2018年09月15日

【拡散希望】水道民営化導入の調査が全国自治体で始まっています。「ちょっと待って!水道の民営化」新しいリーフレット完成!


【ちょっと待って!水道の民営化】

秋の国会で「水道民営化」を進める水道法改正が通るかも。
「水道民営化の導入」に向けて、民営化の導入を検討している自治体も、全国でたくさんあります。

「要注意地域」の方、ぜひご注意ください。



■「要注意地域」内閣府調査の支援対象自治体

平成30年度「上下水道一体の事業診断による経営の効率化促進事業」
多くが2019年2・3月ごろに、調査結果が出るようです

それらの調査結果を受け、あっという間に地方議会で、水道民営化の議論が進む可能性があり、注意が必要です。


<内閣府PPP/PFI推進室>
上下水道一体の事業診断による経営の効率化促進事業

http://www8.cao.go.jp/pfi/shien/h29/h29_hojo.html

恵庭市(北海道)

酒田市(山形県)

津幡町(石川県)

和歌山市(和歌山県)

淡路広域水道企業団(兵庫県)

赤磐市(岡山県)


■「要注意地域」平成28年度はこちら。
「上下水道コンセッション事業の推進に資する支援措置」 支援対象案件

木古内町(北海道) 水道 水道事業の広域連携におけるPPP/PFI導入可能性調査

浜松市(静岡県) 水道 浜松市水道事業へのコンセッション導入可能性調査

伊豆の国市(静岡県)水道 伊豆エメラルドタウン簡易水道におけるPPPPFI手法導入可能性調査

宮城県 水道/下水道 みやぎ型管理運営方式実現可能性調査

宮城県 水道/下水道 上工下水デューディリジェンス調査

村田町(宮城県) 水道/下水道  四公共事業コンセッション等導入可能性調査

奈良市(奈良県) 水道/下水道 小規模上下水道施設における公共施設等運営権事業に係る情報整備

宇部市(山口県)下水道 西部処理区におけるコンセッション事業検討・調査

須崎市(高知県)下水道 須崎市公共下水道事業等運営事業に係る資産評価調査検討業務

三浦市(神奈川県) 下水道 資産(管路)の情報に関する基礎資料の精査に係る調査

大牟田市(福岡県)水道/下水道 大牟田市上下水道事業における民間資金等活用事業導入可能性調査

小松市(石川県) 下水道 汚泥処理再構築に係るPPP/PFI活用可能性調査

大分市(大分県)下水道 汚水処理事業へのPPP/PFI手法の導入に係る基礎検討調査

http://www.mlit.go.jp/common/001222025.pdf


■「要注意地域」政府が想定している6自治体と予想される自治体

宮城県

宮城県村田町

浜松市

静岡県伊豆の国市

奈良市

大阪市




■すでに世界中で「失敗だった」と言われる水道民営化。

成功事例と言われたパリ市は、「再公営化」
イギリスは、世論調査で7割を超える市民が「再国営化」を支持。

民営化先進国のイギリスでは、「民営化は高コスト」だとして、「反省する時代へ」入っています。

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<2000年〜2017年に水道を再公営化した、国別水道事業体の数>
※公共サービスを取り戻す(TNI/PSIPU) より抜粋
https://www.tni.org/files/publication-downloads/rps_ja_web.pdf



■リーフレットを配ってください!

「ちょっと待って!水道の民営化」

新しいリーフレットができました。

「自分の地域で撒きたい!」という方、大歓迎!

特に、民営化が進みそうな以下の「民営化導入の調査」を実施している地域。

ぜひ、問合せください!

水道民営化が検討されている全国の地域で、統一リーフレットを撒きましょう!



<ダウンロード&拡散大歓迎!>

■大阪版PDFのダウンロード(A4 裏表の二つ折り)

http://ur0.link/LZQO


※他地域で撒きたい!と言われる方は、メールでお気軽にご相談ください。

<問合せ先>amnetosaka[@]yahoo.co.jp
※@マークの前後の、[ ] を消して送ってください。

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posted by AMnet at 22:48| 水の私営化問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月27日

可決した「PFI法」改正のどこが問題なのか?「水道民営化」とどう繋がるのか?

AMネット会報LIM88号より


可決した「
PFI法」改正と「水道民営化」


文責:AMネット事務局


英国で誕生したPFIは「より効率性の高いインフラ整備手法」の一つとして広がり、1999年、日本でもPFI法(民間資金等の活用による公共施設等の整備の促進に関する法律)が施行。

この2018年6月、PFI法改正法案が可決し、10月に全面施行と政府は決定、PPP/PFIを強力に推進する姿勢を示しました。


■PPP/PFIとは?

『PPP』は、官民が連携して公共サービスの提供を行うスキームを広義に指します。


『PFI』は、「公共施設等の設計、建設、維持管理及び運営に、民間の資金とノウハウを活用し、公共サービスの提供を民間主導で行う」ことで、効率的かつ効果的な公共サービスの提供を図る、とされています。


『コンセッション』は、PFIのスキームの一つです。

施設の所有権を移転せず、民間事業者に事業の運営権を長期間にわたって売却します。施設と、運営を分けることから『上下分離方式』とも言われます。

(PFIの手法にはコンセッションの他、BOO,BOT,BTO…等、建設・所有形態により様々な種類があります。)


これらの手法は「完全民営化」ではないから、民営化ではない、と一部の推進派は主張しています。しかし、例えば完全民営化された水道はイギリスだけであり、世界中で失敗している水道民営化の手法の多くは、PFIです。

完全民営化し施設等の資産を持てば、固定資産税の支払いも必要となり、撤退も困難です。

これらは、「完全民営化より、民間事業者にとって都合がよい」手法であり、「利益は民間へ、リスクは行政へ」と国際的に批判されている手法です。



■イギリスは「PPP/PFIを反省する時代」へ

 英国の代表的なPPP請負会社であり、英国第2位のゼネコンであったカリリオンが2018年1月倒産しました。カリリオンは病院や道路の建設を手掛けるほか、刑務所の保守管理や学校給食の提供等、約450件契約していました。倒産を受け、これらの公共サービスに支障が生じないよう、急きょ対応に迫られたほか、株も所有しており、イギリス政府に大きな損害がでました。


同月、イギリス会計検査院(NAO)と、EU会計検査院(ECA)は、

「PFIでの入札価格は40%割高であり、コスト削減効果もなく、透明性も悪化」

「問題点が改善するまで、PPPを広い分野で集中的に使うべきではない」

「建設に予想以上のお金がかかるうえに、工期も遅れる」

といった、PPP/PFIに、批判的な報告書を出しました。


実は、これまでも何度もイギリス会計検査院は「PFIは割高」と報告しており、フィナンシャルタイムズ紙ですら批判的に報道しています。水道の再国営化への賛成は、世論調査でもずっと7割を超えています。

PFI先進国であるイギリスでは「PFIを反省する時代」に突入しているのです。



■今回のPFI法改正のポイントは?

@民間事業者に対する国の支援強化

『ワンストップ窓口の創設』

総理大臣が、地方自治体等の行政とのやり取りを仲介。


『助言・勧告機能の強化』

民間事業者の依頼に応じ、総理大臣が基本方針を変更し、勧告・助言を出せるようになりました。


つまり、総理主導で、PFI推進が容易になりました。加計学園でも問題視された「国家戦略特区」も、「総理主導」の制度です。

「特定の民間業者への誘導や、地方公共団体の判断への介入を疑われないよう適正・公正に適用する」とわざわざ付帯決議に入るほど、恣意的な運用も可能になる点も大きな懸念です。


A地方自治法の特例

『利用料金』 

料金設定が、実施方針条例の範囲内は届け出のみで、地方公共団体の承認が不要になりました。

現場を持たない地方公共団体が、将来適切な料金設定が設定できなくなり、民間事業者の言いなりにならないか。将来の料金高騰につながるのでは?と懸念します。


『条例を作れば、PFI導入も事後報告で可』

地方公共団体が条例を作れば、その団体の長は「遅滞なく、議会に報告」するだけ。

議会での議論なく、公の施設にPFI導入が可能になりました。


つまり、PFI導入に積極的な市長の元、条例を可決してしまえば、議会での議論すらなく、PFIを進めることが可能になります。総理や首長の影響が強まる一方、地方議会の存在意義、間接民主主義、地方自治の軽視が目立ちます。

『運営権の移転の許可』の条例を、地方公共団体に作らせないことが肝要です。


B水道・下水道の繰上償還時の補償金を免除

(2018〜2021年度までの特例措置)


国からの貸付けを地方公共団体が皆、繰上償還すると、国が予定していた利息収入が不足します。そのため、国に繰上償還すると、補償金を支払う必要がありますが、それが免除されます。


つまりPFI導入時、運営権売却等で得た資金で、水道・下水道事業体は補償金なく国に一括返済できます。これはPFI導入のコスト削減となるため「2021年までにPFIを導入する」インセンティブにしています。



■ほぼ全てのインフラが、PFIの対象に

対象となる『公共施設等』は何を指すのか?

PFI法2条によると、


一 道路、鉄道、港湾、空港、河川、公園、水道、下水道、工業用水道等の公共施設

二 庁舎、宿舎等の公用施設

三 賃貸住宅及び教育文化施設、廃棄物処理施設、医療施設、社会福祉施設、更生保護施設、駐車場、地下街等の公益的施設

四 情報通信施設、熱供給施設、新エネルギー施設、リサイクル施設(廃棄物処理施設を除く。)、観光施設及び研究施設

五 船舶、航空機等の輸送施設及び人工衛星(これらの施設の運行に必要な施設を含む。)

六 前各号に掲げる施設に準ずる施設として政令で定めるもの


つまり、小さな施設からライフラインの水道まで、ほとんど全てのインフラ・公共施設がPFI法の対象です。一方、対象外は「各事業の所轄部局で定める」もののみです。


民間事業者の参入要件は、外資の規制もなく、非常にハードルが低いものになっています。


また、「契約で定める」内容が非常に多いことも大きな懸念です。

所轄する地方公共団体が、多国籍企業と対等に、膨大かつ詳細な内容まで、きっちりと契約を提携し、使いこなすことができるのか。外部アドバイザーの言いなりになるしかないのではないのか。頼りになるアドバイザーは、どれほどいるのか。

政府は地方公共団体に、大きな責任を押し付けていると言わざるを得ません。



■政府主導で進められるPFI

 2015年、内閣府は『多様なPPP/PFI手法導入を優先的に検討するための指針』を発表しました。

そこでは、人口20万人以上の地方公共団体に対し、公共施設等の方針の見直しに当たって「PPP/PFIを優先的に検討すべき」とする指針がだされました。具体的には、


@PPP/PFIが適切か否かの検討を「優先」

A外部のコンサルタントを活用し、コストを算定

Bその結果、導入しない場合は「PPP/PFIを選択しない合理的な理由」をインターネット上で説明せねばならない


その他にも、

@PPP/PFIに詳しい職員の養成

A住民・民間事業者への啓もう活動

B産官学・金融機関で構成する地域のPPP/PFI案件の形成能力の向上のための『地域プラットフォーム』の設置

C民間事業者からの提案を積極的に求める

D民間事業者の高い収益性の確保に努める

など、PPP/PFIを普及させるべく、地方公共団体に強要しています。


このような状況の中、今回のPFI改正法が可決し、よりPPP/PFI導入を誘導し、進められることとなりました。

実は、内閣府はすでに、PFI導入可能性の調査等を、国が全額負担し実施しています。内閣府が委託しコンサルタントを派遣するこの事業は、「上下水道コンセッション事業等導入に係る検討に要する調査」や、「地域プラットフォーム形成支援」、実際の具体的事業、専門家の派遣など多岐にわたります。


そもそも政府が求めていた公共施設等の総合管理計画は

「長期的な視点に立って公共施設をマネジメントする」ため、であったはずです。

しかし今や目的は「民間事業者にとって魅力的なPFIをどれだけ増やせるか」であり、公共施設等の適正な運営のための議論から、大きく外れています。



■日本で始まっている外資参入のPFI

浜松市の下水道事業は、外資水メジャーであるヴェオリア他、オリックス等6社でPFI契約が2018年4月スタートしました。


PFI導入にはVFM(※)が高いことが求められますが、先の国会質疑によると、VFMの算定根拠すら、ヴェオリアの企業秘密だとして、市は答えませんでした。VFMが高いからと、PFI導入したにも関わらず、です。

※VFM(バリューフォーマネー)…総事業費をどれだけ削減できるかを示す割合。PFIの実施の検討には、VFMの有無が評価基準となり、高いほど良いとされる。


また、この契約書には秘密保持義務があり、

「契約に関する情報(本事業を実施するうえで知りえた秘密を含むが、それに限られない)も相互の承諾がなければ、開示してはならない」

とあります。「限られない」ということは、今後様々な秘密が生まれ議員すらチェックできない、まさにブラックボックスが生じます。


契約内容や財務他の「情報の不透明」な事例は、民営化失敗した多くに見られます。海外事例を参考に、始まったばかりの日本版PFIで、「契約内容が不透明」な事例が早速発生した、ということです。


 今も浜松市は上水道のコンセッション導入を検討中です。しかし、VFMは1〜4%とわずかであり、コンセッションありきで進めていることが明らかです。(内閣府HPによると、VFMの過去実績は10%以上がほとんどですが、浜松市の下水道のVFMですら、7.6%しかありません)



■水道民営化は避けられないのか

今回のPFI法改正は、水道に限らずすべての公共施設が対象です。その中で特に、PFI導入調査へと補助金で誘導し、政府目標が定められ、同時期に水道法改正で「コンセッションが選択肢の一つ」になるよう、強力に推進されているのが上下水道です。


※PFI法改正による政府の目標は「水道6件、下水道6件、文教施設3件、国際会議場施設等6件」。

水道6件は国会答弁等から、宮城県・宮城県村田町・浜松市・静岡県伊豆の国市・大阪市・奈良市を想定している模様。


今回の水道法改正法案には、「国・都道府県・市町村の責務の明確化」など基盤強化に必要な事項がある一方、24条『官民連携(PPP)の推進』が潜り込んでいます。


『広域化の推進』

また今回改正案に入っている広域化にも、注意が必要です。広域化された場合、企業団(一部事務組合)が水道事業を運営し、構成団体の自治体から若干名選出した議会が可決します。一般的に、一部事務組合で事業の中身について話し合われることは、ほとんどありません。議会は年に2~3回、予算決算の承認程度の議論しかない一部事務組合がほとんどです。

つまり広域化すれば、議員・市民から遠くなり、議会が形骸化した後に、広域な範囲を一気に民営化される懸念があります。

また、水は「運ぶコスト」が一番高く、広域化のメリットを出すのは簡単ではないことも留意すべきです。


今の国会情勢のままであれば、秋の国会で水道法改正の可決は残念ながらほぼ避けられません。

しかし、水道を民営化するかどうかは、各地域の議会の承認が必要です。各地状況を踏まえ、本当にPFIを導入すべきなのか?それぞれの地域で、丁寧な議論が必要です。■


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posted by AMnet at 22:09| 水の私営化問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月01日

水道を民営化すれば、災害対策は遅れる。世界中の水道がなぜ「再公営化」しているのか?

▼水道の老朽管率がなぜこんな高いんだ!
民営化して水道経営を考えねば!

…みたいになってますが。

水道民営化すればコストは余計に上がる。

イギリス会計監査院の報告からも、世界中の事例からも明らか。

つまり、結論から言えば、
「民営化してコストカットし、そこから耐震化のコストをねん出する」

という、前提条件がそもそも壊れています。


→大阪北部地震:老朽水道管で被害相次ぐ 府で40年超3割
https://mainichi.jp/articles/20180630/k00/00m/040/144000c



▼再公営化が世界の潮流。

「民営化でコストが上がった」
「水道料金が上がった」
「職員削減しすぎてサービス悪化した」
「経営の透明性が悪化した」
等々…

水道を始め、世界中の公共サービスが「民営化が失敗」だったと、
「再公営化」している中、なぜ今さら日本が民営化せねばならないのか。

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▼水道民営化が成功と言われた、パリ市とイギリスその後。

パリ市は再公営化し、大幅なコストダウンと技術革新、水資源確保などに取り組み成功。

イギリスは世論調査で7割越える人が再公営化を要求。
会計検査院からも、PFIは高コストで透明性悪化で、課題解決まで使うなと言われたばかり。


民間企業は、どうしても短期的利益を求められるため、長期的視点をもてる公営が有利となる。

しかも、公営だと、株主配当も役員報酬もない。

水道で得た利益を、全て、水道に充てることができる。利益が流出しない。
結果、災害対策も進めやすいのです。



▼水道民営化・企業団・広域化が、今の「公営」に負ける、そのワケは?

