2019年06月14日

【賛同依頼@G20大阪市民サミット】夢洲のポテンシャルを生かすため、リスク回避のためにも、集客施設(万博・IRカジノ)の夢洲開発を再考すべき。

【6/25-26開催】G20大阪市民サミット!近づいてきました!

その前に、夢洲問題について以下内容で賛同を集めています。(団体賛同も募集中)
賛同いただける方は以下リンク先から、お願いします!
G20大阪市民サミットで開催する各分科会から提言が出ています。あわせてご覧ください!


分科会名

地域から世界へ「SDGsと夢洲万博 :夢洲のリスクとポテンシャル」

文書名

夢洲のポテンシャルを生かすため、リスク回避のためにも、集客施設(万博・IRカジノ)の夢洲開発を再考すべき。

提言の

ポイント

Ø   夢洲は防災面などにリスクが多く、集客施設を作るべきではない。

Ø   物流拠点・生物多様性を残すなど、本来の夢洲のポテンシャルを生かすべき。

Ø   大阪で活動する市民団体、学者の声を集めました。

背景・現状

「夢洲で万博開催?」
夢洲は「生物多様性ホットスポット」であり「国際コンテナ戦略の中心的機能」を担う関西の物流の要。一方、軟弱地盤や台風等、災害対策も大きな課題。そして万博とカジノは相容れないという批判も聞こえてきます。そんな中、議会の議決もないまま、夢洲開催が既成事実化されようとしています。

提 言

【SDGs】

SDGs目標11は「住み続けられるまちづくり」ですが、夢洲開発には災害時の脆弱性を筆頭に、公害への懸念、廃棄物管理、生物多様性の損失等、検討すべき深刻な問題が数多くあります。住民参加型プロセスを経ない議論も大きな課題です。政府のSDGsアクションプラン「万博開催を通じたSDGsの推進」を現実にするために再考すべきです。

特定非営利活動法人AMネット


【自然環境】

万博予定地の夢洲は、咲洲の南港野鳥園と共に大阪府レッドリスト2014で生物多様性ホットスポットAランクエリアと認定された。当協会が2018年に提出した質問書に対して、大阪府市共に夢洲の生物多様性保全の重要性を認識していると返答した。だが万博・IR計画には、その視点が全く見られないことを問題提起したい。

公益社団法人 大阪自然環境保全協会


【物流】

国際貨物船舶の大型化の中、15m水深を保つ夢洲を国際コンテナ貨物の中心基地とすることは、当初計画の通り、大阪経済の高揚のため欠かせません。橋1本、トンネル1つの夢洲に、物流拠点化・観光拠点化の併存は、物理的に不可能です。強行すれば双方を殺し、巨額投資の損失となります。「夢洲」は、緩やかな埋立と物流基地での活用が最適です。

どないする大阪の未来ネット



【公害】

夢洲は、過去28年間で約1千万dの焼却灰を埋め立てた、ごみの洲(しま)。必ず沈み、災害に弱いことが明らかだ。万博の2区、IRの3区に一般ごみが持ち込まれている。ダイオキシン汚染が懸念される1区は危険土壌であり、グリーンテラスなど万博施設にしてはいけない。市民の財産である埋立地は20年延命を考え、撤退すべき。

NGOおおさか市民ネットワーク


【大気汚染の増大】

夢洲万博開催は、2,800万人の来場者や、従業員・物資輸送のため、この地と大阪湾岸地域との自動車交通量を劇的に増大させる。かつての臨海工業企業群からの排ガス汚染により、激甚な公害患者発生となった地域に再度、自動車排ガス増大で、ぜん息などの公害病の多発の再現となるのではないか。

大阪から公害をなくす会


【軟弱地盤】

南海トラフ巨大地震が発生すると、夢洲に押し寄せる津波高は3.2mとされている。満潮時では5.4m。津波は夢洲を自動車並みの速さで駆け上がる。その時、津波高は1.5倍以上となり、カジノ万博地盤が浸水する可能性は高い。また、夢洲は浚渫土の上を良質の砂で数b埋土するので、液状化被害を受ける。

田結庄良昭(神戸大学名誉教授:地質学)


【財政】

災害リスクのある夢洲を埋め立て、「IR」という名のカジノ・万博関連のインフラを整備するのは財政的にも大問題。1千億円※近い土地造成とインフラ整備。地下鉄延伸分の200億円をカジノ業者に負担させるのは、カジノ頼みの万博を象徴するものだ。過大需要予測にもとづく巨大夢洲開発は、市民生活を脅かす。

山田明(名古屋市立大学名誉教授:地方財政論)

※大阪市が負担する「夢洲地区の土地造成・基盤整備事業」(出典:平成31年度予算 市長査定ヒアリング資料)。関連事業費のうち会場建設費以外の大阪市負担分として、現時点で明らかになった数字


【経済】

3800億円の「売上」を見込む夢洲カジノ。カジノ・ギャンブルの収益率は7%。3800億円の「売上」を得るにはその14倍5兆円を超えるギャンブル(賭金)が必要です。計画では570億円のカジノ税が大阪府に入りますが,10〜20万人の新たなギャンブル依存症患者が必然的に生まれます。割に合わないのは明白です。

桜田 照雄(阪南大学教授:会計学)


Ø   大阪・関西の自治体・企業・地域の人々に向けて

万博会場は、夢洲と決まったわけではない。

夢洲のポテンシャルを生かし、リスクを避けるためにも、最新の科学的知見に基づいて、冷静に他候補地を検討すべきである。

提案者

特定非営利活動法人AMネット、公益社団法人 大阪自然環境保全協会、どないする大阪の未来ネット、大阪から公害をなくす会、NGOおおさか市民ネットワーク、田結庄良昭(神戸大学名誉教授:地質学)、山田明(名古屋市立大学名誉教授:地方財政論)、桜田 照雄(阪南大学教授:会計学)

賛同者

大阪を知り考える会、他




posted by AMnet at 20:42| 大阪問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月02日

G20大阪市民サミットが近づいてきました!分科会「地域から世界へ」SDGsと夢洲万博  夢洲のリスクとポテンシャルを担当します。

G20大阪市民サミットが近づいてきました!

AMネットも「SDGsと夢洲万博」分科会を担当するとともに、全体の運営にも関わっています。
6/25(火)~6/26(水)のG20大阪直前!

ぜひお越しください!

【分科会のご案内】6/25(火)13:00〜15:00
G20大阪市民サミット分科会「地域から世界へ」
SDGsと夢洲万博  夢洲のリスクとポテンシャル
https://www.facebook.com/events/1236005833223936/


【サイトができました】
開幕まであと1カ月。G20に向けての準備が進んでいます。
https://g20ocs.jp/


【毎日新聞で紹介されました】
https://www.facebook.com/g20osaka.cs/photos/a.2785424908166757/2785424711500110/
posted by AMnet at 21:12| 大阪問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月21日

いま大阪で起きていること〜維新の会による新自由主義政策で顕在化してきた矛盾

AMネット会報LIM86号より転載(2018年2月発行)

いま大阪で起きていること

2008年、橋下徹氏が大阪府知事になりおおさか維新の会(以下維新の会)が大阪の政治の中枢を握り10年が過ぎました。現在の維新の会の大阪府・市議会の議席は過半数以下ですが、公明党と協力し多くの“改革”を実現しており、新自由主義的な政策による矛盾が、大阪府下で少しずつ顕在化しています。
本稿では、その矛盾例をいくつか紹介します。


<保育園・幼稚園を民営化−公立保育所を休廃止し補助金を出すという手法>

大阪市は、平成16〜26年度の11年間で、17か所の公立保育所を休廃止し、民間委託を48か所で行い、保育士600人等の削減「効果」があったと発表しています。

その一方、手狭な区役所や市役所庁舎内に、工事費の3/4(1650万)を上限に補助金を拠出し、小規模保育事業所等を設置し公設置民営を増やす、というちぐはぐな政策を展開しています(1カ所当たりの定員はわずか15~20人程度)。


<「統廃合した数年後に教室不足で増改築」の無駄>

「学校配置の適正化の推進」という名目で、小学校の統廃合が進んでいます。規制緩和でタワーマンション等の建設が増えており、市内中心部への人口流入も進んでいます。

「統廃合した数年後に教室不足で増改築」「児童数が減ったと統合し、売却した小学校跡地にタワーマンションが建ち、児童急増。教室が不足する」といった計画性のなさが指摘されています。「児童急増による増改築工事のため6年のうち2年間、運動場を使えない児童がでる見込み」や「休憩時間の運動場利用が3交代制」といった事例もあり、児童への影響が懸念されます。


<公立高校の再編、廃校を促進させる授業料無償化制度>

「私⽴⾼等学校等の授業料無償化制度」を行っているため、私学の人気が上がっています。
一方、公立高校に対しては「3年連続で定員割れし、改善の見込みがなければ再編対象」と統合を進め、現在大阪府・市の公立高校のうち、すでに8校減ることが決まっています。高校入試制度も頻繁に変わり、受験現場は混乱を極めています。


<地域経済支援策の削減>
大阪府と大阪市にある信用保証協会・工業研究所など、中小企業の現場支援をしてきた組織が二重行政でムダと、統合・縮小されました。
府レベルの商業関連予算は、この10年間で1/3に減少したと指摘される中で、大阪府・大阪市の大部分を占める中小零細企業は、全国や他自治体と比較しても著しく衰退しています。


こうした様々な問題が明らかになっているにもかかわらず、維新の会は2016年参議院選挙では、定員4人の大阪選挙区で2人を当選させました。風頼みの選挙戦ではなく、組織力を駆使して戦う政党に成長しているという指摘もあります。また大阪府内の市長・補選でも、多くの維新候補が当選しました。


<「大阪都構想」は、住民サービスを削って行う大規模開発>

2017年4月大阪府と大阪市の共同設置で「副首都推進局」が発足。維新の会、公明党の賛成により都構想を議論する「法定協議会」の設置も同年6月に決定し、同年9月に大阪都構想の素案が出されました。このままいけば、2018年秋に再び住民投票が実施される見込みです。以下、議会での議論や素案から見えてきた概要・懸念をまとめます。

松井知事・吉村市長は「バージョンアップした案」というものの、大阪市をなくすというだけで本質的に同じです。「今ある24区を、なぜ合区するのか」というそもそもの問いに対する理由も説明されていません。

また「なぜ大都市制度改革が必要なのか」という質問には、「現状のままでは限界がある」だけ。「副首都大阪を作るうえでそれにふさわしい大都市制度の改革が必要で、それが大阪都構想の特別区」というものの、定義もない「副首都」が何を指すのかさえ分からない状態です。


・大阪都構想とは何か?

「大阪都」を作るかどうかを問うのではなく「政令指定都市の大阪市をなくし、特別区という弱小基礎自治体に4分割する」というだけのプランです。しかも、住民投票は「特別区」「8つに合区し総合区」の2択で、世論調査で一番多い「24の行政区の今のまま」の選択肢がありません。

大阪府が広域的な施策、産業施策・大型開発を担い、大阪市は特別区となって福祉や教育、子育てといった基礎自治体としての住民サービスを担うことで二重行政がなくなり、大阪は副首都として発展する、といった論旨です。

財源も権限もある政令指定都市から、中核市や市町村より格下の特別区になって、どのような発展を検討しているのか。また、大阪府が担う広域的な産業施策・大規模開発は、IRカジノ及び、IRカジノ予定地へのアクセス確保の線路延伸など、3000億円を超える大規模開発が主流です。
住民サービスを削った財源をカジノに使うことが、都構想の真の狙いと言われる所以です。


・赤字確定の大阪都構想

3年前の住民投票では32億円のコストがかかりました。
大阪市がなくなれば復活させる法律はありませんが、住民投票は制限されず、何度でも実施可能です。

もし特別区になった場合、新たな庁舎の準備やシステム開発といった、イニシャルコストだけで311〜561億円、ランニングコストは41〜48億円、「いまの24区のまま」より行政コストが増える試算が出ています。

大阪の24区は、ビジネス街がならぶ地域がある一方、生活保護世帯が多い地域など、区によって大きな格差があります。大阪市を特別区に分割すると特別区間でどうしても貧富の格差がでるため、大阪市域の税収がいったん大阪府に入り、大阪府から特別区に財政調整交付金として配分することになっています。

しかし、大阪府が確保した税収を、大阪市域にどのぐらい配分するのかは制度設計のブラックボックスになっています。初めのうちは特別区が困らない程度の金額を配分したとしても、減額していくことも可能です。ましてや大阪府は「起債許可団体」。総務省の許可がなければ起債すらできない財政状況であり、なるべく特別区への配分は少なくしようとすることが容易に予想されます。

特別区の収支は試算ですら8年後にようやく財政収支が黒字。つまり試算通りとしても、それまで毎年赤字が確定している状況です。

osaka_kitano.png
(大阪市自民党市議団 北野妙子市議の質疑資料より)

このようにあちこちの身近なところに矛盾が出てきていますが、市民がどこまで、維新の政策だと理解しているかは疑問です。

行政は「大阪市の方針」と説明し、それを聞いた市民は「大阪市が悪い」「公務員が悪い」と単純な理解しているように感じています。実際「維新や吉村市長の政策でこうなっている」と説明すると驚かれた経験もあります。しかし希望的な統計結果も存在します。昨年の世論調査では、都構想に反対が47%、賛成は37%と現在進行する大阪の政治への反対意見が増えている状況もあります。

実施に1回当たり30億円かかる住民投票を、勝つまで何度でもやるのか。いかに分かりやすく政治を変える必要を伝えるかが課題となっています。

posted by AMnet at 10:00| 大阪問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする