2014年05月04日

5/30〆大阪市水道局による「水道事業民営化に関するパブリック・コメント」への参加のお願い

大阪市水道局による「水道事業民営化に関するパブリック・コメント」への参加のお願い

現在、大阪市水道局が水道事業民営化に関するパブリック・コメントを募集しています。
●参照:http://www.city.osaka.lg.jp/suido/page/0000261507.html
●期間:4月14日(月)から5月30日(金)まで

AMネットでは行き過ぎたグローバリゼーションに警鐘を鳴らす活動を、設立当初より実施してきました。

2003年に滋賀・京都・大阪で開催された第3回世界水フォーラムでは、水道事業民営化に関する分科会を主催し、その後、第4回から第6回までの世界水フォーラムに参加して、世界中のNGOと交流しつつ、私たちの考えを広く伝えてきました。

私たちは、水道事業の民営化自体を問題としているわけではなく、その結果として、水の分配が不公平になることを危惧しています。

私たちは、水は本来「公共財」として扱うべきものであり、決して商品化されるべきものではない、と考えています。

「水は公共財である」という考えは、水問題にかかわる日本や世界の多くのNGOの間で共通の認識となっています。
そして、公共財であるからこそ、「水に関する決定」は、すべての関係者が関われるようでなければなりません。

私たち市民も、住民投票や公聴会、パブリック・コメントなどの形で、その決定に関われるようなシステムが整えられることが重要です。

この点について、今回のパブリック・コメントに際し、AMネットとして以下の考えを提出いたします。

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【主張】
(1)大阪市の水道事業民営化基本方針案に、きちんとした情報公開や
  住民との対話のプロセスを盛り込むべきです。

(2)民営化のメリットだけでなく、デメリットや懸念点も合わせて総合的に検討することが重要です。

【理由】
(1)2013年6月に民営化検討を発表し、同年11月に民営化素案を発表、
その後、本年4月に基本方針案を発表するまで、市民に対する公開の
説明会を1度も開催していません。「実施方針案策定に向けた今後の
取組み」でも、パブリック・コメントしか予定されていません。
このように、現在の基本方針案には住民参加の概念がありません。
住民が参加し、水政策の議論に関わることまったく想定していないようです。

(2)民営化のメリットとして「生産性・効率性の追求により、
人件費の減や工事契約方法等の見直しによる事業費の圧縮」とありますが、
安易な人件費削減は、万が一の水道事故や緊急事態への対応が不十分
になることが考えられます。メリットだけでなく、デメリットや「どうなるかわからない」という
未知な点まで網羅した上で、市民が総合的に判断できるようにすべきです。
------------------------------

以上のように、今回の民営化基本方針には、
もっとも重要な民主主義の基本的な事項が欠落していると考えています。
そのため、パブリック・コメントだけでは不十分と主張しています。

AMネット会員の皆様も、上記の視点や、大阪市水道労働組合の見解を参考に、
ぜひともパブリック・コメントに参加してください。


●NPO法人水政策研究所
 http://www.water-policy.com/2014/04/blog-post.html

パブリック・コメントはこちらからお願いいたします。
●大阪市 ホームページ
 http://www..osaka.lg.jp/suido/page/0000261507.html



【以下 大阪市水道労働組合の見解】

大阪市水道局民営化方針(案)に対する組合見解(市民向け)
2014年4月23日

水道事業民営化基本方針(案)パブリック・コメント実施を受けて
大阪市水道労働組合見解
Tはじめに
 私たち大阪市水道労働組合(以下:大阪水労)はこの間、「水」は「基本的人権」であり「公共財」、「水道水」を利益追求の道具や「商品」とさせてはならないとの基本理念に基づき、安心・安全で良質な「水道水」を供給する使命を何よりも大事にしてきました。また、水道施設や事業運営ならびに働く職員の技術・技能等を含め、水道事業全体が市民の財産であるとの認識のもと組合員一丸となって、市民の「生命(いのち)の水」を1年365日1日24時間、1秒たりとも絶やさぬよう守り抜いてきました。

 しかし、橋下市長は、就任以降事業の広域化に向け、大阪広域水道企業団との統合協議を指示し、2013年5月の大阪市会でその統合議案が否決された事を受け、直後の6月19日の戦略会議で「水道事業の民営化の検討」を突然発表しました。
水道局は、市長の指示のもと、11月には民営化素案、12月には水道料金見直し素案、本年4月9日には、素案をより具体化した「水道事業民営化基本方針(案)」が発表され、5月30日までの間、「広く市民の声を聞く」としてパブリック・コメントを実施しています。

 私たち大阪水労は、昨年11月に民営化方針が発表された直後の機関会議において、これまでの基本理念(「水」は「基本的人権」であり「公共財」、「水道水」を利益追求の道具や「商品」とさせてはならない)を踏まえ、水道事業の民営化に反対する立場である事を再確認しました。しかしながら、労働組合が民営化に大声で異を唱えれば、「既得権」を守る為に反対していると捉えられ、私たちの理念や真意は正確には伝わらず、市民に誤解を生む結果に繋がるとの考えから、組合旗を掲げての闘争を慎み、先ずは広く市民に「生命(いのち)の水」を考えて頂く集会イベント等に積極的に取り組んできました。

 労働組合として、水道事業に働く組合員の労働条件については、一定水準が維持されるならば「公」であろうが、「民」であろうが、これまでと同様に水道事業に邁進する覚悟を持ってこの事態に臨んでいます。
私たちの考えの第一義は、「空気」に次ぐ「水」と言う人間の生存に関わる大きな要素の管理を誰に託すのかと言う問題です。過去、先人が目立たないながらもこつこつ地道に積み上げてきた「大阪市民の資産」とも言える水道事業を、誰に預けるのかを選択すると言う問題なのです。

 事業の民営化の方針は、労使で闘争をしようがどう騒ごうが、市会(議会)において最終判断がされる事項です。よって、この「民営化」と言う課題に対しては、市民自身どの様に考えて頂くのか、またその声を市会や市政に如何に届けて行くかがが非常に重要であり、その世論形成作りが、この闘いの鍵だと考えています。
現在、水道当局において実施されているパブリック・コメントについても、市民の声を市政に反映させるひとつの手段として、多くの市民や広く水問題に関心のある人々に主張して頂く良い機会と捉え、労働組合としても広報に取り組む事としました。
ひとりでも多くの市民や、また水問題に関心のある方のパブリックコメントへの参加をよろしくお願いいたします。

 なお、併せて、4月9日に示された水道事業民営化基本方針(案)に対する、労働組合の考え方も以下に記載しておきます。これは、あくまでも、我々の考えを押し付けるものではありません。(案)は民営化を命題として作成されている以上、公営が良いとの視点はどこを読んでも全く排除されています。したがって、私たちの「公営を追求しなければならない」という逆の視点もある事を知っていただく為に参考として記載するものです。

U大阪市水道労働組合の考え方
視点@公営企業の否定からはじまる基本方針案
大阪市の水道事業は一世紀を超える歴史があり、これまで公営企業として幾多の困難(人口増加に伴う施設の拡張、渇水問題や琵琶湖の水質悪化、かび臭に対する対応など様々な課題)を解決し、現在の安定的な水供給に至っています。
そもそも公営企業は、常に企業の経済性を発揮するとともに、その本来の目的である公共の福祉を増進する目標が課せられています。また、水道法でも、清浄にして豊富低廉な水の供給を図り、もつて公衆衛生の向上と生活環境の改善とに寄与するとあり、「水道事業(水)」を「公衆衛生」「福祉」に表現される様な人間の生存権に深く関わるものとして扱ってきた歴史があり、それは今でも変わっていません。

大阪の水道事業は、他都市に類を見ない安価な水道料金であり、安定的に今日まで市民の生活を支えてきた実績があります。当然、高度成長期も過ぎ、高齢化・少子化の時代が到来している今日では、設備の縮小やそれに見合った人員体制など、より効率的な体制を追い求める事は必要でありますが、「水」と言う人間にとって欠くことのできない物質だからこそ、公共での経営をあきらめる事無く追求する事が重要であると考えます。
・生存権に関わる水の課題は公が責任を持って管理・運営すべきである。
・基本的人権である水を商売の道具にしてはダメ。
・民間経営では真の公共の福祉は存続できない。
・地方公営企業によりメリットも併記すべきである。
・市民は水道事業の民営化を望んでいない。


視点A災害時に対するリスク管理
日本は阪神淡路大震災、東日本大震災と未曽有の災害が起こり、大阪においても近い将来に発生すると指摘されている南海地震と東南海地震の2つの巨大地震に備えるための対策が重要と言われています。それは、備えとしての水道施設の耐震化と同時に、発生時における速やかな復旧と市民の命を繋ぐための応急給水に対する資機材や技術力を持った人の確保が必要です。

 東日本大震災においては、発生当日には公の連携として多くの水道事業体の職員が東北に駆けつけ、寝食を忘れ復旧・復興に努力しました。これは、「全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当っては、全力を挙げてこれに専念しなければならない」とした地方公務員としての使命を果たした結果です。この様な震災時などの有事の際に、水道施設の復興を行う事は、市民の生命を守る事であり、公としての責任としてその位置づけは明確に示しておく必要があると考えます。
現在、大阪市水道局に働く職員は、日々の業務を通じて震災時にも対応できる技術力を向上させ、市民と接する事によりその「生命(いのち)の水をいつ何時でも送り続ける」と言う精神を養っています。

 運営会社におけるリスクの考え方は、あくまでも経営に悪影響を与えない様に、一定の範囲内と決められ上での運営であり、不測の事態に至った時点では、もう市側には水道事業のプロは存在しない状態となっており、非常に対応が不確かな状況となる可能性があります。
また、東日本大震災の時の様なスムーズな全国の自治体との連携が公と公以上に公と運営会社(民)との間に確立できるかという点も、これもまた非常に不明確で不安が残るばかりです。市民の生命・財産を守るという公の使命の観点からの議論も重要だと考えます。

・災害時における運営会社の責任の所在が不明確で不安である。また、職員が施設復旧や、応急給水活動など民間人の立場でどこまで関わるのかも不明です。
・大阪で災害が起こった場合、誰が指示を出し、復旧作業を行うのか?行政に、水道施設の技術者(プロ)は果たして存在しているのか?
・民間となった運営会社の職員は、災害時に公僕として、自らが犠牲となって働けるのか?


視点B民営化すれば水道事業の将来はバラ色か?
ア)民間経営とは
橋下市長は、水道事業を民間に委ねる事で財政負担が減り、市が培ってきた技術力を生かした国内外水ビジネスへの参入により収益アップが可能となる。さらには水道料金も引き下げる事が出来ると発言し、この民営化プラン作成の指示を出しました。民営化論者の多くが語る「お役所仕事の硬直化したコスト高」から「民間に委ねることにより競争原理をもってコストを削減し、事業そのもののクオリティが上がる」というロジックは本当に水道事業にも当てはまるのでしょうか?

 私たちは、民間経営を否定している訳ではなく、公営によるメリット・デメリット、民営によるメリット・デメリットを良く見極め、「人間の生命(いのち)を繋ぐ水」の事業の経営を誰に託すのかを慎重に判断しなければならないと考えています。
民営化とは、市民目線という観点から見れば、収益は役員報酬や株主配当に回される企業活動の正論からして、「市民に100%再投資されない」ことを意味しており、公営企業のように経営をチェックし決定する権利を市民自身が失う事を意味します。国民の為に低廉な水道料金をという命題を課せられた事業に「利益」をのせて、その目的は成し遂げられるのか甚だ疑問です。

・民間では市民が支払った水道料金の使い道が適正かどうか直接チェック出来ない。果たして公正で公平な水道料金を維持できるのか?
・水道料金に儲けをのせるような事はすべきではない。私たちの支払った料金は誰かの利益ではなく、将来の水道事業の持続の為に利用されるべき。
・民間経営を否定している訳ではなく、公共性の強い水道事業に関しては、民営化は馴染まないと考える。

イ)海外の失敗事例(水道事業の再公営化の流れ)
ヨーロッパを中心に1980年代後半から大きく拡がった水道事業の民営化は、25年から30年という長い契約期間を通して、「民営化」そのものの実態像がようやく明確に見えてきました。それぞれの都市で民間委託契約の更新時期が迫る中、民営化によって当初見込まれた債務削減や料金値下げ、サービスの向上などは、何ひとつ改善しなかった事実を踏まえ「民営化は失敗だった」と、契約更新をせずに再公営化を決断する自治体が続々と現れています。

 フランスでは、150年続いた民間運営の「フレンチモデル」の象徴であったパリの水道事業が、08年にヴェオリアやスエズなどの水企業との契約更新をしないことを決定し、2010年に再公営化を実現しました。原因は、受託初年度から続く値上げ(265%増)の料金や、改善されない市債残高やサービスなどの問題もさることながら、受託企業の腐敗した体質や汚職などの性格が色濃く、政治問題としての再公営化決定です。しかし、このような流れを受けて、欧米各地域ではあらたなフレンチモデルとして続々と「再公営化」を選択する状況となっています。
ドイツのベルリン水道では、1995年よりヴェオリアやテムズなどの多国籍水企業が事業運営していましたが、うまくいかず2013年に再公営化を果たしました。しかし、再公営化のためにベルリン政府が30年契約の破棄に費やした金額は日本円にして約1,800億円です。民営化という毒饅頭を手にした結果、市民は膨大で気の遠くなるような代償を払うことになったのです。

 また、25年前からすべての自治体で水道が民営化されたイギリスでは、70%もの市民が水道事業を運営する民間企業に失望し、再公営化を望んでいます。現在、スエズの大口契約先でもあるインドネシアのジャカルタでは、15年続いた不平等な委託契約を破棄して事業を再公営化しようと、政治的リーダーシップとともに市民が国際法廷で闘争を展開しています。これが世界の「水道事業民営化」の実態です。
水道事業の民営化が、市民にとって良い選択肢だという話は幻想であり、今や水道の民営化は、単なる「時代遅れの選択」だと断言できるものです。
・海外でも民営化の失敗事例が多くあり、水道事業の民営化を行うべきではない。
・水道事業の民営化は時代遅れの考え方だ。
・世界の100に迫る地域水道が再公営化しているのになぜ大阪市はいま民営化?
・大阪万博時代の成長路線の幻想を追うあまり、現実が見えていないのでは?

ウ)海外展開は儲かる?
世界では、汚染された不衛生な水しか手に入らない人々が8億人いると言われています。また、トイレなど衛生的な生活が困難とされる人々は25億人いると言われています。国連や世界中のNGO団体などの努力もあって、この数字は少しずつ改善されてきているとはいえ、未だ世界ではこのような水事情が現実として横たわっています。
しかし一方では、希少な水を絶好のビジネスチャンスととらえ、世界8兆円規模と言われる水ビジネスが、日本を含むアジアや世界中で激しく展開されている状況となっています。その仕組みは、世界銀行や国際金融機関が貧しい債務国に対して、お金を貸す条件に水道事業などの公共セクターを民間へ売却する様に求め、世界の水企業がその受けざるになると言う図式で拡大し、結果、発展途上国でのビジネスの権利を得て、水を商品として提供するに至りました。
国内においても、政府は成長戦略の一環として「原発」「新幹線」と同様に、水道事業を海外展開させ、表向きは、水へのアクセス改善と言う「国際貢献」を謳いながら、現実は金儲けをしょうと画策しています。

 今回の基本方針(案)でも、民営化後の収益事業として海外展開がひとつの大きな柱として位置づけられ、その利益による水道料金値下げを民営化メリットとして掲げています。しかし、海外における水ビジネスは、10年以上前から外国の多国籍水企業が支配をし、後発となる日本が、思惑通りの利を得る可能性は非常に低いと言われています。
また、当初は、水道施設が普及していない地域へ設備の建設や水道技術の指導などにより多少の利益をあげる事が出来たとしても、いずれは、「生命(いのち)の水」に対してその地域での自前運営をし、管理をしていく考え方が芽生え、それ程大きな収益をあげる事は難しくなっていくと考えられます。当然の理屈として、それほど世界では「水は公共財、水は商品であってならない」と考える人々が多く存在しているのです。
いすれにせよ、儲かるのか儲からないのかという議論よりも、自然相手の「近い水」をどうやってコントロールするかに専心すべきであり、民営化後の海外展開による利益獲得は、本当に大きなリスクの伴うものだと言えます。

・国際貢献に名を借りた金儲けはやるべきではない。
・後発の水道事業の海外進出は、成功しない。日本は、真の国際貢献をすべき。
・海外展開などの展望よりも、本業の大阪の水をどうすべきかに専心すべき。
エ)水道料金は本当に安くなるの?
今回の水道事業民営化のメリットとして、水道料金の値下げを掲げています。これまでも水道料金については、様々な自治体で政争の具として取り扱われてきた経過があります。
先の平成の市町村合併においても、様々な料金体系があった自治体がひとつになる場面では、首長の人気取りの為に、それまでの水道事業の財政状況や将来の設備更新に対して深く考えず、安易に一番安い料金に合わせ、将来に負担の先送りをした事例が多くありました。

 大阪市においても、市長の指示のもと水道料金値下げの案が昨年12月に発表され、その考え方がこの基本方針(案)にも盛り込まれています。
現在、国内における多くの自治体の水道料金は逓増性の考え方を導入し、これまで生活用(家庭用)水については、料金をおさえる方策がとられています。大阪市も同様の経過をたどり今日に至っており、生活用水では原価より低い価格設定となっています。しかし、その料金体系を陰で支えてきた大量使用者の減少により、全体的な給水収益は下降状況となっています。大阪市は、基本方針(案)でも示されている様に、非常に安価な料金となっており、過去に莫大な資金を投入した高度浄水処理水の導入場面に至っても、料金値上げを行ってきませんでした。いま置かれている私たちの水道料金制度というものは、当然ながら将来にわたって水道事業を持続させる為に、局内における効率化を最大限行いながら、
値上げも想定した真摯な議論を、市会で行うべき段階に来ているのではないでしょうか?

 しかし現実は、民営化メリットを大きく映し出す為に、現市長が値下げの検討を指示し、公営企業として、基本水量(10㎥)の廃止、基本料金の引き下げ、多量区画料金の引き下げを発表しました。これによる年間収益への影響はマイナス6億円となり、大幅な収益ダウンの状況が先に作り出されました。そしてそれを回避する為には、「是が非でも民営化を進めないとだめだ」というロジックを周到に演出しているのです。私たちとしても、公共の福祉の観点から、生活者に優しい水道料金は望むところですが、それは、将来にわたる安定的な水道事業の持続性を考慮した上で成り立たなくてはなりません。もし、民営化後の経営が失敗をすれば、市民生活はいったいどうなるのでしょうか?自然を相手とする水道
事業で、大きな気候変化や水環境の変化にも対応し、安定的に水をつくり送り続けていかなければならない現場は、非常にリスクを伴うものです。
 一時の議会での力関係に翻弄され、政争の具となり、その持続性が脅かされてはなりません。民営化になり、安定経営が出来る保証は、この資料のどこにも具体的に記載されていません。あくまで、構想(案)として、語られているだけです。失敗のつけは結局、将来世代が支払わなければならない事となります。その時は、現在の市長は責任をとられるのでしょうか?広く、市民の声を聴き、慎重な議論が求められていると考えます。

・水道料金を政争の具としてもて遊ぶな!
・民営化のメリットは水道料金の引き下げとされるが、その値下げの保障はない。
・民間経営が失敗すれば、結局は市民の負担増になる。
・30年間水道料金の値上げをしないと約束は出来ない。

視点C現在、真に取り組むべき事は?
 基本方針(案)でも触れられているように、国内の水道事業は、少子高齢化による給水収益の減少、高度成長期に敷設した管路の更新や設備の耐震化、中小事業体の技術者の不足など、課題が山積しています。その対応策として、基本方針案では、国内の水道事業者の再編、広域化を図り事業の持続性の確保に努めるとされ、成長産業とする為に、市場競争力を強化し、海外案件に積極参入すべきとしています。
しかしながら、その考えは正しいのでしょうか?水道事業は、供給地域全域にわたる管路や、莫大な投資によって完成した浄水場など、その地域の資産としての地域独占的な性格が強い装置産業です。また参入には、将来にわたる大きな設備投資が必要となる事から、競争の原理は有効に働かないものです。100年先を展望した場合、「水道事業は儲からない、儲かるべきではない」が世界の定説です。

 また、成長戦略として、海外で儲けるとありますが、それもあくまで一過性のものに過ぎず、後発の日本の立場では非常に不確実であり、市民を巻き込んだ冒険の要素が非常に強いものです。国内での成長は見込めないとして、海外に打って出るもうまくいかなかった場合、それは国内需要者(市民)がその被害を被る事となってしまうものです。
私たちは今だからこそ、求められているのは「成長ではなく安定的で持続可能な水道事業への転換」であると考えます。公公連携として取り組まれた、先の企業団との統合協議に対しては、私たち労働組合として何ら異論も唱えず、事の推移を見守っていました。それは、私たちの賃金・労働条件などというものよりも、水と言う自然循環の一部を切り取り利用している事業で働く労働者として、最終的には、流域管理などの広域が適切であろうと考えた結果のあらわれです。

 生存権に関わる水道水を取り扱う事業は、公と公が緊密に連携をとれる企業団と言う経営形態が、市民に対して「最終的な責任の所在」も含め有効だと考えたからです。昨年の企業団との統合議論は、結果的には市会で否決されましたが、再度互いの立場を理解しながら、企業団との統合など公公連携の道を追求する事が今、求められている事だと考えています。
・企業団との統合など、公公の連携を模索すべき。
・海外展開は公で本当の国際貢献を!
・成長路線から決別し、持続可能な水道事業を追求せよ!



【パブリックコメントの送り方】
大阪水道局ホームページ参照http://www.city.osaka.lg.jp/suido/page/0000261507.html
※基本方針案とパブリック・コメント記入用紙はホームページよりダウンロード出来ます
(1) 電子メールの場合
次のアドレスへお送りください。
E-mailアドレス:pabukome@suido.city.osaka.jp
(2) ファックスの場合
次の番号へお送りください。
ファックス番号:06‐6616‐5409
大阪市水道局 総務部
経営改革課 あて
(3) ご送付の場合
はがき・封書にて次の住所へご送付ください。
〒559‐8558 大阪市住之江区南港北2丁目1番10号
アジア太平洋トレードセンター(ATC)ITM棟9階
大阪市水道局 総務部
経営改革課 あて
(4)ご持参の場合、次の場所へご持参ください。
大阪市水道局総務部
経営改革課
場所:大阪市住之江区南港北2丁目1番10号
アジア太平洋トレードセンター(ATC)ITM棟9階
最寄り駅:ニュートラム 『トレードセンター前』駅
受付時間:土・日曜日、祝日を除く、午前9時から午後5時30分まで
(ただし、午後0時15分から午後1時を除く)
※ご持参の場合は、上記場所でのみの受け取りとなりますので、ご了承ください。
posted by AMnet at 13:21 | TrackBack(0) | 水の私営化問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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