▽民営化:料金高騰など、世界中で失敗が続く「時代遅れ」のやり方。
▽企業団統合:範囲が広すぎ、調整が大変。
▽広域化:そもそも大阪市には広域化のメリットがない(地域によっては広域化すべきだが)

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▼そもそも水道の耐震化が進んでないのは

適切な水道料金設定をせず、地味でコストのかかる耐震化を後回しにしてきたから。
イギリス会計検査院は「PFI(民営化の手法)の入札価格は40%割高でコスト削減効果もない」と報告。

大阪市だと、月200円水道料金上げるだけでOK。(一般家庭の場合)

優良自治体が、民営化を狙われる。


▼民間委託は効率化?

水道民営化だけでなく、民間委託が進みすぎているのも課題。

民間委託は「行政が現場を失う」こと。

今も、災害時は「早くて安い」から、職員が対応している。
でも現場を知らない職員だらけだと、いざという時、どう対応するの?

減災を言うなら、まずは直営を増やし、行政が現場を持つべきだ。

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▼浜松市の民営化は?

浜松市は市内処理60%を占める下水を、水メジャーのヴェオリア、日本のオリックス等出資の合弁会社で民営化すみ。
上水道も、民営化(同じく公設民営)を目指し中。

民間企業は経営悪化すれば撤退するが、
浜松市長は
「民間が破綻するより、このままでは自治体が破綻するリスクの方が大きくなる」と。


自治体が破綻するほどのリスクが本当にあるなら、民間企業が受けるのか?

民間破綻すれば、行政が責任を果たせるわけもない。

水がなければ地域崩壊。なんと無責任な。


→(平成経済)第4部・老いる国、縮む社会:5 身の丈にあうインフラとは 設備老朽化、人口減で収益悪化
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13565131.html


▼30年後の水道料金は1.6倍?

ついでに、朝日記事にもあるこの試算。

「日本政策投資銀行によると…30年後に今の料金を平均1・6倍に値上げする必要がある」は、
今のまま水道設備を維持すれば、が前提。

ダウンサイジングしなければ、いくらでもコストがかかるに決まっている。
広域化だけが処方箋じゃない。地域ごとに選択すべき。


※ツィッター投稿をまとめたため、文章が少しみづらいですが、ご了承ください。
https://twitter.com/amnetosaka/status/1013079753807413249
posted by AMnet at 16:00| 水の私営化問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月31日

パリ市の水道再公営化時の水道局長アン・ストラ氏報告など「みらいの水と公共サービス」開催報告

AMネット会報LIM87号より転載

シンポジウム「みらいの水と公共サービス」報告


報告:堀内 葵(AMネット)


2018年2月18日(日)、東京・都市センターホテルにて、シンポジウム「みらいの水と公共サービス」が開催された(主催:全水道会館水情報センター、後援・協力:アクアスフィア、水政策研究所、全水道、アジア太平洋資料センター(PARC)、国際協力NGO センター(JANIC)、AMネット)。

少子・高齢化の進展の中、水道・下水道事業など日本の公共インフラの維持・管理、持続性を確保し、未来へと継承していくことが大きな課題となっており、公共サービスの産業化が叫ばれる中、水道法改正に伴うコンセッション方式導入等の動きが注目される水道事業をテーマに、約200名の参加者が集まった。



基調講演として、東京大学総長特別参与・国連大学上級副学長の沖大幹氏より、
2015年に国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)のうち、水に関わるゴールとターゲットの説明があった。また、水循環の重要性や水の公共性が謳われ「水が国民共有の貴重な財産であり、公共性の高いもの」と明記された水循環基本法の解説がなされた。

沖氏は、SDGsの特徴として「民間の本業を通じた社会貢献」を挙げ、グローバル企業がSDGs達成に向けて、CSRやCSVだけに留まらず、開発援助や環境への貢献を進めていることが紹介された。


続いて、二人目の基調講演として、元パリ水道局長および元パリ副市長のアン・ル・ストラ氏から、パリで実現した水道の公営化についての紹介があった。


パリ市長の選挙公約として、それまで民営だった水道サービスが2010年に公営に戻された結果、組織が簡素化され、情報が公開され、工事の発注もグループ子会社から一般公開に変え、収益も競争力も上がった。

バラバラだったシステムを統合・再構築するなど、技術革新も進んでいる。

パリ市民が水道サービスのガバナンスに参加するなど運営の質も上がり、国連から賞を受けた。

水道にすべて再投資できることで、インフラ投資も増え、料金も下がり、相談センターを新たに作るなどサービスも向上し、雇用も増えた。

100%株式を得て循環サイクルをコントロールでき、予算面からも対応できるので、積極的かつ長期的な視点に立った行動ができる。
環境保全や生物多様性に配慮した水資源確保や、防災予防策など、これらは再公営化されてからの取り組み
とのことである。


後半は、トランスナショナル研究所の岸本聡子氏をモデレーターに迎え、沖氏、ストラ氏と森山浩行・衆議院議員(立憲民主党)が登壇するトークセッションが行われた。


森山浩行・衆議院議員(立憲民主党)は、
PFI法・水道法改正により、適切なダウンサイジングができなくなるのではないかと指摘。
古い管を入れ替えるタイミングだからコンセッションが出てきたのであり、水道料金として市民が負担し続けることになる。民主的に住民の声を入れて意思決定をしていく必要性を強調し、水道法改正の結果としてコンセッション(公共施設の運営権を民間事業者に委託する制度)が検討されていることへの警鐘を鳴らした。


沖氏から、
日本の事業体の問題として、必要なコストを価格に転嫁できていないこと、つまり適切な価格が設定されないことが問題、民か公ではなくどのような制度が良いのかを議論すべき、という提案があった。

ストラ氏からは、
民間企業が公的サービスに参入する理由は利益を得ることであり、公的サービスの市場が企業に利益をもたらさないなら魅力はないこと、しかし、パリの水道再公営化を皮切りに、他の中規模の町でも再公営化の流れや民間企業との契約見直しが起こっていることが紹介された。


最後に岸本氏から、民営化の問題点について世界中のNGOや住民組織の報告を参照してほしいこと、民営化の先進国と言えるフランスやイギリスで今何が起こっているかをしっかりと知ってほしい、という呼びかけがあり、4時間に渡るシンポジウムは終了した。


posted by AMnet at 22:40| 水の私営化問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月22日

【拡散希望】イギリス・ヨーロッパの会計監査院がともに「PFIは割高で透明性悪化。使うべきでない」とレポートする中、今国会でPFI法を改正していいのか?

英国会計検査院(NAO)、ヨーロッパ会計監査院(ECA)が続けて、発表したレポートで

「PFIでの入札価格は40%割高であり、コスト削減効果もなく、透明性も悪化」
「問題点が改善するまで、PPPを広い分野で集中的に使うべきではない」

と勧告する中、今国会において、「水道民営化」を加速させる「PFI法改正」が通ろうとしています。


英国会計検査院(NAO)、ヨーロッパ会計監査院(ECA)のレポートについて、岸本聡子さんより、超特急での報告をいただきました。
以下、ぜひご覧いただき、拡散いただけますようお願いいたします。


<以下、岸本聡子さん(トランスナショナル研究所(オランダ)によるレポート>

英国の官民パートナーシップ(PPP)請負企業カリリオンが2018年1月に倒産した直後、国家機関で財政の監査役である英国会計検査院(NAO)がPPPの仕組みを克明に報告するレポート「PFI and PF2」を発表した。

「PFI(Private Finance Initiative:プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)」とは、公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う手法である。英国ではPFIが用語として一般的に使われている。

PPPはより広義で、PFIは、PPPの代表的な手法の一つである。

折しも日本ではこの5月に、コンセッション方式の導入を推進するPFI法改正案が衆議院本会議で賛成多数により可決され参議院に送付された。


英国会計検査院はPFIの対費用効果と正当性を調査し、コスト削減の効果があるか検証した。

英ガーディアン紙は「納税者は先25年、£200 billion(約29兆円)をPFI契約に支払うことに」とする記事(1月18日)で英国会計検査院のレポートの主要な内容を掲載した。

レポートはPFIが公的な財政にプラスであるという証拠が乏しいと結論した。

さらに多くのPFIプロジェクトは通常の公共入札のプロジェクトより40%割高であると報告。

NAO(英国会計検査院)は、英国が25年もPFIを経験しているにもかかわらず「PFIが公的財政に恩恵をもたらすというデータが不足」と報告した。


現在英国では716のPFIプロジェクトが進行中で資本価値は£60 billion(約8兆7878億円)、年間の支払い額は2016-17で £10.3 billion(約1兆5084億円)。
新しいPFIプロジェクトが全くなかったとしても、2040年までの支払い金額は £199 billion(約29兆14520億円)に達する。

折しも英政府は、カリリオン(英国PPP請負企業)の£2.6mポンド(約3.8億円)の株を所有して主要なPFIプロジェクトに参画している。
カリリオンが倒産したことで、この公的な資金は危機にさらされている。

英国下院、公的会計委員会議長ののメグ・ヒラ―氏は
民間の負債を相殺するだけの恩恵がないことを25年間のPFIの経験は示した。今多くの自治体は変更に膨大な費用のかかる柔軟性のないPFI契約で鎖でつながれた状態である」
とPFIスキームを痛烈に批判した。

「財務省は指摘された問題に対処しないままPF2という新しいブランド名でPFI を続行しようとしている。学校や病院にもっと投資が必要であるのに、間違った契約で結局は納税者が過剰な支払いをすることになる。」


PF2はPFIの批判を受けて、前ディビット・キャメロン首相のときに導入された。

支払ったお金に見合う価値があるかどうか (value for money)と透明性を高めるというのが主な趣旨であるが、PF2の6つのプロジェクトを精査した結果も懐疑的である。

レポートによると総体的に公的に資金調達されたプロジェクトよりPFIスキームは高くつき、学校建設の分析では政府が直接ファイナンスするよりも40%割高である。

主要なPFIプロジェクトを公的な所有に戻す場合、未払いの債務に加えて追加で£2 billion(約2929億円)が必要であり、これは未払い債務の23%に相当する。

労働党と労働組合は、この非常にリスクの高いPPP・PFI の停止を訴える。
「PPP・PFI企業は追い出されるべき。私たちに必要なのは公的な倫理と確かな管理のもので公務員によって提供される公共サービスである」
と党首のジェレミー・コービン氏は言う。

GMB(全国都市一般労組)の書記長レアナ・アザム氏は
「会計院のレポートはPFIが納税者のお金の破壊的な無駄づかいだであることを証明した。カリリオンは公共サービスを利益の最大追求の企業に任せたときにどうなるかを示す最新の例の一つでしかない。」
と批判した。

これに対し
「道路や学校や病院といった重要なインフラはPFI や PF2で支払われているし、これは経済を活性化させ雇用を創出している。私たちはPF2を通じてPFI 契約の透明性を高めvalue for moneyを改善している。納税者のお金は、建設と長期維持管理のリスクが民間セクターに移譲するPFI や PF2を通じて守られている」
と保守党のスポースクマンは語った。


これに続き、ヨーロッパ会計監査院(ECA)もNAOに準じるレポートを発表

ECAは欧州連合が共同出資する12のPPPプロジェクトを分析。
短所と限られた費用効果が広く観察され、€1.5 billion(約1924億円)が無駄で非効率的に使われた。
支払ったお金に見合う価値があるかどうか (value for money)と透明性は広く悪化した。不明確な政策と戦略、不十分な分析、PPPの債務が公的なバランスシートに現われないこと(オフバランスシート)、政府と民間企業のリスク分担が不公平であることが特に問題である」と結論。

ECAはEU委員会とEU加盟国は指摘された問題点が改善するまでPPPを広い分野で集中的に使うべきではないと勧告

2010−2014年の間、EUは €5.6 billion(約7189億円) を84の PPPプロジェクトに提供した。
プロジェクトの全体の資本価値は, €29.2 billion(約3兆7480億円)である。監査は.フランス、ギリシャ、スペインの道路、交通、情報テクノロジー分野の12のプロジェクトを調査。プロジェクトの総額は€9.6 billion(約1兆2318億)で、うち EU が €2.2 billion(約2822億)を提供。

PPPs は公的機関に大規模なインフラを一つの手続きでまとめての発注を可能にするが、これによって競争効果はなくなる。受注者同士の競争がないうえに、ひとつにまとめることで発注者への依存度が高まり、発注者の公的機関は交渉において弱い立場になる。

「さらに調査対象のPPPプロジェクトの大半(9のうち7)が建設期間中、相当な非効率と、無駄が見られ、プロジェクトの遅れ(最長で52か月)による損失総額は€7.8 billion(約1兆7億円)に上った。」

「スペインとギリシャで高速道路を完成させるために約 €1.5 billion(約1924億円) の追加の公的資金は必要になった。その 30 % (€422 million−約541億円) はEUから拠出された。 」

レポートを担当したヨーロッパ会計監査院 のオスカー・へリックス氏は
「潜在的な経済的利益を得る手段として非効率」
と結論した。


posted by AMnet at 20:54| 水の私営化問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月17日

【パブコメ提出しました】(仮称)大阪市水道経営戦略(2018-2027)(素案)

今後、水道法改正・PFI法改正などが国会審議される見込みの中、大阪市水道局のいう「新たな経営手法」がどうなるかは分からないものの、大阪市の水道の現状が垣間見える、そんな資料となっています。

メリットが見えない中、「新たな経営手法」ありきで策定された、今後の水道の経営戦略がどういったものなのか。よろしければAMネットが提出した「今後10年間の大阪市水道経営戦略」へのパブリックコメント、以下ご覧ください。

<参考>
(仮称)大阪市水道経営戦略(2018-2027)(素案)のパブリック・コメントを実施します
http://www.city.osaka.lg.jp/templates/jorei_boshu/suido/0000419095.html


<以下AMネットのパブリックコメント>
「(仮称)大阪市水道経営戦略(2018−2027)(素案)」に対するご意見

1、適正な水道料金で、必要な収入を確保すべき。
大阪市の水道は高度浄水処理などの大規模投資で水質を上げても20年間料金の値上げもなく、かつ大都市で全国一安い一般家庭にやさしい料金制度を取りつつも、今後20年以上の黒字見込みの超優良公営企業です。

しかしこの経営戦略で示されている将来像を達成するにも、「98%の世帯が給水原価割れ」という現状の大阪市の水道料金制度では、残り2%に収支が大きく左右され、安定的な経営が困難です。

水道経営の持続性確保のためには、将来の「水道料金値上げは避けられない」のは、もはや常識です。先日大きく報道された日本政策投資銀行による「水道事業の将来予測と経営改革」にも「水道料金値上げ」は一番に記載されており、優先順位の高さが分かります。

将来のキャッシュフローを安定させる水道料金制度の構築・分析を真っ先に取り組み、試算を公開し、選択肢の一つとして提示すべきです。


2、この大阪市水道経営戦略の目指す将来像の達成には、公営が適している。

「強い公共」「大都市大阪の都市機能」「持続」など、この大阪市水道経営戦略が目標とする将来像を達成するには公営が適しています。にも関わらず、「新たな経営手法」ありきで経営戦略を策定しているがために、あちこちに無理・無駄が見られます。

「経営の自由度が増す」いう漠然としたイメージしかない中、「新たな経営手法ありき」の経営戦略であることは明らかであり、これまでの市会での議論を反映しているのか大きな疑問です。

特に「公営でできる改革をやるべき」という指摘は、すぐにでも実現可能であり、真っ先に「公営で可能な改革」を進めるべきです。


3、職員のノウハウは、「大阪市の水道技術力」そのもの。削減すべきコストではなく、市民の財産です。

いくら最新設備をそろえても、技術力を誇ることはできません。

「施設の維持・管理・運営できる職員がいる」、そして「水源から蛇口までのトータルな運営ノウハウを持つ」からこそ、大阪市の水道は「技術力がある」のです。そのノウハウを持つ職員を「削減すべきコスト」として扱うべきではありません。

大阪市は「国内他都市と比較し職員数が多く、一人当たりの生産性が低い」と分析していますが、日本の公務員比率はOECD諸国(平均約15%)に対し約7%とほぼ最下位(労働人口比)です。

全国的に「水道事業者の技術喪失」が懸念されています。技術継承できないのは、国内の水道事業者の職員削減が進みすぎたことが大きな原因と考えます。つまり、そもそも持続可能な水道に必要な職員数が不明な中で、国内で比較すること自体が適切なのか疑問です。

 この大阪市水道経営戦略(P98)にもある通り、「委託化の拡大等により実作業を体験する機会が減少し、ベテラン職員の退職による現場での技術継承が困難な状況」なのは、大阪市自身です。中小水道事業体だけではありません。


4、「直接公共が担うべき業務」への考え方が明確でなく、なし崩しに現場力を失う懸念。


民間に任せても民間企業がやるだけで、職員の仕事がそのままなくなるわけではありません。逆に職員数が減り、発注・管理などの業務が増える一方、「行政が現場を失う」「現場力・技術力を失う」といった不安材料が増えることを意味します。

どこまでが「直接公共が担うべき業務」なのか、あいまいなまま民間委託を進めることは、なし崩しに大阪市の技術力を喪失することです。

基礎自治体として「直接公共が担うべき業務」への考え方を、明確にすべきです。


5、広域連携に水利権の視点を入れるべき。

淀川流域の自治体同士、水利権を融通しあい、合理的に活用するための調整の場を設けるべきです。

大阪市の水利権は経済的である一方、企業団の水利権はダムの比率が高く、将来ダムの更新等、莫大な費用や水道料金の値上げリスクが高まります。

経済的でありかつ余っている、大阪市その他周辺自治体の水利権を「貸与・譲渡する仕組み」を構築することで、流域との連携を図り有効活用できる可能性があります。


6、民間企業に「公共の役割を求める」こと自体が、そもそも不適切。

民間企業・株式会社は、営利を目的に活動する存在であり、株主重視の傾向が強いことは常識です。民営化後のJRの路線廃止・事故発生のように、将来の「市民サービス・安全性」と「企業の利益」が天秤にかけられることが懸念されます。

「民間企業に大阪市民や他都市への“公共の役割”を求める」こと、「平均寿命数十年とされる民間企業に、将来世代にわたった持続可能な水道を求める」こと自体が、そもそも不適切だと考えます。


7、事故リスクの軽減・未然防止対策は、民間活用すべきでない。

「南海トラフ巨大地震、水源水質の汚染事故等へのリスク対応が今後さらに必要になる」と、この大阪市水道経営戦略にも詳細に課題・対策が書かれています。

JRや東電の原発事故に限らず、昨今民間企業の事故・不祥事が絶えない中、利益を生まないこれらへの安全コストを、民間企業が将来にわたってかけ続けられるか疑問です。

また、水源〜給水栓までの事故リスクの軽減のためには、「民間企業の監視や指導」「国や他自治体との連携」が必要ですが、そもそも一民間企業が担える役割なのか、本当に実施できるのか疑問です。

数多くあるリスクのうち、水道水質リスク管理の対策を一例として見るだけでも、「一民間企業」が担うにはリスクが大きく、とても担えるものではありません。
事故リスクの軽減・未然防止対策は、公営・行政として実施すべきです。


8、「暗黙知」の個人のノウハウは技術継承可能か?
現場作業での暗黙知・個人知を形式知とし、組織内共有することは確かに必要です。

しかし民間委託が進み現場がなくなれば、どうやって暗黙知「カン・コツ・技」をアップデートするのでしょうか。実務経験もなく研修して、本当に体得できるのか大きな疑問です。
「ナレッジマネジメントシステム」構築自体が、将来無駄になる可能性があります。

逆に公営のまま「職員に余裕を持って現場配置」すれば、現場でその都度、業務をしながら生きた技術継承が可能です。

posted by AMnet at 00:30| 水の私営化問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月10日

【1/17〆切】大阪市水道経営戦略パブコメを出そう!D職員のノウハウは「大阪市の水道技術力」市民の財産E直接公共が担うべき業務とは?なし崩しに現場力を失う懸念F広域連携に水利権の視点を

大阪市の水道局が、パブコメを募集しています。

(仮称)大阪市水道経営戦略(2018-2027)(素案)のパブリック・コメント詳細はこちらから
http://www.city.osaka.lg.jp/templates/jorei_boshu/suido/0000419095.html

【1/17〆切】大阪市水道経営戦略パブコメを出そう!

@適正な水道料金で、必要な収入を確保すべき
Aこの経営戦略の目指す将来像の達成には、公営が適している

http://am-net.seesaa.net/article/456069570.html

B民間企業に「公共の役割を求める」こと自体が、そもそも不適切
C事故リスクの軽減・未然防止対策は、民間活用で逆行しないか。

http://am-net.seesaa.net/article/456069943.html

に続いて、第3弾。

よろしければ参考にしていただき、市民の声を大阪市水道局に届けましょう。
平成30年1月17日(水曜日)必着。郵送・メール・FAXいずれもOKです。

<以下、AMネットパブコメ案>
※青字は引用です。今後修正の可能性があります。

5、職員のノウハウは、「大阪市の水道技術力」の源であり、市民の財産です。

いくら最新設備をそろえても、技術力を誇ることはできません。

「施設の維持・管理・運営できる職員がいる」、そして「水源から蛇口までのトータルな運営ノウハウを持つ」からこそ、大阪市の水道は「技術力がある」のです。そのノウハウを持つ職員を「削減すべきコスト」として扱うべきではありません。

国内他都市と比較し、職員生産性が低いと分析していますが、日本の公務員比率はOECD諸国(平均約15%)に対し約7%とほぼ最下位(労働人口比)です。

全国的に「水道事業者の技術喪失」が懸念されています。技術継承できないのは、国内の水道事業者の職員削減が進みすぎたことが大きな原因と考えます。つまり、そもそも持続可能な水道に必要な人員配置が不明な中で、国内で比較すること自体が適切なのか疑問です。

 この大阪市水道経営戦略(P98)にもある通り、「委託化の拡大等により実作業を体験する機会が減少し、ベテラン職員の退職による現場での技術継承が困難な状況」なのは、大阪市自身です。中小水道事業体だけではありません。

【参考コメント・引用】
「暗黙知」の個人のノウハウは技術継承可能か?
現場作業での暗黙知を形式知とし、組織内共有することは確かに必要です。

しかし民間委託が進み現場がなくなれば、どうやってアップデートするのか。実務経験もなく研修して、本当に体得できるのか大きな疑問です。「ナレッジマネジメントシステム」構築自体が、将来無駄になる可能性もあります。

逆に公営のまま「職員に余裕を持って現場配置」すれば、現場でその都度、業務をしながら生きた技術継承が可能です。


▼大阪市水道経営戦略P98より抜粋
(3)人材育成と技術継承による組織力強化
@ナレッジマネジメントシステムの構築
今後の委託化の拡大等により実作業を体験する機会がさらに減少、ベテラン職員の退職によって現場での技術継承が困難な状況…。
職員個人が暗黙知として保有するカン・コツ・技など知識・経験・ノウハウなどの有用な情報を、文書・写真・動画・音声等で形式知化・組織知化し、体系的、効果的に蓄積するっ共に情報の共有化、次世代へ引き継ぐ。



6、どこまでが「直接公共が担うべき業務」なのか考え方が明確でなく、なし崩しに現場力を失う懸念。

民間に任せても仕事が減るわけでなく、逆に発注・管理業務が増える一方、「行政が現場を失う」「現場力・技術力を失う」といった不安材料が増えることを意味します。

どこまでが「直接公共が担うべき業務」なのか、あいまいなまま民間委託を進めることは、なし崩しに大阪市の技術力を喪失することです。

基礎自治体として責任を持つ範囲を明確にし、しっかり議論すべきです。




7、広域連携に水利権の視点を入れるべき。
淀川流域の自治体同士、水利権を融通しあい、合理的に活用するための調整の場を設けるべきです。

大阪市の水利権は余っているうえに、経済的です。
一方、企業団の水利権はダムの比率が高く、将来ダムの更新等、莫大な費用や水道料金の値上げリスクが高まります。

経済的でありかつ余っている、大阪市その他周辺自治体の水利権を「貸与・譲渡する仕組み」を構築することで、流域との連携を図り有効活用できる可能性があります。

posted by AMnet at 23:40| 水の私営化問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月08日

【1/17〆切】大阪市水道経営戦略パブコメを出そう!B民間企業に「公共の役割を求める」のはそもそも不適切C事故リスクの軽減・未然防止対策が民間活用で逆行する

大阪市の水道局が、パブコメを募集しています。

(仮称)大阪市水道経営戦略(2018-2027)(素案)のパブリック・コメント詳細はこちらから
http://www.city.osaka.lg.jp/templates/jorei_boshu/suido/0000419095.html

【1/17〆切】大阪市水道経営戦略パブコメを出そう!
@適正な水道料金で、必要な収入を確保すべき
Aこの経営戦略の目指す将来像の達成には、公営が適している

http://am-net.seesaa.net/article/456069570.html

に続いて、第2弾。

よろしければ参考にしていただき、市民の声を大阪市水道局に届けましょう。
平成30年1月17日(水曜日)必着。郵送・メール・FAXいずれもOKです。

<以下、AMネットパブコメ案>
※青字は引用です。今後修正の可能性があります。

3、民間企業に「公共の役割を求める」こと自体が、そもそも不適切

民間企業・株式会社は、営利目的に活動する存在であり、株主重視の傾向が強いことは常識です。民営化後のJRの路線廃止・事故発生のように、将来の「市民サービス・安全性」と「企業の利益」が天秤にかけられると懸念されます。

民間企業に、「大阪市民や他都市への“公共の役割”を求める」こと、「平均寿命数十年とされる民間企業に、将来世代にわたった持続可能な水道を求める」こと自体が、そもそも不適切だと考えます。


【参考引用】
▼大阪市水道経営戦略「はじめに」より抜粋P7
『市会議論の中で、公共が水道事業に対して果たすべき責任やガバナンスの重要性の観点から、民間経営に伴う「公共性担保」への懸念等に関する具体的な指摘・意見が示され…。大規模水道事業者としての責任を確実に果たせる「強い公共」を目指し、…実現に向けたマネジメントに取り組むことにより、施設や組織、財政基盤の強化を図る。…将来の市民・お客さま負担を避けながら、飛躍的な管路耐震化と広域的貢献の拡大を目指す。策定にあたり…目指すべき次世代水道の姿を、「大都市・大阪」が担う都市機能にふさわしい「持続」と「成長」が可能な水道インフラにおいている。…市内外の水道の発展・成長につなげる…。将来にわたる市民・お客さまの安心安全とともに、都市の発展にも寄与できる事業経営に取り組みます。』



4、事故リスクの軽減・未然防止対策は、民間活用で逆行しないか。

「南海トラフ巨大地震、水源水質の汚染事故等へのリスク対応が今後さらに必要になる」と、この大阪市水道経営戦略にも詳細に課題・対策が書かれています。
JRに限らず、昨今民間企業の事故・不祥事が絶えない中、利益を生まないこれらへの安全コストを、民間企業が将来にわたってかけ続けられるか疑問です。

また、水源〜給水栓までの事故リスクの軽減のためには、「民間企業の監視や指導」「国や他自治体との連携」が必要ですが、そもそも一民間企業が担える役割なのか、本当に実施できるのか疑問です。

【参考コメント・引用】
以下、多くあるリスクのうち、水道水質リスク管理の対策を一例として見るだけでも公営・行政として実施せねば困難だと分かります。「一民間企業」が担うにはリスクが大きいことは明らかです。


▼大阪市水道経営戦略P86より抜粋
(4)事故リスクの軽減・未然防止対策P86
C水道水質リスク管理
淀川を水源とする9水道事業体と共同で、水源水質の定期監視を行うとともに、…様々な未規制物質について、水源での存在状況の調査を行い、水道水の安全性確保に努めてきた。…放射性物質汚染、利根川水系での大規模な水質事故等の発生、南海トラフ地震発生時の塩水遡上に対する対応など、さらなるリスク管理の強化が求められている。…新たな消毒複製生物の存在が指摘、国レベルで調査研究が進んでいる。

水源から給水栓までのそれぞれのプロセスで発生する水質リスクを正確に把握し、その軽減策等について継続的に調査を行い、水質管理に反映することが重要となっている。

今後は、…水源域で化学物質を取り扱う事業所の存在状況や、…使用・排出状況について上流関係機関等からの情報収集に努め、事故原因となり得る化学物質についてデータベースの構築、事故原因物質の検索能力の向上を図る。

水源水質事故が発生した場合を想定し、…水源水質リスクの総合的評価について検討を進め、水質異常への対応力を強化します。


(続く)
posted by AMnet at 17:57| 水の私営化問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【1/17〆切】大阪市水道経営戦略パブコメを出そう!@適正な水道料金で必要な収入を確保すべきAこの経営戦略の目指す将来像の達成に公営が適している

大阪市の水道局が、パブコメを募集しています。

「今後、パブリック・コメントにおいて市民・お客さまの皆さまからいただいたご意見等を踏まえながら、平成30年3月を目途に「(仮称)大阪市水道経営戦略(2018-2027)」を策定してまいります。」

とのことですので、みなさまどんどんパブコメを提出しましょう!

(仮称)大阪市水道経営戦略(2018-2027)(素案)のパブリック・コメント詳細はこちらから
http://www.city.osaka.lg.jp/templates/jorei_boshu/suido/0000419095.html


とはいえ、素案は168ページもあり、概要版だけではなかなか内容をつかむことは困難です。

この度、AMネットの提出予定のパブコメを数回に分け、公開します(水道事業編)。

よろしければ参考にしていただき、市民の声を大阪市水道局に届けましょう。
平成30年1月17日(水曜日)必着。郵送・メール・FAXいずれもOKです。

<以下、AMネットパブコメ案>
※青字は引用です。今後修正の可能性があります。

1、適正な水道料金で、必要な収入を確保すべき。
大阪市の水道は高度浄水処理などの大規模投資で水質を上げても20年間料金の値上げもなく、かつ大都市で全国一安い一般家庭にやさしい料金制度を取りつつも、今後20年以上の黒字見込みの超優良公営企業です。

しかしこの経営戦略で示されている将来像を達成するにも、「顧客の98%が原価割れ」という現状の大阪市の水道料金制度では、残り2%に収支が大きく左右され、安定的な経営が困難です。

将来のキャッシュフローを安定させる水道料金制度の構築・分析を真っ先に取り組み、試算を公開し、選択肢の一つとして提示すべきです。

【参考】大阪市の水道は、200円UPで今後も黒字が続く
「チーム水・日本」の分析では2029年に約10%(一般家庭約200円/月)、私たちの大阪の水道を考える会の試算でも今後30年内に200円、基本料金を上げれば、将来黒字が続く見込みです。
www.waterforum.jp/twj/dl/index.html
https://www.facebook.com/osakawater/photos/pcb.1890359587953702/1890355021287492/?type=3&theater

【参考コメント・引用】
水道経営の持続性確保のためには、将来の「水道料金値上げは避けられない」のは、もはや常識です。

 先日大きく報道された日本政策投資銀行による「水道事業の将来予測と経営改革」にも「水道料金値上げ」は一番に記載されており、優先順位の高さが分かります。

<以下引用>
「水道事業者の将来キャッシュフローの全国合計を計算したところ、経常利益を確保するためには2046年度までに水道料金を2014年比63.4%の水準まで段階的に値上げする必要があるとの結果になった。

…水道事業の将来キャッシュフローを安定化するためには、@水道料金の値上げに加え、A積極的に民間資金の活用(コンセッションなど)を検討する必要がある。加えてB広域化・広域連携、民間活用(PPP)など抜本的な経営改革に取り組む必要がある」

www.dbj.jp/ja/topics/region/industry/files/0000026827_file2.pdf



関連記事紹介【日経電子版2017/4/6】
水道料金、30年後は1.6倍に 人口減で収支悪化 政投銀試算


人口減少を受けて全国の水道事業が苦境に立たされている。利用者が減る一方でインフラ更新の費用がかさみ、収支が極端に悪化するのが避けられないためだ。今後30年で水道料金の6割引き上げが避けられないとの試算も出てきた。近隣の自治体同士がコスト削減へ連携する動きが広がるが、民営化などもう一段の対応を迫られる筋書きも現実味を帯びてくる。…

https://www.nikkei.com/article/DGXLZO14967450V00C17A4EE8000/

2、この大阪市水道経営戦略の目指す将来像の達成には、公営が適している。

「強い公共」「大都市大阪の都市機能」「持続」など、この大阪市水道経営戦略が目標とする将来像を達成するには公営が適しています。にも関わらず、「新たな経営手法」ありきで経営戦略を策定しているがために、あちこちに無理・無駄が見られます。

コンセッションやPPP(官民連携)が課題解決につながるのか。本当にベストな選択なのか。
「経営の自由度が増す」いう漠然としたイメージしかない中、「新たな経営手法ありき」の経営戦略であることは明らかであり、これまでの市会での議論を反映しているのか大きな疑問です。


【参考コメント・引用】
新たな経営手法「運営権活用」プランは廃止されましたが、その際の市会の指摘・懸念を受けてなお、経営等への民間活用を模索するメリットが不明瞭です。


▼大阪市水道経営戦略より「運営権活用に関する大阪市市会の指摘・意見」以下抜粋P15

□公共性
・運営会社に対する経営監視の仕組みに限界がある
・運営会社が経営破たんした場合、すぐに代替の会社はない
・全職員転籍のため、ノウハウは市に残らず公営に戻せない

□メリット
・民間運営の効果がユーザー(市民・お客様)に見えにくい
・経営シミュレーションや管路耐震化のメリットが小さい

□導入手法
・段階的に包括委託から始めるか、部分導入して検証すべき
・運営権制度活用以前に、公営でできる改革をやるべき



(BCへ続く)
http://am-net.seesaa.net/article/456069943.html
B民間企業に「公共の役割を求める」のはそもそも不適切
C事故リスクの軽減・未然防止対策が民間活用で逆行する
posted by AMnet at 17:31| 水の私営化問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月12日

【骨太の方針】上下水道のPPP/PFIや広域化を促進:政府資料より抜粋

【日本水道新聞】上下水道PPPを重点化
2017年06月19日

骨太の方針 広域化は目標設定へ
 政府は9日、第10回経済財政諮問会議と第10回未来投資会議の合同会議で「経済財政運営と改革の基本方針2017」(骨太の方針)と「未来投資戦略2017」について議論し、同日に閣議決定した。
 公共インフラについては、引き続き経済・財政一体改革の一環としてPPP/PFIや広域化、公営企業改革などを促進する。また、経済成長の基盤として効果的かつ効率的な投資を進める方針を示した
http://www.suido-gesuido.co.jp/blog/suido/2017/06/ppp_11.html

<記事引用ここまで>

平成29年6月9日(金曜日)17時15分〜17時40分のわずか35分間、膨大な議題で実施された、平成29年第10回経済財政諮問会議・第10回未来投資会議合同会議。

ここでの議論を受けて(!)、骨太の方針が閣議決定されました。

<骨太の方針2017>
平成29年6月9日、「経済財政運営と改革の基本方針2017〜人材への投資を通じた生産性向上〜」(骨太方針)が経済財政諮問会議での答申を経て、閣議決定。

<うち、水道に関する記述>
D PPP/PFIの推進
上下水道等の経営の持続可能性を確保するため、2022 年度(平成 34 年度)までの広域化を推進するための目標を掲げるとともに、「未来投資戦略2017」及び「PPP/PFI推進アクションプラン(平成29 年改定版)」に基づき、コンセッション事業等をはじめ、多様なPPP/PFIの活用を重点的に推進する。

http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2017/2017_basicpolicies_ja.pdf


会議のポイントにも概要版にも、水道やインフラ、PPPについて議論した様子は全く伺えません。
が、これまた膨大な説明資料(なんと343ページ!)から、水道・インフラ輸出に関する部分を、メモ代わりに一部抜粋しましたので共有します。

▽会議情報
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2017/0609/agenda.html

<以下、議事要旨より抜粋、貼付>
平成 29 年第 10 回経済財政諮問会議
第 10 回未来投資会議
議事要旨
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(開催要領)
1.開催日時:平成 29 年 6 月 9 日(金)17:15〜17:35
2.場 所:官邸4階大会議室

3.出席議員:
議長 安 倍 晋 三 内閣総理大臣
議員 麻 生 太 郎 副総理 兼 財務大臣
同 菅 義 偉 内閣官房長官
同 石 原 伸 晃 内閣府特命担当大臣(経済財政政策)
兼 経済再生担当大臣
同 高 市 早 苗 総務大臣
同 世 耕 弘 成 経済産業大臣
同 伊 藤 元 重 学習院大学国際社会科学部教授
同 榊 原 定 征 東レ株式会社 相談役最高顧問
同 高 橋 進 株式会社日本総合研究所理事長
同 新 浪 剛 史 サントリーホールディングス株式会社
代表取締役社長
臨時議員 塩 崎 恭 久 厚生労働大臣
同 加 藤 勝 信 働き方改革担当大臣
【未来投資会議議員】
松 野 博 一 文部科学大臣
鶴 保 庸 介 内閣府特命担当大臣(科学技術政策)
山 本 幸 三 内閣府特命担当大臣(規制改革)
金 丸 恭 文 フューチャー株式会社 代表取締役会長
兼社長 グループ CEO
五 神 真 東京大学 総長
竹 中 平 蔵 東洋大学教授、慶應義塾大学 名誉教授
中 西 宏 明 株式会社日立製作所取締役会長 代表執行役
南 場 智 子 株式会社ディー・エヌ・エー 代表取締役会長
越 智 隆 雄 内閣府副大臣
中 曽 宏 日本銀行副総裁


(議事次第)
1.開 会
2.議 事
2
平成 29 年第 10 回経済財政諮問会議・第 10 回未来投資会議
(1)「経済財政運営と改革の基本方針 2017」(案)について
(2)「未来投資戦略 2017」(案)について
3.閉 会

(説明資料)
資料1 内閣総理大臣からの諮問第 37 号について
資料2 「経済財政運営と改革の基本方針 2017」
資料3−1 「未来投資戦略 2017」(ポイント)
資料3−2 「未来投資戦略 2017」(具体的施策)

(配付資料)
資料4 経済財政運営と改革の基本方針2017
人材への投資を通じた生産性向上 概要(内閣府)
資料5 成長戦略による変革後の生活・現場(Society 5.0)
資料6 「未来投資戦略2017」概要
資料7 未来投資戦略2017 Society 5.0の実現に向けた改革

<議事要旨ここまで>


■説明資料とされている「未来投資戦略2017」(具体的施策)より、以下関連部分を抜粋して転載します。

【資料3−2「未来投資戦略2017」(具体的施策)(PDF形式:3,175KB)より以下、抜粋部分】
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2017/0609/shiryo_03-2.pdf

(P123〜)
4.公的サービス・資産の民間開放(PPP/PFI の活用拡大等)
(1)KPI の主な進捗状況
《KPI》10 年間(2013 年度〜2022 年度)で PPP/PFI の事業規模を 21兆円に拡大する。このうち、公共施設等運営権方式を活用したPFI 事業については、7兆円を目標とする。
⇒2013 年度〜2015 年度の事業規模(2017 年1月時点の数値)
・PPP/PFI 事業:約 9.1 兆円
・公共施設等運営権方式を活用したPFI 事業:約5.1 兆円

(2)新たに講ずべき具体的施策
公共施設等運営権方式については、公共施設等の運営に民間の経営
原理を導入することにより、厳しい財政状況の下での効果的・効率的な
インフラ整備・運営を可能とするとともに、民間企業に大きな市場と国
際競争力強化のチャンスをもたらすものである。こうしたことから、
「PPP/PFI 推進アクションプラン(平成 29 年改定版)」(平成 29 年6月
9日民間資金等活用事業推進会議決定。以下この節において「アクショ
ンプラン」という。)に掲げられた空港、水道、下水道、道路、文教施
設、公営住宅について、引き続きその進捗や数値目標の達成に努めるほ
か、新たに掲げられたクルーズ船向け旅客ターミナル施設及び MICE 施
設についても数値目標の達成に向けた取組を強化する必要がある。
そのため、公共施設等運営権方式が重点的に対象とする分野を、「空
港、文教施設、クルーズ船向け旅客ターミナル施設、MICE 施設など国
内外訪問客増加等による需要拡大に対応した分野(成長対応分野)」と
「水道、下水道、有料道路、公営住宅、公営発電施設、工業用水道など
人口減少による需要減少等に対応したアセットマネジメントの高度化
や新規事業開発が必要な分野(成熟対応分野)
」に分類し、以下に掲げ
るそれぞれの分野特有の課題の解決を図る。

これにより、事業に不可欠な要素を官民間で移転させる仕組みを構
築し、納税者や利用者の立場に立って、公共サービス・資産の担い手を、
官と民から適切に選択されるようにすることが重要である。
そして、この仕組みは官とともに担い手となる民間企業からも信頼
され、その意見も踏まえて改善・精緻化していくことが重要である。そ
のためのガイドライン、改善メカニズムを含めた推進体制を整備し、運
用していくための施策も併せて実施する。


(略)

A)成熟対応分野で講ずべき施策

・地方公共団体による公共施設等運営権方式の上下水道事業への導入を
促進する観点から、一定の期間を設け、今後の横展開の呼び水となる
先駆的取組を通じ当該事業に有する債務を運営権対価で繰上償還す
る際に、補償金の免除・軽減により特例的に支援するため、PFI 法に
ついて、来年度から適用されるよう必要な措置を講ずる。

水道法の一部を改正する法律案の成立後、改正後の水道法に基づき、
省令等に委任されているものや、民間企業が水道事業の運営に関わる
ことを前提にした料金原価の算定方法等に関する事項について、関連
する地方公共団体や民間企業、専門家の意見等を踏まえながら、必要
な措置を講ずる。

・水道事業において、先行案件を形成するために、公共施設等運営権方
式の国内における成果が確認される前に取り組む案件など一定のも
のに限って、交付金や補助金による措置等によって、地方公共団体の
新たな負担感を最大限なくす仕組みの導入について、平成 28 年度補
正予算の執行状況等も勘案しつつ検討する。


(略)

B)推進体制の整備・運用のための施策

・官民の適切なリスク分担を構築する上で、瑕疵担保の負担や運営権対
価の返金、契約満了時の必要な資産等の買取り等の際、契約において、
一定の条件を満たした場合に施設の管理者が運営権者に一定の支払
を約束することが可能となるよう、関係府省における本年7月末まで
の契約の在るべき姿の検討結果を踏まえ、内閣府は当該支払を管理者
が行う法的根拠の必要性を検討し、必要に応じ、次期通常国会までに、
PFI 法について所要の措置を講ずる。

・上下水道事業においては、一定の定義された範囲を超える物価変動が
生じた場合には料金への転嫁を可能とする仕組みとするため、本年内
を目途に関係府省において物価変動の定義と料金への転嫁に関する
計算式を明らかにし、関連するマニュアルや許可基準の中に規定する
など、活用を徹底する仕組みを構築する。これを踏まえ、内閣府にお
いてガイドラインを策定する。

・適切なマーケットサウンディングの方法(開示すべき情報・項目と対
話の方法等)について、関係府省による海外事例調査や関係者へのヒ
アリング等を通じた本年7月末までの検討結果も踏まえ、内閣府にお
いて、ガイドラインを策定する。

・管理者以外の有する既存事業の引継ぎを運営権者に求める場合には、
運営権者に過度のリスクを負わせて引き継がせることとならないよ
にすることとし、これについて内閣府においてガイドラインを策定
する。

運営権者を選定する審査委員会について、原則として議事録を公開す
るというルール化
について、関係府省は今後の対応を検討し、内閣府
は本年7月末までを目途に民間事業者側への意向確認を行い、確認に
おいて問題がなければガイドラインを策定する。

・関係府省は、海外の事例や類似分野の取組等を参考に、本年7月末ま
でに「アクションプラン」に記載された観点からVFM(Value For Money:
支払いに対して最も価値の高いサービスを供給すること)の算定方法、
対価の支払い方、評価方法について検討する。その結果を踏まえ、内
閣府はガイドラインを策定する。

・運営権者への地方公共団体による出資や特定の企業による出資枠につ
いて、必要性が明確であり出資以外の方法ではその必要性に明確に応
えることができない場合を除いて、認めないこと、また、たとえ出資
を認める場合でも、出資額に対して過大な株主権限を要求することに
より入札参加者の資金調達必要額が不確定になるような条件を付さ
ないこととし、これについて内閣府はガイドラインを策定する。

公共施設等運営権方式を活用した PFI 事業の推進に当たっては、以下
の「5原則」が必要
であることから、内閣府の機能や権限、その権限
の行使のための組織の在り方(外部の中立的な専門機関の組成を含む)
について、諸外国の事例を踏まえて検討し、必要に応じ、次期通常国
会までに PFI 法について所要の措置を講ずる。

@ガイドライン化されたルールの運用と遵守徹底
分野を超えて公共施設等運営権方式が遵守すべきルールを、官民の議論を踏ま
えてガイドラインにまとめ、これを個別案件において徹底的に実施させる仕組
みであるべき。

A入口から出口までのハンズオン支援の実施
公共施設等運営権方式を初めて活用する地方公共団体など、ノウハウに乏しい
管理者に対してプロジェクトの「入口から出口まで」並走し、徹底的に支援で
きる仕組みであるべき。

B関係省庁との協議のワンストップ化
新たな分野やアプローチで公共施設等運営権方式に取り組む管理者が、複数の
関係省庁と協議する際に、管理者ができるだけワンストップで協議が可能な窓
口となる仕組みであるべき。

CPDCA サイクルの確立
全ての公共施設等運営権方式の案件で、運営権者の選定後に選定プロセス全体
を振り返って評価し、官民双方の立場から改善点を明らかにし、ガイドライン
等に常に反映させることができる仕組みであるべき。

D管理者と運営権者の間での調整・仲裁機能の確保
公共施設等運営権方式の事業開始後においても、運営権者からの改善要望を聞
き、これを管理者に伝えることで、新たな取組を常に生み出せる仕組みである
べき。

・これらのほか、アクションプランに掲げられた公共施設等運営権方式
に係る各取組について、関係省庁が連携しながら実行する。

・我が国の公共施設等運営権方式に関する制度や個別事業について、地
方公共団体に積極的に周知するとともに、国内外の主要都市において、
事業者や投資家向けの説明会を開催する。

(略)

(P165 〜)
@)我が国企業の国際展開支援
@ インフラシステム輸出の拡大

・インフラシステム輸出による経済成長の実現とともに我が国企業の競
争力強化のため、将来にわたり勝ち続けるインフラシステム輸出を目
指し、他の競合国と差別化を図るべく、「インフラシステム輸出戦略
(平成 29 年度改訂版)」(平成 29 年5月 29 日経協インフラ戦略会議
決定)における重点施策を、テロ対策を含む安全対策に十分配慮の上、
官民一体となって推進する。また、「自由で開かれたインド太平洋戦略」
の下での地域の連結性強化にも留意する。

・電力、鉄道、情報通信等の主要産業・重要分野において、IoT、AI 等
の高度な ICT の活用も念頭に、我が国インフラ輸出産業が将来にわた
る競争力強化に向けて進むべき方向性を示した海外展開戦略を策定
する。

・同戦略も踏まえたインフラシステム輸出の展開に向け、トップセール
スを推進し、また政策支援ツールを一層有効活用するとともに、次の
取組を行う。

-「質の高いインフラ投資」の概念を国際的に普及させつつ、インフラ
の「質」が正当に評価されるよう、相手国の入札制度改善・体制強
化等に向けた支援
に引き続き取り組む。その際、適切なメンテナン
ス・更新の必要性に係る理解促進・情報共有に努める。

-「面的開発」(都市形成・改善、地域開発、回廊・拠点開発)の推進
をはじめ、「最上流段階」である開発計画の策定や既存計画の見直し、
法制度整備支援、人材育成等の推進や、新興国が選好する PPP 案件
への提案力・実行力の強化に取り組むことにより、我が国企業の受
注機会拡大を目指す。

- その他、ア)インフラ案件に関する相談窓口、法的側面支援等に関
する機能・体制の充実等の官民のコンサルティング機能強化、イ)
我が国企業が新たな市場に進出し一層の競争力強化を図るための
他国と連携した第三国への取組の推進、ウ)鉄道、空港、都市・住
宅、下水道等の分野で案件形成から完工後の運営・維持管理までを
公的機関・企業がより本格的に実施できるようにする制度的措置の
検討を含め更なるインフラシステム輸出を推進する体制構築を進
める。

A 経済連携交渉、投資関連協定、租税条約の締結・改正の推進

・自由で公正な市場を、アジア太平洋地域をはじめ、世界に広げていく
ため、我が国が締結した TPP 協定の発効に取り組むとともに、参加国・
地域の拡大について議論を進めていく。また、日 EU・EPA、RCEP、日
中韓 FTA などの経済連携交渉を、戦略的かつスピード感を持って推進

する。我が国は、自由貿易の旗手として、こうした新しい広域的経済
秩序を構築する上で中核的な役割を果たし、包括的で、バランスのと
れた、高いレベルの世界のルールづくりの 牽けん引者となることを目指す。包摂的でイノベーション志向の成長をアジア地域に実現し、また
質の高い RCEP を実現するための対 ASEAN 協力を具体化していく。

・「投資関連協定の締結促進等投資環境整備に向けたアクションプラン」

(平成 28 年5月 11 日公表)の下、2020 年までに 100 の国・地域を
対象とする投資関連協定(投資協定及び投資章を含む経済連携協定)
の署名・発効を目指し、体制を強化しつつ交渉に取り組む。現在交渉
中の協定を含めると合計 82 の国・地域をカバーする見込みであると
ころ、本年内に、相手国と協議の上、更に 13 か国との間で新規に交渉
を開始することを目指す。

・租税条約については、我が国との投資関係の発展が見込まれる国・地
域との間での新規締結や既存条約の改正を通じ、我が国企業の健全な
海外展開を支援する上で必要な租税条約ネットワークの質的・量的な
拡充を進める。


中短期工程表「公的サービス・資産の民間開放(PPP/PFIの活用拡大等)」@
骨太方針@2017.jpg

中短期工程表「公的サービス・資産の民間開放(PPP/PFIの活用拡大等)」A
骨太方針A2017.jpg

<ここまで>
posted by AMnet at 16:08| 水の私営化問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする