2012年02月28日

【報告】カフェイベント 「水からつながる日本とアジア 」


 2012年2月24日(金)、AMネット、PHD協会関西NGO協議会の共催によるカフェイベント
「水からつながる日本とアジア/〜日本とネパール、インドネシアの農家が語る水をめぐるドラマ〜」が大阪市内のevent space 「雲州堂」で行われました。

2012カフェイベント1.jpg

話し手は、AMネット代表の松平尚也さん、そしてPHD協会がネパールとインドネシアから招いた
農業研修生のパッサン・ラマさんとエリザ・フィトリさんです。

この学習会では松平さんから世界や日本の水事情の話が行われ、
さらに実際に農に携わる3人の対談が行われました。さらに途中、“水検定” も行われ、
日本や世界の水を取り巻く現実について考えました。

今回の学習会で特に印象に残ったのが、
研修生の人たちの語る日本の暮らしや農業に対する感想でした。

「日本では水道の蛇口をひねれば、すぐに水が出てきてとても便利」
「日本に来て水道の衛生的なところがすごく良いと思った」
「故郷では不衛生な水をそうとは知らずに皆が使っていて、それで病気になったりすることも少なくない」
と、日本の水事情の良さを語ってくれました。

しかしその一方で、
「故郷の国では離れたところまで重たい水を汲みにいかないといけない。
けれども、その不便さや大変さの中で水の有り難さを知ることができた。
日本は便利過ぎてかえって水を大事にしていないように思う」――と鋭い指摘もありました。

さらに日本での農業研修についても
「農業の研修に行って、トラクターに乗ったが、とても疲れた。
機械で作業をすると一人で何でもできるが、そのことで、
集団作業をしなくなり、コミュニケーションもなくなる。
そして土の中の生き物も死んでしまう」

「機械は便利だけど、人とのつながりや自然とのつながりを失った農業になってしまう」

 
研修生の彼女たちの見た日本、それは便利だけれども、何かがおかしい。
決して文明の何もかもがすばらしいと言えるものではない。

便利さを得た反面、失ったものも少なくないし、むしろ失ったことさえ気づかずに生きている。

今の日本の現実、現代文明の落とし穴、そして先進国やそこに生きる私たちの傲り…。

――そんなことを改めて感じさせてもらった学習会でした。


    若間








posted by AMnet at 23:06 | TrackBack(0) | スタッフのつぶやき(若間) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月28日

幸せの経済学


 先日、ドキュメンタリー映画「幸せの経済学」を見に行ってきました。
 この映画の舞台となったラダックは、インド北部にある標高3000メートルを超える山岳地帯にあり、チベット仏教や昔からの伝統文化が色濃く残る地方だそうです。

 ラダックは、今から30年ほど前までは外国人が立ち入ることもない地域だったそうですが、
そこに外国人が入るようになり、さらに西洋の消費文化や様々な情報やモノが
入ってくるようになると、あっという間にそれまでの伝統的な生活スタイルが一変し、
人々は自然とのかかわりを見失い、人とのつながりも希薄化し、
ついにはアイデンティティーや伝統文化の誇りまでも失っていったと言います。

 そして、その証拠に、昔はいきいきと目を輝かせて暮らしていたラダックの人々が、
「ここには貧しい人はいない」と言っていた彼らが、
いつしか「自分たちは欧米に比べて何も持っていない、貧しいんだ。だから援助が必要だ」
ということを訴えるようになってしまったと、この映画の中で語られています。

 この映画では、欧米型の消費文化に翻弄されるラダックの人々を描き出すとともに、
その変化の波をこのラダックにもたらしたグローバリゼーションの負の側面を指摘し、
見る人に、本当の豊かさや幸せの在り処は、どこにあるのかと問いかけています。
そして、グローバリゼーションに対峙し、人々の暮らしやいきいきとした精神を取り戻すためには
ローカリゼーションが重要だと述べています。

