
このブログでも開催の案内をしていた6月27日の岐阜県垂井町でのイベント「垂井から未来を見据えた地域づくり 〜所秀雄さんの教えを引き継いで〜」に参加してきました。
垂井町出身の所秀雄さんは、様々な市民活動に多くの足跡を残されました。昨年の生誕90周年に続いて今年も所秀雄さんの教えを受け継ぎ、これからの地域づくりに活かしていくために地元垂井で学習会が開かれました。
今回は所さんのご子息の所源亮氏が最初に講演され、地球の歴史や人類史を振り返りつつ、言語や貨幣、そして文明がどのように今日の社会につながってきたか、また今後社会はどの方向を目指していけば良いのか、さらにそれらを踏まえて垂井の町で何が出来るのか、何をすべきかが語られました。
所源亮氏は、いずれは枯渇するだけの石油エネルギーからの脱却について、また地域循環、地産地消の重要性を示しつつ、そうした取り組みを垂井の町から情報発信していくことを提案され、さらに同地区出身で最も知名度の高い豊臣秀吉の軍師であった竹中半兵衛の名を冠した勉強会を、第一線で活躍する人を招いて開催する“竹中半兵衛戦略会議”や地域の事業や雇用を支える“竹中半兵衛基金”や“竹中半兵衛紙幣”の発行などについて話をされました。

会の後半は、地域のつながりや地産地消、地域資源の有効活用などに具体的に取り組まれている地元の方をパネラーに加えてディスカッションが行なわれました。
同会では地域づくりにおいて最も大切なものは、行政への住民参加、自治であり、所秀雄さんも垂井においてその実現を強く願っておられたこと、そして現在垂井町では、そのための具体的な骨子となる自治基本条例づくりが進められていることが紹介されました。
人任せにせず関心をもち主体的にかかわっていく、そのような自治の精神や取り組みこそが地域づくりの礎となることが、この会でも示されたように思います。
これまでのグローバリズム一辺倒による世界経済が行き詰まりを見せる今日、地域からの経済再生、人々の暮らしの再建は、オルタナティブの最も具体的な1つの姿として、今後益々その重要性を明らかにしていくのではないかと思う昨今です。(W)