2013年12月10日

第20回地域と世界がつながるフォーラム2日目+街で学ぼう〜大阪再発見〜 第二回『釜ヶ崎』のご報告

遅くなりました><

11月24日に、第20回地域と世界がつながるフォーラムの2日目、そして、街で学ぼう〜大阪再発見〜 第二回『釜ヶ崎』として、釜ヶ崎へ行ってきました。

午前、午後の部と分け、午前の部では街あるきを、そして午後の部では「釜ヶ崎の現場から」ということで、現場で活動を続けられている2名の方をスピーカーとしてお招きし、お話をしていただきました。

午前にはまず、関西学院大学社会学部で教務補佐をされている白波瀬達也さんに、釜ヶ崎/あいりん地域の概要をお話いただき、他県から来られた方や、この地域に馴染のない方とも情報共有をしたうえで、3名の案内人の方々にそれぞれ1グループずつ街の案内をしていただきました。

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案内人は、ホームレス支援全国ネットワーク会員の友岡雅弥さん、地域・研究アシスト事務所の平川隆啓さん、そして引き続き白波瀬さんに務めていただきました。
各グループ、違うコースでまわりましたが、三角公園やあいりん総合センター、シェルターやドヤ街など、この地域で暮らす労働者の方々の生活に重要な場所や、歴史的な流れの見える場所を中心に、1時間半ほどご案内いただきました。

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この写真は、1960年代に老若男女、家族のいた街から単身の男性労働者が大多数を占める不思議な町、釜ヶ崎に、行政指導によって変えられたことを象徴する、当時作られた家族向けマンションです。
これは、釜ヶ崎の北側に位置するマンションですが、他にも周辺にこうしたマンションが数多く存在します。
一方、釜ヶ崎の中はというと、ドヤと呼ばれる簡易宿所が連なっており、そのほとんどが3畳ほど、一泊500円〜2000円といった宿で、当時は労働者が全国からここに集められ、一晩泊まっては仕事へ行くという移動の多い生活をしていました。

それぞれ、路上や公園、あいりん総合センターの床の上での宿泊を強いられる方も少なくなく、そこを集団で歩くということで、申し訳ない思いをしたり、複雑な気持ちになった参加者も少なくなかったように思います。
しかし一方で、案内人の方に説明をいただきながら実際に歩いてみないと見えてこないものが多いのがここ釜ヶ崎。
大阪でも、偏見を持たれ、差別を受けている地域の一つです。
一日の訪問では現場を語ることは到底できませんが、ここからみなさんの活動にとって何らかのきっかけ、繋がりができたのではないでしょうか。


さて、お昼は大よしで定食を食べ、午後の部です!


「釜ヶ崎の現場から」と題した午後の部では、ふるさとの家の本田哲郎さん、そして昨日に引き続き、NPO釜ヶ崎支援機構の山田實さんにお話をしていただきました。

本田さんからは、ご自身の活動を通して学ばれた精神を中心にお話いただきました。
相手の立場に立って考えること。一方で立てることは決してない事実を受け止め、それでも立つ努力をすること。学ぶ姿勢で感じ取らせてもらうこと。これをせずに、単純に物を分け与えることは、問題の本質を見えなくさせ、人間の尊厳を傷つけ、非常に危険であるということを、話されました。

一方、山田さんからは、暴力的な手配師と労働者の闘いの歴史を、リアルな描写と共にお話いただきました。釜ヶ崎では、警察と暴力団関係の癒着問題などもあり、労働者が人として扱われず、疎外、弾圧されてきた歴史があります。しかし、そういった手配師たちも、かつて弱い立場におり、暴力で人を思い通りにすることを覚えてきたという、サイクルがあります。


フォーラムの両日、続けて参加してくださった方、街で学ぼう〜大阪再発見〜に参加してくださった方、みなさんそれぞれの想いを最後のグループでの振り返りでぶつけていただき、スピーカーの方々だけでなく、参加者の方々の意見共有も盛んにできました。





さて、街で学ぼう〜大阪再発見〜シリーズですが、3月末に第三回目を企画しています!

◆第3回『淀川のいまむかし』

誰もが知っている水の都、大阪。
「水」をキーワードに、大阪の街をめぐります。

※)詳細は、決まり次第お知らせします!

★お申し込みは、メールで。
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