日本でも地産地消や、さらに食だけでなくエネルギーやケア(医療、介護、福祉)も合わせた
地域としての自給、自立に目を向けた動きも出てきています。

 ローカリゼーションを、何でもかんでも地域の中で完結してしまうもの、
というふうにとらえると、何だか僕には少し息苦しいもののように思えてしまいます。
しかし、このラダックだけでなく、地域という暮らしの足場をしっかり見据えて、
そこから人や自然とのつながりを再生し、より良い社会を作っていこうという
そういうムーブメントとしてローカリゼーションをとらえると、
そこには、いろんな発見や可能性があるのだと思います。

 それにしても「幸せの経済学」って何だかとってもいい響きですね…。

(若間)







posted by AMnet at 21:55| スタッフのつぶやき(若間) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月03日

【報告】AMネット主催学習会『カフェで学ぼう社会のしくみ』第6回「地方の暮らしから見える世界の困った現実」


 1月29日、AMネット主催の連続学習会「カフェで学ぼう世界のしくみ」の第6回「地方の暮らしから見える世界の困った現実」を開催しました。

学習会1月29日.jpg

 今年の冬は各地に大雪をもたらし、雪下ろしの作業中の事故などで大勢の方が亡くなっています。

 地方、特に過疎化の進む地域には限界集落と呼ばれるコミュニティーの維持、存続が危ぶまれている集落が多く点在しており、ただでさえ日常の生活に不安を覚えることが少なくない中、今年の大雪は更にその生活を脅かすものとなっています。

 一方、世界を見渡せば、今年1月にFAO(国連食糧農業機関)が、世界的に様々な食料の価格高騰が続いていることから、2008年の食料危機の再来を懸念して、今日の食料価格の高騰に警戒感を示す発表を行っています。

 食料自給率40%、つまり、半分以上の食を海外に依存している日本ですが、国内の食を支えている農業も就農者の大幅な減少と高齢化、耕作放棄地の増大など問題山積という深刻な状況となっているのが現実です。


過疎化する農山村.jpg



 この日の学習会ではそうした食の生産基地とも言える農山村の現状を「過疎」や「限界集落」というキーワードとともに考えました。

 作年の学習会「食と農をめぐる“つながり”」のときに話したことですが、例えば大阪府の食料自給率はたったの2%、東京都に至っては1%という状況です。

 こうした中、過疎化や限界集落ともリンクしている農業や林業の問題、さらにはそれらの持つ多面的機能としての国土保全や環境、水源などの問題を考えるときに、地方で広がっている過疎や限界集落の問題は、都市に暮らす人とも決して無縁ではない、そういった“つながり”というものをもう一度社会全体で再認識することが重要だと思います。

 経済のグローバル化や行き過ぎた自由化の動きが、こうした農業や林業、そして地方の暮らしに影響を与えていることは確実ですが、ではどうすれば良いのか、と問われると、この日もなかなか答えの出せないままとなってしまいました。けれども、まずは現実を知ること、つながりを再認識していくことが大事だと思います。この日の学習会がそのきっかけになれば幸いです。

 2月26日には、また事務局メンバーがスピーカーになって、子どもの貧困に関するお話をいたします。是非多くの方にご参加いただければと思います。


(AMネット事務局・若間)
     



posted by AMnet at 23:53| スタッフのつぶやき(若間) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月04日

【報告】「お役所仕事って言われるけれど…」


 9月25日に開催した、AMネット主催の連続学習会:カフェで読み解く世界の仕組み「お役所仕事って言われるけれど…〜役所から見える社会」の報告です。

 今回の話し手は、AMネットの監事の佐野雅哉さんです。
 佐野さんは、大阪市の職員で、役所の仕事を通じて見えてきた社会の矛盾や大阪市の生活保護に関する実態などについて話をされました。


お役所仕事って.jpg



 昨今の景気の悪化などで大阪では生活保護の申請をする人が増えているそうです。
 しかし、本当に生活保護の必要な人がいる半面、貧困ビジネスと呼ばれるような詐欺的な手口で生活保護に群がる人たちもいるそうです。

 また、生活保護よりも就職口や、一時的な支援で立ち直れるケースも少なくないとのことでした。
 しかし、実際にはケースワーカーも不足していてなかなかそれぞれの人に合った有効な手が打てないことが多いそうです。

 こうしたことから、生活保護については、本当に必要な人はともかく、ポーターラインにある人、働ける人には、保護よりも就労支援や自立支援が必要で、制度の見直しも含めて抜本的な改革が必要だと言います。

 また、生活保護が増えている背景として、行き過ぎた自由化や規制緩和の問題があり、非正規雇用など不安定な労働形態が増え、企業にしても厳しい競争に晒されて低賃金で、都合の良い時だけ雇うというような、昔はなかったことが増えていると指摘されていました。

 それは役所にしても同様で、職員の削減や非正規雇用者が増加しているそうです。

 今回、いろいろと市の取り組みや仕事の内容を聞いて、
世間で思われているほど役所の仕事は楽ではないということも知りました。

(若間)





posted by AMnet at 02:11| スタッフのつぶやき(若間) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月13日

【報告】「オーガニックベジのいいはなし」第2弾


 さる6月28日、AMネット主催のディナー&トークライブ「オーガニック・ベジのいいはなし第2弾!」を大阪市北区にあるコモンカフェで開催しました。

 今回の話し手は、関西学院大学の人間福祉学部准教授で、料理好きでアジアのいろんな国の料理に詳しい川村暁雄さんです。

 料理のほうは、コモンカフェの木曜ランチ「ネリKitchen」担当の豊村恵子さんにお願いしました。
 当日は、豊村さんのマクロビオティックの料理をいただき、それから「世界をつなぐ食の輪」をテーマに、一つの料理、一つの食材を通して見えてくる世界の中の様々なつながりについて、川村さんの話をお聞きしました。

ほぼ満席となったオーガニックベジ第2弾.jpg


 まずは、沖縄料理のラフテー(豚の角煮?)から話が始まりました。ラフテーによく使われる昆布は、北海道産のものだそうです。一地方の一つの料理にも、実は地域を越えたつながりがあることが話され、さらにその北海道の良質な昆布は、中国などにも輸出されていたこと、沖縄が東南アジア諸国との交易の中心であったことなど、歴史的なことも含めて一つの料理を中心に話は広がっていきました。

 そして、次に川村さんが選んだ食材は、当日現物を持ってこられた“ツナ缶”、つまり、マグロの缶詰です。日本で流通しているツナ缶の多くは、タイ産のものだそうです。

ツナ缶.jpg


 そして、そのタイの缶詰工場で働く人の多くは、タイの人ではなく、ビルマ(ミャンマー)の人だということでした。タイ人よりも安い賃金で雇われているビルマの労働者たち、実はその多くはビルマ本国から逃げてきた難民だそうです。

 軍事独裁政権下にあるビルマから逃れて隣国タイへ渡ってきた難民は、条件の悪い労働環境におかれることが少なくありません。そんな人たちが生産に携わったツナ缶が、安い値段で日本に輸入されてきます。

 しかも皮肉なことに、そうした難民を生んだビルマに対して日本は経済援助を行い、さらに進出企業も開発事業の名の下に、いずれもそうした難民を生み出し続ける独裁政権に、資金を流入することに一役買っている面がある、ということを川村さんは話されました。

 本当に皮肉なことであり、残念なことだと思います。しかもそうした実情をほとんどの人は知らず、知らされず、目の前のツナ缶だけを喜んで受け入れている、それが今の日本の消費社会の現実です。そして、自分もそうした消費者の1人です…。

 普段、私たちが何気なく食べている料理やその食材、それがどこから来たものなのか、どうやって生産されたものか、そしてそれに携わっている人たち、1つの料理にもいろんなつながりがあるということを、知るきっかけを作ってもらったような気がします。

 オーガニック・ベジ第2弾は、第1回目に続き、ほぼ満席!

 好評につき、第3弾ということになれば、また食をめぐる新しい“つながり” が見えてくるかも知れません!☆

若間





posted by AMnet at 02:23| スタッフのつぶやき(若間) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月25日

オーガニックベジ第2弾を前に


 6月28日にAMネット主催のディナー&トークライブ「オーガニック・ベジのいいはなし第2弾!」を開催します。
 場所は大阪の中心街梅田にもほど近い中崎町のコモンカフェです。

 今日は開催間近になったので、時間をつくってコモンカフェにおじゃまして、オーガニック・ベジディナー当日の料理人である豊村恵子さんのお手製のマクロビオティックランチをいただいてきました。

ネリkichinのランチその2ベジカレー.jpg  ネリkichinのランチ.jpg


 マクロビオティックは、食事療法や健康長寿食といったようなものですが、豊村さんご自身も長年の喘息を食事療法でなんとかしたいとのことで、マクロビオティックを始められたそうです!
 それで、今ではすっかり元気そのもの! まさに医食同源です!
  
 オーガニックベジ当日はこの豊村さんのマクロビオティック料理を
いただくとともに、関西学院大学人間福祉部准教授で多国籍料理実践者の川村暁雄さんに食を題材にしつつ、私たちと様々なものの“つながり”について語っていただきます!

 締め切り間近ですが、まだ少し空席がありますので、ご希望の方は是非、奮ってご参加ください!!

(若間)
  

詳細は下記をご参照ください!!

★と き★ 2010年6月28日(月)19:00〜21:00
★ところ★ common cafe(大阪市北区中崎西1-1-6吉村ビルB1F)

      TEL:06-6371-1800

      地下鉄中崎町駅4番出口徒歩すぐ
      梅田からHEP NAVIO南側、都島通りを北へ徒歩10分、
      岡村診療所のあるビルの地下1階です。

★参加費★ 3000円(オーガニック・ベジディナー&ワンドリンク付き!)定員30名

予約・お問い合わせはこちら↓まで(予約締切:6月26日)
主催:NPO法人 AMネット(担当:原田)                          
メール:amnetosaka@yahoo.co.jp  
FAX :06-4800-0888

もしくは上記common cafeまでどうぞ。

100628-OrganicVegeVol2a.png
posted by AMnet at 00:02| スタッフのつぶやき(若間) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月06日

丹波篠山で地元の人との交流会に参加


 3月下旬に兵庫県篠山市の瀬利地区という所に行き、地元の人との交流会に参加してきました。


篠山市瀬利地区.jpg



 篠山市は、大阪市内から高速を使えば1時間余りで行ける所ですが、地方都市ではよくある人口減少に陥っていて、限界集落化しつつある地域も少なくないと言います。


 この日訪れた瀬利地区やその周辺もそうした典型的な地方の中山間地でした。






続きを読む
posted by AMnet at 23:03| スタッフのつぶやき(若間) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月18日

椎茸栽培の木を切り出しに


 先日、兵庫県丹波市にある中山間地の村を訪れました。近くに友人が住んでいることもあって、そこを足がかりにして地方の生活や農村部の実情などについて知る機会を増やすことを昨年来心がけています。
 今回も友人宅の近くの村の人たちと交流できる機会が持てるということで、土日の休みを利用して丹波市の笛路村というところに行ってきました。

 この村は、農家が10数軒という山間部にある小さな村で、都市部住民との交流を通じて村の活性化に取り組んでいるのだそうです。

 当日は雪が残る中雪、近くの山林に入って、椎茸栽培に使う木を切り出しに行きました。村の人は10人程度、京阪神地区の都市部から来たサポーターは20人くらいで、いくつかの班に分かれて作業を行いました。

木の切り出し1.jpg 木の切り出し2.jpg

 椎茸栽培は、山に生えているコナラやクヌギなどの木を切り出して、それを適当な大きさに切り、ドリルなどで穴をあけて、そこに椎茸の菌を埋め込む、そしてその菌を埋め込んだ原木を、椎茸の成長に適した環境に置いておく、するとやがて立派な椎茸ができるそうです。たしか菌を植えてから2年くらいはかかるという話でしたが、集まりの前に村の人に頂いた椎茸はすごく肉厚で美味しい椎茸でした手(チョキ)

しいたけ.jpg

 AMネットは、経済のグローバル化という大きな問題を扱っているNGOですが、世界の動きを注視する一方で、人の暮らし、生活、仕事、環境など身近なところへの目線を大事にしています。というわけで、自分としても単に知識を増やすだけでなく、AMネットでいうところの現場感覚を大切にしつつ、問題に取り組んでいけたらと考えています。

 次回、また3月にこの村では都会からのサポーターを呼んで、先日切り出した原木に椎茸の菌を埋め込む作業などを行なうそうです。その際にまた行ってみようと思っています。

(若間)


posted by AMnet at 21:36| スタッフのつぶやき(若間) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月10日

入門講座「食と農をめぐるつながり」の報告


 今年はじめての入門講座となる「食と農をめぐる“つながり”」を1月23日(土)に開きました。

 当日は、発題者としてテーマに関連することについて色々な話をしました。

 現在、世界の人口は68億人余りと言われていますが、そのうち10億人以上が栄養不足の状態にあると、昨年FAO(世界農業食糧機関)は発表しています。ここ数年で飢餓人口は減るどころか増えているというのが現実です。

 更にFAOは、2050年には世界人口は90億人を超えるという予測を前提とし、それまでに現在の農地を70%拡大する必要があると指摘しています。人口の増加に加えて、肉類や乳製品、脂質のウェイトの高い欧米型への食の変化が多くの国で見られ、また気候変動や水資源の問題なども考え合わせると、今後世界的に食糧確保が益々難しくなると思われます。

 また今の日本の食の現実を改めて見直して見ると、世界中から輸入される食料の恩恵を私たちが享受している半面、それらの生産国側では、その食料生産のために環境破壊が起こっているケースや、大量の水を消費しているという実態、また、フードマイレージが世界最大という状況など、様々な問題も見えてきます。

 国内に目を転じても、40%という低い食料自給率をはじめ、農地面積の縮小、耕作放棄地の拡大、農業従事者の減少や高齢化など様々な問題が表面化しています。そういう現実を直視し、その上でもう一度、食と農について、またそのつながりについて考えることが必要です。

image3.jpg

 今日の社会の中で様々なつながりが希薄化し、そのために多くの問題が生じてきている、もう一度、つながりというものを意識し直してみよう、それが当日の話の中心的なテーマでした。

 食と農の問題について言えば、地産地消という地域の中でのつながりの再生を考える、あるいはもう1つの “知産知消”という、生産者と消費者が共に互いを知り、意識する-という取り組みを通じて、持続可能な食と農のあり方を考える、そういう課題や取り組みについても話をしました。

 社会構造の変化や個人の意識の変化の中で、希薄化してしまった様々なつながり、しかしその希薄化してしまったつながりは、人が生きていく上で、また社会が社会として機能していく上で、必要不可欠なものであると思います。

 今一度、そのことを再認識し、つながりの再生や現代という社会風土に合った新たな“つながり”を再構築していく、そういうことが今後益々重要になってくるのではないかと思います。

(若間)



posted by AMnet at 23:48| スタッフのつぶやき(若間) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月22日

「世界手洗いの日」に考えたこと


 昨年、10月15日が「世界手洗いの日」として定められ、今年10月15日には日本ユニセフ協会などが中心となって「世界手洗いの日」の啓蒙のためのイベントが各地で行なわれました。当日、そのうちの1つ、キッザニア甲子園(兵庫県)のイベントに仕事で取材に行きました。 


 世界では年間880万人もの子供たちが予防可能な病気が原因で命を落としていると言われています。不衛生な環境の中で生活している人はまだまだ多く、特に体力、抵抗力の弱い子供たちがそのせいで命を落とすことが多いのです。


 それでも正しい手洗いが行なわれれば毎年100万人もの子供の命が救われると言います。手洗いによって感染症などがある程度防げるというのは、現在の新型インフルエンザの予防で手洗いが奨励されていることからも明白です。


 ただ、元々そういう不衛生な環境に生きる人たちの多くが、衛生的な水へのアクセスが困難であるという現実を思うと、手洗いの普及もさることながら、衛生的な環境や水をどうやって世界の国や地域、そしてそこに住む人々が確保できるように出来るのかが重要であると、今さらながら考えてしまいました。(W)


世界手洗いの日のイベント.jpg


(若間泰徳)


posted by AMnet at 20:14| スタッフのつぶやき(若間) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする