2010年06月29日

PARC発行『オルタ』特集「資源争奪−土地・水・森は誰のものか」


AMネットと過去に共同キャンペーンを実施するなど、つながりの深いアジア太平洋資料センター(PARC)が発行するオルタ 2010年7・8月号

特集「資源争奪−土地・水・森は誰のものか」

にAMネット代表理事の松平尚也が以下の原稿を書きました。
書店で是非手に取って見てください。定期購読の方もお願いします!


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農地争奪の下で何が起こっているのか?
−世界の大地に耳を澄ます
 松平尚也

特集 資源争奪−土地・水・森は誰のものか


あらゆるものがお金でやり取りされる世の中で、土地・水・森の売買もかつてない勢いで行われている。そしてグローバリゼーションの下、巨大な資本が世界を駆け回り、土地やそこで生み出される穀物・水・森などの天然資源の争奪戦が国際的に繰り広げられているのである。
 そのなかで、それぞれの土地に住む農民や漁民、貧困層は生業や暮らしの場を奪われ、さらなる貧困状態に追いやられている。資源争奪に伴い、環境破壊も深刻である。その背景には、先進諸国あるいは中国・韓国・インドなどの経済成長期にある国々の思惑、そして人びとの暮らしや環境よりも利潤を追求する市場経済の仕組みがある。
 この問題は遠い国の問題ではない。日本はいま、奪う側だけでなく、奪われる側にもなろうとしている。資源争奪戦は私たちの身近な問題であり、もはや軽視できない。
 本特集では、現在進んでいる資源争奪の現実を、データに基づき紹介するとともに、土地・水を奪われる側の途上国における人びとの生活の変化や被害の実態を明らかにする。また、それらを通して土地・水などの資源争奪の主体とその背後にある構造に光をあてる。


加熱する資源争奪−人口爆発と食糧不足の時代に/北林寿信
農地争奪の下で何が起こっているのか?−世界の大地に耳を澄ます/松平尚也
土地収奪の現場から−サラワク、カンボジア/満田夏花
水資源争奪と食料生産/佐久間智子
日本の水源林への外資のアプローチ−奪われる日本の森/平野秀樹
中国における水資源/水汚染問題の現在/内藤康行

連載

隣のガイコク人 取材・文/大月啓介(ジャーナリスト)
[新連載]ゆらぐ親密圏−<わたし>と<わたし・たち>の間/海妻径子
エコ・ロジカル・ジャーニー/奥田みのり(ライター)
音楽から見る世界史 アンゴラ、民族のリズム/粟飯原文子

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posted by kurodaira at 05:16| 新聞・雑誌記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする