2017年03月14日

【大阪市水道民営化・市会での議論】「水道法改正での制度」と「現行プラン」と、どう違うのか?#水道民営化 #水道法改正

【大阪市水道民営化・市会での議論】
「水道法改正での制度」と「現行プラン」と、どう違うのか?


今国会で議論されている「水道法改正法案」。
3月7日に閣議決定されましたが、詳細はいまだ不明です。

そんな中、平成29年3月9日交通水道委員会において、福田武洋委員(旭区選出:自民党会派代表者)の質疑が行われました。

「水道法改正での制度」と、「大阪市の水道民営化の現行プラン」と、どう違うのか?

<以下、市会での議論の概要>

福田:水道法改正の仕組みの概要を

局:今回の法改正では、地方公共団体が水道事業者としての位置づけを維持しつつ、厚生労働大臣の許可を受けて、水道施設の運営権を民間事業者に設定できる仕組みを導入

・厚生労働大臣の許可の申請
地方公共団体である水道事業者が実施計画書を提出し、
厚生労働大臣は、許可基準に適合していると認め許可

・実施計画書への記載事項
許可の対象とする施設や事業内容、運営権の存続期間のほか、事業の適正性や継続性を確保するための措置などは法律で定め、
更に省令でその他の事項や提出書類を定める

・許可基準
事業計画が確実かつ合理的であること、利用料金が要件に合致するかなどが法律で定め、
これらの基準適用に必要な技術的細目は、省令で定める


福田:つまり、市の事業認可をなくし、民間事業者に移すのが大阪市の現行プラン
厚労省の認可を受け、自治体に事業認可を残すのが改正案

市の責任・国の関与などはどう違ってくるか。

局:
【現行プラン】
水道事業者としての責任&国の関与:運営会社
要求水準達成・経営状況:市のモニタリング部署がチェック
水道料金改定:市・市会
災害時等:リスク分担を定め、市が主体的な役割を果たし、持続性の担保に責任を持つ仕組み


【改正案】
水道法上の最終責任:市
水道事業の全体方針の決定・全体管理:市
国の関与:市と運営会社双方
市に残すべき業務:個別の契約で、具体的に定める


福田:水道法改正法案が出されたばかり。
国会での審議・法案成立後に出る省令・ガイドラインを踏まえ精査する必要がある。


<ここまで>

(コメント)
災害時などの非常時やいざという時、将来世代への担保は、
「大阪市が主体的な役割を果たす」そうですが、
「大阪都構想」が実現し「大阪市がなくなった場合」はどうなるのでしょうか?


いざという時に真っ先に困るのが水。
将来にわたって安全で安価な水が「当たり前」でなくては困ります。

「自治体からの要望があったとはいえ、国自身も水道は、やはり公的関与をより残した形での官民連携だと感じる」と、福田市議も指摘。

報道でも「水道民営化」をやりやすくするための水道法改正と言われていますが、大阪市の現行の水道民営化プランは、公的関与を残さない形であり、そのさらに上を行っている、と言えます。

しかし、「公的関与があれば、民間の事業体でいいのか?」という疑問が残ります。

いずれのプランも通常の運営は民間事業者が行うが、「最終的な責任は市が負担」する形。

そもそも通常の運営をしない行政が、いざというときに、ノウハウ・人材はどうするのでしょうか?
どうやって責任を取るのでしょう?(…お金?)


いま議論されている官民連携の手法は「利益は民間に。リスクは行政に」と批判をうけているものです。

TPP以降、TiSA(新サービス貿易協定)など、他の貿易交渉も進んでおり、公共サービスは狙われています。
しかも、ラチェット条項やISDSで「後戻りが非常に困難」です。


民営化(の方向)へ行けば、短期的にはコストダウンするかもしれません。

例えて言えば「目の前の小銭を拾っている間に、後ろから札束を盗まれる」ことになりはしないのか、心配でなりません。


<この質疑の動画はこちらから>
http://www.gikai-web.jp/moviefile/w_h29/20170309kousu2.html
posted by AMnet at 12:31 | TrackBack(0) | 水の私営化問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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