2014年08月23日

8/18(月)大阪府主催TPP政府説明会報告(質疑の概要有)

8/18(月)15時〜大阪府主催のTPP政府説明会が開催されました。
http://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/index.php?site=fumin&pageId=17102

AMネットおよび、ほんまにええの?TPP大阪ネットワークからも多数参加しました。
(60名ほどの参加)
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説明は渋谷審議官にいただき、1時間半の予定が2時間近くまで、
最後の質問まで答えていただいたと同時に、事前に送付した質問を
踏まえた説明をしていただき、これまでの説明会以上に説明をいただけたと感じました。

詳細は大阪府から概要報告を出していただくようお願いしてきましたが、
そのうち、私たちの質問への回答部分(★部分)を抜粋しご報告します。
(AMネット&市民と政府のTPP意見交換会・大阪実行委員会の質問部分)
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【AMネットの質問】
1、関税交渉について

農林水産委員会の国会決議で、
「一 米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物などの農林水産物の重要品目について、引き続き再生産可能となるよう除外又は再協議の対象とすること。十年を超える期間をかけた段階的な関税撤廃も含め認めないこと」
「六 交渉に当たっては、二国間交渉等にも留意しつつ、自然的・地理的条件に制約される農林水産分野の重要五品目などの聖域の確保を最優先し、それが確保できないと判断した場合は、脱退も辞さないものとすること。」
とあり、交渉各国にも当然周知されていると考える。

@4月の日米共同声明、方程式合意は国会決議違反ではないのか。
A交渉後、「段階的な関税撤廃」が含まれるのであれば、脱退するのか。
B最終的に2国間関税方式なのか、共通関税とするのか、現時点での議論はどうなっているか。

★国会でも同様の質問を多数受けている。国会決議を決して軽んじているわけではない。どの国もセンシティブな事項を持っており、それぞれ議会の圧力などを受けて交渉しており、我々は国会決議をもって交渉している。
国会決議を守りながら交渉することは針の穴を通すような作業で困難なことは間違いない。
最終的には国会承認が必要。交渉結果がダメであればいつでも脱退できる。


2、TPPの影響が及ぶ範囲に対する社会・環境アセスメントを事前に実施し、公開するべきではないか。

★TPPも大詰めに来ていると言いながら、協定内容がまだ不安定なので、アセスメントを実施するのは現実的ではない。

3、2014年7月6日の澁谷審議官によるブリーフィングで「SPSの課題に対処するために紛争処理より緩やかなお互いに協力するような対話の仕組みを導入」とあった。
これは、SPSについてはWTOに準ずる、しかし紛争処理はWTOプラスという意味か。どのような内容なのか。

★SPSは非常に専門性の高い分野。紛争処理に至る前の過程で、専門家同士の対話の機会を入れる要望をした国があったが、オタワ会合では議論できなかった。ハノイで調整する方向。


4、混合診療・薬価について
@知的財産権の協議の中で新薬の高値維持と権利の強化がされれば、結果として日本の薬価が上がる。公的医療保険は、「公定価格」の診療報酬と薬価により成り立っている。
保険財政が厳しい中、高額な治療や薬を保険内にすることが困難にならないか。
保険内となっても、財政が悪化し、事実上国民皆保険が崩壊する懸念はないか。
A薬価が上がればその分人件費を圧迫し、医師・看護師の労働条件が悪化するのではないか。
B混合診療が実質的に解禁となるのではないか。
TPP妥結後、法改正が必要となると思われるが、「現在、法的には混合診療が認められていない」(2011年10月25日)とした最高裁判決の扱いはどうなるのか。
CTPPに参加すると日本の医療が営利産業化せざるをえない。結果として、国民が受けられる医療に格差が生じる社会になりかねないのではないか。

★新薬を作る技術があるのは交渉国の中で日本とアメリカだけ。アメリカと日本vsその他の国で対立するのではなく、日本が交渉の仲裁役となり、スムーズな交渉を目指す方向。


5、ISD条項について
@日本の裁判所の判決も、ISD条項の申立の対象となる可能性があるか。
A両方裁定された場合、日本の裁判所の判決と、ISD条項による判決はどちらが上位になるのか。

★通常のISDSでは、ショッピング?(日本の裁判所とISDSの併用などあちこちで裁判を起こすこと?)は認められない。TPPでもそうなるだろう。

★日本が攻められる心配は全くしていない。みなさんよりもっと心配している国はある。ISDSは、全然決着していないが、今協定ではやたらと訴えられないような規定になるだろう。
stateの定義もまだ協議中だが、USTRの先日の宣言(政府調達で妥協しないといった宣言)から逆に考えると、国の想定ではないか。都道府県などは対象にあたらないことになる。
実際に損害があったときのみ訴えられる。


6、一次的入国について
一時的入国の「一時的」とはどの程度の期間なのか。企業内転勤の規制緩和について、P4にあったが、議論されているか。

★「一時的」の定義はない。各国が要望を挙げて交渉しており、日本企業からは手数料が高い、期間延長の手間がかかる、などといった要望を受けている。米国はこれについて関心がない。
企業内転勤については議論になっていない。

【市民と政府のTPP意見交換会・大阪実行委員会の質問】
1、TPP交渉の情報公開について

福岡県での説明会の政府回答に以下のものがある。
「情報提供については、各国とも透明性と保秘性のはざまで悩んでいるところです。日本が他の国と比べて情報公開が遅れているかと言うと、決してそのようなことはありません。」
「政府としては国会の決議を踏まえて、国会で承認いただけるようなTPPの内容となるように、全力で交渉にあたっているところです。」

国会決議では
「交渉により収集した情報については、国会に速やかに報告するとともに、国民への十分な情報提供を行い、幅広い国民的議論を行うよう措置すること。」
とある。

@他国より遅れていなければ、国会決議違反にはならないのか。
A国会決議違反だったとしても、国会で承認を得られればよいのか。
B市民の生活に多大な影響のあるTPP説明会が、1時間半とは短かすぎると考えないか。

★国会でも同様の質問を多数受けている。国会決議を決して軽んじているわけではない。どの国もセンシティブな事項を持っており、それぞれ議会の圧力などを受けて交渉している。
国会決議を守りながら交渉することは針の穴を通すような作業で困難なことは間違いない。
最終的には国会承認が必要。交渉結果がダメであればいつでも脱退できる。


2、日米並行協議の情報公開について

福岡県での説明会の政府回答に
「 日米並行協議に係る情報提供について、これまでも国会で説明を求められれば外務省が答弁している」とある。

@具体的にどのような説明をしているのか。
ATPPと同じように、市民も参加可能な日米並行協議の説明会を開催することは可能か。

★外務省が窓口であり、私が答えることではないが、現在の交渉状況では説明できることがないので開催できないだろう。


posted by AMnet at 14:44 | TrackBack(0) | TPP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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