2010年04月07日

お弁当のちから〜商品化されてはいけないもの〜


お弁当のちから〜商品化されてはいけないもの〜

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辰巳芳子さんの著書「いのちの食卓」をある私立大学の学生が読んで「この本は食べるということを書きながら、愛するということを書いている」「私は親になったとき、生まれた子どもに赤飯をつくることができない。そのときいったいどうしたらいいのでしょうか。そう思ったら涙が止まらなかった」とレポートに書いたそうだ。(※(日本経済新聞の(3月5日付)特集人間発見で連載(食はいのちへの敬い)5回目)


辰巳さんは応える「食は愛の表現なのに、自分は食べ物を用意することで愛を表現できない。菓子パン族の若者たちもそれがいいと思っていない。でも、どうしたらいいかわからない人が多いのが日本の現状なのではないでしょうか。食べるということは生きること、命を敬うことです。生きる上で欠かせない食を知らないということは、生き方を知らないことと同じではないかと思います。」

衣料とともにデフレスパイラルの先頭を走っている食べものの世界。今では298円の弁当ですら高いと言われるらしい。その裏で泣いているが生産者。野菜はまだしも嗜好品の世界では価格の下落が続いている(※2)

安売り競争で壊れるのは農と食、そして健康だ  佐久間智子
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=200912241451004

値下げすれば、それでよいのか? デフレスパイラルとプライベートブランド商品
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201004080103014


相方が昨日たまたまお弁当の用意ができず、仕事先の近所で引き売りに来ているお弁当を食べた所、すぐに気分が悪くなって帰宅してきた。二人とも忙しくてもやっぱりお弁当だけは作らなあかんなと確認。


うちは基本的に毎日弁当を作る。毎日2〜3品のおかずを用意する。季節の食材を使いいろんなレシピを見て自分流にアレンジする。冬場は野菜が少ないので腕の見せ所。大好きな料理本は前も紹介した「農文協のふるさとの家庭料理」や自然食通信の「おいしいから野菜料理」そして境野米子さんの「畑を食べる」旬の野菜料理の知恵が満載されている。(※3)
境野米子さんブログ
http://memesk.jugem.jp/


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作っていて二人でよく言うのが「売るとなるとコストを考えて、いい食材使える筈ないね」ということ。食材を基本的に自分で作って料理をしていると食べ物の価値が総合的に見えてくるからスーパーなど行っても買い物もできなくなってくる。外食してもその裏側が見えてくるから注文までに時間がかかる。そもそも安心して食べにいける所が少ないから行く機会も減ってくる。


「すごい弁当力」の著者佐藤剛史の次の言葉に強く共感する。

「お弁当には、作った人の命が詰め込まれています。たとえば、80歳で亡くなる人は、80年間という時間がその人の命ということになります。命は時間です。 お弁当作りに1時間を費やしたならば、その人の1時間という命がお弁当箱には詰め込まれていることになります。
 それは「あなたのお弁当には、私の1時間の命を費やす価値がある」ということです。作った人のメッセージです。だから私たちは、手作り弁当に愛情を感じるのです。
 お弁当を作れるということは、人に、あったかさや、やさしさを与えることができる、愛情を注ぐことのできる力があるということです
http://www.yotuba.gr.jp/tsushin/2010/1002/index.htm#1
                  
実際お弁当を作っている時にそんな事を考える時間はないけれど、愛する人たちのために自分の時間をさらすという経験の大切さはもっと言葉にされる必要を感じる。私たちの世代だがコンビニ弁当を子どもに食べさせる親がいる時代。家でも学校そして社会がその大切さを忘れまた語ってこなかった。


長くなったけど紹介したかったのは冒頭の写真のある日の我が家の弁当。ロール白菜の中華風が今年のヒット。冬場は風邪予防も兼ねられる椎茸、ネギづくし。明日は菜の花と厚揚げで一品作ろう。


posted by kurodaira at 02:34| いのちの歳時記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする