボランティア保険をかけさせていただきます(一人250円)
●交通手段:自家用車・JR西日本バス利用
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ご参加お待ちしております!
耕し歌ふぁーむ 松平尚也・奈美 京都市右京区京北下黒田町 tagayasiuta@gmail.com
Facebook: https://www.facebook.com/tagayasiuta
posted by AMnet at 00:57 | TrackBack(0) | 関連イベント案内 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする