2017年02月22日

【2/27〜3/3 RCEP交渉会合@神戸を機に、国内外からNGOが集結!】 関連企画が連日開催!

いよいよ今週末以降に近づいてきました。
RCEP関連企画に加えて、AMネットの総会&学習会も!(RCEPが後から決まったんです…涙)

集中しすぎ…ですが、なかなか聞けない海外含め豪華ゲストの話を一気に聞ける貴重な機会です。
ぜひご予定・広報協力よろしくお願い致します。
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「第2のTPP?」
RCEP交渉会合@神戸に合わせ、関連企画を3つ、神戸・大阪で開催します。

 米国のトランプ大統領の登場によって崩壊したTPP。
一方、世界にはTPP以外にも様々なメガFTAが進んでいます。

「中国主導」と言われ米国からも警戒される『RCEP』の実態は
果たしてどのようなものなのでしょうか? 

 2月27日〜3月3日まで神戸で開催される第17回RCEP交渉会合には
交渉参加国から600〜700名も交渉官が参加し、関税、サービス、投資など
幅広い分野で交渉を行いますが、その詳細は「秘密」です。

リーク文書によれば、医薬品特許の保護強化や、農民の自家採取や種の交換が
できにくくなる規定、そしてTPPでも懸念された『ISDS』がRCEPに入っていると
いわれています。

「え、これではTPPと同じじゃないか!?」という素朴な疑問も生まれてきます。


交渉会合中、交渉の実態を把握し、参加国の市民社会の声を交渉官に届けるため、
多くの国のNGOが神戸に入ります。3月1日、大阪にもこれらNGOメンバーがやってきて、
貿易と私たちの暮らし、途上国にとってのメガFTAの脅威などについて、お話しします。

豪華ゲスト・アジアのNGOメンバーと、交流・意見交換できるまたとない機会です。
ぜひご参加ください!


※RCEP(アールセップ)
ASEAN10ヵ国と日本、中国、韓国、インド、豪州、NZの6カ国の計16カ国で交渉中の
大型貿易協定です。RCEPには経済力や文化、社会、歴史も多様なアジア諸国が
参加しており、日本の私たちの暮らしへの影響だけでなく、途上国や新興国の
人々にも直接の影響が懸念されています。


【2/27〜3/3 RCEP交渉会合@神戸を機に、国内外からNGOが集結!】

<RCEP交渉会合@神戸 関連企画>

■2/26(日)開催!:RCEP会合前日!ジェーン・ケルシーさん特別講演会 @神戸
アジア太平洋のメガ自由貿易協定の行方と私たちの未来==RCEP交渉の現状と問題点を語る==
☆特別ゲスト:東アジア共同体を提唱されてきた鳩山由紀夫さん登壇!
https://www.facebook.com/events/414897845518373/

■【3/1(水)開催!】「第2のTPP?」 RCEP交渉の現状と問題点 @大阪
〜医薬品特許、農民の種子の権利、ISDS〜  アジアのNGOからの問題提起
コーディネーターは、AMネット理事の神田 浩史さん、PARC事務局長内田 聖子さん!
https://www.facebook.com/events/798141590338141/

■【3/2(木)開催!】ドキュメンタリー映画
『薬は誰のものか エイズ治療薬と大企業の特許権』上映&学習会 @神戸
(要予約)
上映後、国境なき医師団・インド、シャイリー氏&PARC事務局長内田聖子さんトーク!
https://www.facebook.com/events/1446245712075362/


【3/5(日)昼開催!】『どうなっているの世界の食と農〜未来の食生活と農業のために考えたいこと〜』@大阪
未来の食卓と農業を考えるためにいま考えたいことを、平賀緑と松平尚也が語ります。

≪当日スケジュール≫
13:30〜14:30 2017年度AMネット会員総会
14:45〜16:45 食と農シンポジウム
17:30〜    懇親会(要予約)
https://www.facebook.com/events/382402405457182/

※詳細はリンク先にて確認ください。豪華企画が集中します!ぜひご参加ください!

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2017年02月16日

大阪市水道民営化プランは、この2・3月市会で結論の見込み。『大阪市の「水道民営化」「民間委託」を考える』

大阪市の水道も地下鉄・バスも、今は「みんなの共有財産」。
まちづくり、人の移動、命、健康…全てに関わる、大切な事業ですが、

@「事業単体で採算性」を考えることが、果たして適切なのか?
A民営化、株式会社化することで、営利目的の事業体になる道に進んでもいいのか。
B市民に還元されていた利益を、民間会社のものにしてもいいのか。
C問題解決には程遠いやり方でも、「スピード感をもって進める」ことを優先すべきなのか?

大阪市会・交通水道委員会で継続審議となっている「水道民営化」プラン。
2・3月議会が招集され、地下鉄民営化と共に審議されることになります。
現在の「水道民営化プラン」は、この2・3月市会での結論が出る見込み。しっかり最後まで注視する必要があります。

以下、先日シンポジウムでの配布テキストです。

2・3月市会に向けて、大阪市の「水道民営化」を考える

1.大阪市の水道の現状
@大都市で「水道料金が全国一、安い」(20年間値上げなし)
A「小口(一般家庭)」の単価の方が安い。
 よく、同じライフラインとして比較される電気・ガスは使うほど単価が安くなり、大口が有利
※日本水道協会資料より抜粋要約
多くの水道事業体が「一般家庭が安くなる」料金制度(逓増制)を採用する理由』
→「家庭用料金を低く抑えるため」
「水の浪費・水需要を抑制するため」
「合理的な水利用の促進のため」
「大量に使用するほど施設に負担がかかるため」


Bここ数年、年間100〜140億円超、H14年度以降もずっと黒字(高度浄水処理導入以降)。水道局収支シミュレーションで、今後24年間黒字見込み

C大阪市水道局の技術は全国的にもピカイチ。企業団、災害時も他自治体の頼りの存在

D技能職員はここ10年新規採用がなく、技術職も幹部のみ。大阪市の水道技術を支える職員の欠員状況が続き、現場が疲弊。加えて民間委託が進み、技術継承が困難。


2.将来世代に負担を先送りしないために「水道民営化?」

@市政改革プランの改革の柱「官民連携の推進」=PPPは国際的に批判される手法
A90年代、民営化された水道が失敗だったと「再公営化」が世界の潮流。
多国籍水企業の本拠地パリ市を筆頭に、フランス中心に少なくとも世界で235事例

⇒民営化失敗→公営に戻したいがコストが大変→それでも公営に戻した方が得、と判断されている。


3.大阪市の水道民営化プランの矛盾

@大阪市・海外事例のコスト削減の中身は、ほぼ「人件費」。民営化で、仕事は減らない。
不安定・低賃金労働者が増えるのが効率化?

A推進会派は維新のみ。
維新市議「大阪市が公共性等を担保するから大丈夫」と繰返すが、同時に、「担保する大阪市をなくす」動き。


4.「民間委託」は「効率が良い」のか?〜水道に限らず大阪市で進む非公務員化〜

@単年度契約で、毎年契約事務が発生
A事業者が変更の都度、職員が教えねばならない
B特に慣れるまでの期間、フォローは、職員がせねばならない(責任を負うのは行政)
C民間に現場を任せると、職員のノウハウの喪失のおそれ(行政のチェック能力喪失)
D長年の修理対応等の蓄積・ノウハウが喪失、購入コスト増大の可能性
E市会のチェックが困難
F災害時対応をどうするのか

⇒直営比率の高い大阪市が大都市で水道料金が一番安い=直営のほうがコストが安いのでは?
⇒何を民間委託すれば効率化されるか、もっと精査すべきでは?
現場を知らない職員ばかり=さらに「机上の空論」へ。「市民に近い行政」がさらに遠ざかる。


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2017年02月10日

<3/2(木)開催!RCEP交渉会合@神戸 関連企画>ドキュメンタリー映画 『薬は誰のものか エイズ治療薬と大企業の特許権』上映&学習会


【2/27〜3/3 RCEP交渉会合@神戸を機に、国内外から豪華ゲストが神戸に集結!】

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<3/2(木)開催!RCEP交渉会合@神戸 関連企画>
ドキュメンタリー映画 『薬は誰のものか エイズ治療薬と大企業の特許権』上映&学習会
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80年代初頭に登場し、日本でも大きく話題になった「エイズ」。
今やエイズは「死の病」から「管理可能な慢性疾患」となりました。

アフリカでは1990年代にHIV/エイズが猛威を奮い、1日に数千人が死に至っていました。
1996年に抗レトロウィルス薬(ARV)3種混合剤が治療に有効と判ると、欧米の先進国では一気にエイズ治療への希望が開けました。
しかし貧困国では高額な薬は手に入りません。
安価なジェネリック医薬品は製薬企業の「特許権」によって独占され、製造も輸入も禁止されていました。

「薬はあるのに、アクセスできない」
「命を守るのに、なぜ特権が必要なのか?」

映画では特許の壁を破り、途上国に安価なジェネリック医薬品を届けようと医師や活動家、製薬会社などが奔走します。

様々な規制が緩和される流れに反して、強化される一方の「知的財産権」。
「医薬品の特許権」も、TPP、TiSA、RCEPなどの貿易協定の中で、どんどん強化されようとしています。

上映後、豪華ゲストのトークも聞けるチャンスです。ぜひご予定ください!

■日時:3月2日(木)18:30〜21:00
■場所:元町映画館2階
 (JR・阪神電車「元町」駅西口・神戸高速鉄道「花隈」駅東口より徒歩6分)
http://www.motoei.com/access.html

■スケジュール
18:30〜挨拶
18:35〜『薬は誰のものか エイズ治療薬と大企業の特許権』上映
20:00〜内田聖子さん&ゲストのトーク&会場からの質疑応答
21:00 終了

■参加費:1,000円
■定員:40名(要申込み・先着順)
申込先:市民社会フォーラム civilesocietyforum@gmail.com 

■トークゲスト
内田聖子さん(アジア太平洋資料センター共同代表、RCEPに対する国際市民会議)
シャイリー・グプタさん(国境なき医師団・インド

シャイリーさんは国境なき医師団インドにて、医薬品アクセス問題に取り組む専門家です。
1970年代以降、インドは国策としてジェネリック医薬品産業強化に取り組み、現在では世界中の途上国に安価な医薬品を提供。「途上国の薬局」とも言われる国です。
RCEP交渉の中で、ジェネリック医薬品の製造を困難にする「企業の知的所有権の保護強化」を日本と韓国が提案しているといわれ、インドはじめアジア諸国からは懸念が高まっています。シャイリーさんもRCEP交渉会合の監視と情報収集のために来日します。

※RCEP(アールセップ:東アジア地域包括的経済連携)

■共催:RCEPに対する国際市民会議
   RCEPに対する国際市民会議・神戸実行委員会

■RCEPに対する国際市民会議のウェブサイト
http://rcepinfojp.blogspot.jp/

■この企画は、「第4回 3.11映画祭」にエントリーしています。
第4回 3.11映画祭公式ページ
http://311movie.wawa.or.jp/

薬は誰のものか.jpg
■映画『薬は誰のものか エイズ治療薬と大企業の特許権』について
ドキュメンタリー映画『fire in the blood』を日本語版製作したばかりの作品。2013年インド製作。
監督のディラン・モハン・グレイ氏はこれまでも数々の社会派ドキュメンタリーを製作している。

監修:稲場雅紀
字幕:内田真木子
編集:脇元寛之
企画・制作統括:内田聖子
協力:首藤信彦/サキコ・フクダ・パー/アフリカ日本協議会/モーション・ギャラリー
制作:特定非営利活動法人 アジア太平洋資料センター(PARC)2017年
http://www.parc-jp.org/video/sakuhin/fireintheblood.html
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2017年02月09日

【RCEP交渉会合@神戸を機に、国内外から豪華ゲストが神戸に集結!】2/26(日)開催!RCEP会合前日!ジェーン・ケルシーさん特別講演会

【2/27〜3/3 RCEP交渉会合@神戸を機に、国内外から豪華ゲストが神戸に集結!】
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<2/26(日)開催!RCEP交渉会合@神戸 関連企画>

RCEP会合前日!ジェーン・ケルシーさん特別講演会
アジア太平洋のメガ自由貿易協定の行方と私たちの未来
==RCEP交渉の現状と問題点を語る==
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https://www.facebook.com/events/414897845518373/

米国のトランプ大統領の登場によって崩壊したTPP。
しかし米国はその中身を二国間協定に持ち込み、日本を含む各国にさらに強い要求をする流れになっています。

一方、世界にはTPP以外にも、米国とEUのTTIP、サービス分野の交渉であるTiSAなど、メガFTAが並行して進んでいます。

その一つであるRCEPは、ASEAN10ヵ国と日本、中国、韓国、インド、豪州、NZの6カ国の計16カ国で交渉中の貿易協定です。「中国主導」と言われ米国からも警戒されていますが、果たしてその実態はどのようなものなのでしょうか?

 2月27日〜3月3日まで神戸で開催される第17回RCEP交渉会合には、交渉参加国から600〜700名も交渉官が参加し、関税、サービス、投資など幅広い分野で交渉を行いますが、その詳細は「秘密」です。
RCEPには経済力や文化、社会、歴史も多様なアジア諸国が参加しており、日本の私たちの暮らしへの影響だけでなく、途上国や新興国の人々にも直接影響を与えかねません。

そもそも、アジアの一国である日本は、この地域で経済だけでなく社会・文化面も含めてどのような協力関係を結び、どのような「アジア」を構想すべきなのでしょうか?また現在交渉中のRCEPの中身は、平和で持続可能なアジアの実現に果たして寄与するものなのでしょうか?

RCEP交渉会合直前のこの日、TPPやTiSA,RCEPなどのメガFTAを長年ウォッチし、国際市民社会のメンバーとして活躍するジェーン・ケルシーさんをお招きし、RCEP交渉の現状と問題点についてお聞きします。

TPP、TiSAなど他のメガFTAの最新情勢も交えながら、世界の貿易協定の実像を知り、私たちの対案をご一緒に考えましょう。

■日時:2月26日(日)14:00〜16:30
■場所:兵庫県保険医協会 会議室(元町駅から南 徒歩10分)
http://www.hhk.jp/pages/access.php

■参加費:1,000円

■講師
ジェーン・ケルシーさん(ニュージーランド・オークランド大学教授)
★他、RCEP会合に合わせ来日する海外NGO、国内豪華ゲストを予定!
★「RCEPに対する国際市民会議」の神戸での活動紹介とご案内もいたします。

■ウェブサイト:http://rcepinfojp.blogspot.jp/

■共催:RCEPに対する国際市民会議
    RCEPに対する国際市民会議・神戸実行委員会

■連絡先:
(東京)
事務局:特定非営利活動法人 アジア太平洋資料センター(PARC) 
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-7-11 東洋ビル3F
TEL.03-5209-3455 FAX.03-5209-3453
E-mail: office@parc-jp.org
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団体賛同しました→【プレスリリース】第17回RCEP交渉会合(神戸)にて開かれた説明会(ステークホルダー会合)の開催を日本政府に求める国際共同書簡

AMネットも団体賛同しました!

【プレスリリース】第17回RCEP交渉会合(神戸)にて開かれた説明会(ステークホルダー会合)の開催を日本政府に求める国際共同書簡
http://rcepinfojp.blogspot.jp/2017/02/227331rcep1716600-700-17rcep28rcep-1.html

 来たる2月27日〜3月3日までの1週間、神戸でRCEP第17回交渉会合が開催されます。16カ国の交渉官が600-700名も来日し、神戸で各分野の交渉を進めるとされています。しかしホスト国である日本政府の情報公開や説明は不十分と言わざるをえません。

 政府に情報開示や説明を求める取り組みの一つとして、このたび、「第17回RCEP交渉会合においてステークホルダー会合を開催するよう日本政府に求める国際共同書簡」への賛同を国際的に募り、2月8日、RCEP担当省庁である外務省に提出いたしました。

 この国際共同書簡には、わずか1週間で、国内23、海外79の計102団体からの賛同が集まりました。

 ステークホルダー会合とは、TPPやRCEPのような貿易協定の交渉会合において、参加国政府の交渉官が直接、幅広いステークホルダーの意見や懸念を聞き、質疑応答や議論ができる公的な場です。これまでもTPP交渉の中で、不定期ではありますが、ステークホルダー会合が開催され、参加国の市民社会の代表者たちが意見を述べてきました。参加国の人々にとっては、このステークホルダー会合は交渉官に直接意見を伝える唯一の場です。TPPの秘密交渉も問題視されてきましたが、こうした開かれたプロセスこそが、これからの通商交渉の基本となるべきです。

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内閣総理大臣 安倍晋三殿
外務大臣 岸田文雄殿

第17 回RCEP 交渉会合において
ステークホルダー会合を開催するよう日本政府に求める国際共同書簡

 ASEAN10 ヵ国と、ASEAN とFTA を締結している6 カ国(日本、中国、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランド)によるRCEP 交渉は、これまで16 回の交渉会合を重ねてきました。RCEP 協定交渉の「交渉の基本指針及び目的」で、16 カ国政府は「現代的で、包括的な、高水準で相互に利益をもたらす連携協定」をめざしています。交渉分野は、モノの貿易やサービス貿易、投資、経済・技術的な協力、知的財産、競争、紛争解決、その他と幅広い分野をカヴァーしています。

 これらの課題は、交渉に参加している16 カ国の人々の生活に影響を及ぼします。入手可能な価格の医薬品アクセス、安定した良質な仕事、持続可能な農業、中小企業の発展、金融の安定、環境保護、気候変動対策など、命と暮らしにかかわる領域にRCEP は影響を与えるのです。

 しかしながら、交渉は秘密であり、協定文案は各国の国民に一切公開されていません。ビジネス界の利害関係者は会合に招かれ、彼らの意見は各国の交渉官に伝えられています。しかしNGO や労働組合、農民団体、市民団体などの多様で専門的な知見を持つステークホルダーには閉じられたままです。国際市民社会はこのような交渉のあり方は非民主的であるとの認識を共有しています。

 RCEP 交渉会合の中で、市民社会組織に開かれた「ステークホルダー会合」が持たれたのは過去3 回のみです。第12 回会合(2016 年4 月、オーストラリア・パース)、第13 回会合(2016 年6 月、ニュージーランド・オークランド)、そして16 回会合(2016 年12 月、インドネシア・ジャカルタ)でした。それぞれのステークホルダー会合については、市民社会の側からは改善点の要求もあります。しかしこれら3 回はいずれも2016 年中のことであり、この1 年でRCEP 交渉参加国の中でステークホルダー会合の開催の必要性が共通認識として広がり、そして各ホスト国の努力によって実現してきたことを私たちは喜ばしく思っています。


 同時に、ステークホルダー会合の開催を交渉会合の基本フォーマットとして定着させることが最重要課題であると考えます。2016 年9 月、私たちはすでにRCEP 参加16 カ国政府に、今後のすべての交渉会合において、ステークホルダー会合を持つことを求める国際書簡を提出しました。

 こうした経緯をふまえ、次回第17 回RCEP 交渉会合(神戸)のホスト国である日本政府に、神戸会合においてもこれまで同様、ステークホルダー会合を実施するよう強く要請します。その際には、ステークホルダー会合の日時を事前にウェブサイトで告知し、各交渉官と参加者とがRCEP 交渉に関する公開の議論ができる時間と場所を確保することを伴います。

 RCEP 参加国の市民社会は、非常に限られた情報の中で、自国の経済・社会そして国民生活や、環境、医薬品アクセスなど具体的なテーマについて懸念を抱いています。交渉会合時のステークホルダー会合は、それら人々の代表が直接交渉官に意見や質問、議論をできる唯一の場なのです。

 先進国であり、RCEP 参加国の中で中国に次ぐ経済大国である日本は、RCEP 参加国へのODA 拠出国でもあり、SDGS(国連 持続可能な開発目標)3の推進やユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)4を実現する取り組みなど、貧困削減・開発という点でも多大な貢献をしている国です。国際協力や開発援助の分野では、政府と市民社会組織が協議をし、よりよい政策を立案していくという方法論はすでに定着しており、その効果も高く評価されているところであります。こうした背景からも、日本政府は、国際市民社会に対して公開のステークホルダー会議を開催する責任があります。


2017 年2月3日

【署名団体】はリンク先から確認ください!
http://rcepinfojp.blogspot.jp/2017/02/227331rcep1716600-700-17rcep28rcep-1.html
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2017年02月01日

TPP以上の秘密交渉RCEP。2/27〜3/3第17回RCEP交渉会合が神戸で開催されます!

トランプ氏のTPP離脱のニュースで、話題となった東アジア地域包括的経済連携(RCEP:アールセップ)。

RCEPの内容は、保秘契約がないと言われるにもかかわらず、TPP以上に「まったく不明」の秘密交渉です。

2/27〜3/3、RCEP交渉会合が神戸で開催されますが、いまだ外務省HPには、昨年末開催された第16回会合も、今月末だというのに、神戸の第17回会合開催すら、何も記載されていません。

外務省RCEPのページ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/fta/j-eacepia/

<参考>2017年2月1日時点の当該ページのスクショ
gaimusyou170201.jpg


2017年2月27日〜3月3日で、第17回RCEP交渉会合が、神戸国際会議場で開催されます。

これまでの交渉会合でのリークなどによって、TPP同様、幅広い分野が対象であり、
・ISDSが含まれる
・TPPと同水準の強い基準の医薬品の知的財産権を、日韓政府が求めている

ことなどがわかってきました。

RCEPは、
ASEAN10か国(ブルネイ,カンボジア,インドネシア,ラオス,マレーシア,ミャンマー,フィリピン,シンガポール,タイ,ベトナム)
+6か国(日本,中国,韓国,オーストラリア,ニュージーランド,インド)

が参加する人口約34億人(世界全体の約半分),GDP約20兆ドル(世界全体の約3割),貿易総額10兆ドル(世界全体の約3割)を占める広域経済圏となります。

先進国〜開発途上国だけでなく、ミャンマー、ラオス、カンボジアなど、日本の多くの国際協力NGOが支援する後発開発途上国(LDC)も含まれています。

これまで「TPPで私たちの生活が壊れる」懸念を主張してきましたが、
RCEPでは、日本企業がISDS条項を使って、日本のNGOが支援を行う国々がとして訴えられる、そんなことが起こりえるようになってしまいます。

私たちは被害者でもあり、加害者になる懸念があります。

しかし、RCEPがどういったものなのか、判断できるほどの情報を持ち得ていません。
まずは、情報公開と市民参加が必要です。

アジア太平洋資料センター(PARC)さんが中心となり、今、動き出そうとしています。
交渉会合中、私たちAMネットも動きます。(2/26(日)午後に学習会を開催予定)

今後の情報、要チェックです!

■RCEPに対する国際市民会議(略称:PECRペクル)
http://rcepinfojp.blogspot.jp/

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