2017年05月27日

AMネット会報LIM83号より「事務局だより〜AMネット活動報告」2017年2月〜5月

RCEP交渉会合が、2月末〜3月頭に神戸で開催。兵庫県保険医協会さんなど、主に神戸の団体と連携し『RCEPに対する国際市民会議(略称:PECRペクル)』神戸実行委員会として、シンポジウム1つ(鳩山元総理、ジェーンケルシー教授が登壇!)、アジアのNGOが登壇する学習会、国境なき医師団インドのゲストを迎えての「薬は誰のものか」映画上映会、と1週間で3つのイベントを行うことが出来ました。東京〜九州まで、超豪華なゲストがスタッフ・参加者として!来られ、情報交換・交流も深めることができました。

日欧EPA、TISA、TPPが米国抜きで進むのか、そして日米二国間交渉…。とても私たちの手に負えなくなってきました。ただTPPが懐かしくなるほど、まったくなんの情報も出ていません(一例では、概要版。TPPは署名前から数十ページだったのが、他協定は2ページ程度しかなく、ほとんど内容が分からない)。

やはり、私たちはじめ市民が「情報公開」をうるさく言い続けたかどうかがこの差ではないか?と、政府に対し、改めてTPPだけでなく通商協定全般の「情報公開」「市民参加」を「市民と政府のTPP意見交換会・全国実行委員会」として近日中に求める予定です。

祝!大阪市水道民営化プラン廃案!ですが、直後に再挑戦を宣言…涙 今回吉村市長は年頭あいさつで「2・3月市会で議会での最終判断を仰ぐ」と発言。まず廃案間違いなし…と思いながらも、最後まで気を抜けず。時間をかけて市会の議論をチェックし、まとめ発信する作業を行いました。ちょうど改正水道法が閣議決定されたこともあり、併せての情報収集・整理・発信の時期となりました。今後、新たなプランが出る前に、市民側の主張をまとめるべく、準備中です。

大阪「都構想」を進めるための「法定協議会」も、公明党の賛成で設置見込み、という噂。そして、秋の堺市長選挙は現職対維新になるようで、維新系の市長になれば、都構想が一気に進む懸念。維新候補はまだ決まっていないものの、関西系の元人気キャスターでは?もしそうなら…といった、噂も聞こえてきます。
水道を主テーマとしながら、今後も大阪での公共の可能性を考え、連携を図ります。
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2017年05月26日

AMネット会報LIM83号より「祝!大阪市水道民営化プラン廃案!が、しかし…」

2017年5月発行、AMネット会報LIM83号より原稿転載

祝!大阪市水道民営化プラン廃案!が、しかし…


大阪市水道民営化プランをめぐる状況
2016年2月、大阪市の水道民営化にかかる条例が再提案されました。同年9月、通ってもいない水道民営化後の運営会社事務所の敷金や工事等への補正予算案(2年間で1億9000万円)が提出されるも非難が続出し、11月吉村市長は異例の議案撤回。混とんとしましたが、2017年3月議会にて、この水道民営化プランは、廃案となりました。

しかし、市会終了後、吉村市長は「改正水道法に基づく民営化」を検討しつつ、府域ワン水道を目指すと表明。近い将来、また新たなプランが出される見込みです。

報道によると、民営化と並行して卸売りだけでなく「末端給水までを企業団が担当、大阪府内の水道事業を一つに統合」「大阪市を除く府内42市町村でつくる、大阪広域水道企業団にルール変更も求め大阪市が加盟する」ことを検討するとし、現竹山企業長を口だけの統合と批判、水道統合を堺市長選挙の争点にする考えです。

しかし、そもそも「大阪府内を一つに統合」「大阪市を企業団に加盟」といった内容は、橋下氏ができなかったこと。状況も全く違う事業体を一つにするのは至難の業です。各自治体が熟考すべき問題であり、竹山堺市長の責任を問うたり、争点化すること自体が的外れです。

また、「水道法改正」が閣議決定され、今国会で可決されようとしています。改正の趣旨は水需要の減少、施設の老朽化、技術者不足等の課題に対応し「水道の基盤強化」を図るためとしていますが、@都道府県が主体となり広域連携の推進、A適切な資産管理の推進に加え、B官民連携(PPP)の推進も含まれており、水道民営化を促す内容であることに、多くの懸念と批判を受けています。

都道府県単位で進められる広域化
水源・距離・施設等々全く条件の違う自治体を、とにかく一緒にすればうまくいくのか?
広域化のメリットが出る地域は、あるでしょう。しかし適正な単位は、都道府県でしょうか?

今なら一つ一つの地方議会で議論する素地が残る水道民営化も、この情勢下、広域化で技術を失う自治体が多数になれば、将来、一気に民営化が進む懸念も捨てきれません。

スケールメリット、給水人口の密度、配水管、事務経費…。それぞれの効果額は?
「広域化すれば、必ず効率がよくなる」わけではありません。まずは、広域化で生まれるメリットに対する分析が必要です。

大阪市水道局の技術は、今後も不滅か?
大阪市会では「大阪市水道局の技術力はすばらしい」「大規模事業体として大阪市の技術力で、近畿のみならず西日本の、特に中小事業体への技術協力は責務」「大阪市にもメリットがある」「そのために研修センターの稼働を高めよう」等、市長はじめ会派問わず共通の認識です。

ピーク時3,000人いた水道局職員は、昨年1,600人、今年は1,500人まで落ち込み、将来1,000人体制を目指す、としています。
しかし、これだけ人を減らして、現場経験を積めるのか?現場経験のないまま、他都市への技術協力や研修は、どこまで可能なのか?
大阪市自身の技術力は、本当に維持できるのか?また、現状のまま民間委託を進めると、現場力を失う懸念、契約にかかる事務コストの増大にもつながり、効率が良いのか大きな疑問です。

水道料金の改定を実施する他都市も増える中、民営化ありきの大阪市水道局は、料金値上げの収支シミュレーションすら出していません。これまでのやり方・市長の提案する方向性で「今後も大阪市水道局に、その技術力を残せるのか?」市民にとってよりよい水道を目指すための、冷静な議論が必要です。■



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2017年04月09日

【大阪市水道民営化・市会での議論D】水道事業の広域連携について〜水道法改正も絡んで、広域化を大阪市はどう考えるのか〜

【大阪市水道民営化・市会での議論】
@「水道法改正での制度」と「現行プラン」と、どう違うのか?
http://am-net.seesaa.net/article/447934673.html

A「これまでの水道統合協議は、どのような経過で進んできたのか?維新へのブーメラン」
http://am-net.seesaa.net/article/448019152.html

B「水道事業の経営形態見直しについて〜水道民営化を推進する唯一の会派、維新の質疑から」
http://am-net.seesaa.net/article/448069081.html

C「水道事業の経営形態見直しについて〜収支シミュレーションは信頼できるのか?いびつな案になっていないか〜
http://am-net.seesaa.net/article/448297791.html



今回は、公明党の西徳人委員(港区:会派代表者)質疑より、
水道法改正で進められる広域化における大阪府の役割、大阪市の水を大阪府域内に供給できるか、広域化と府域一水道の関係
についてです。


<以下、市会での議論の概要>
D「水道事業の広域連携について
〜水道法改正も絡んで、広域化を大阪市はどう考えるのか〜


※大阪府部分は青字

西委員:水道法改正の主なポイントは
・広域連携の推進
・適切な施設管理の推進
・官民連携の推進
・指定給水装置工事事業者制度の改善
など。


広域連携についての法改正で、都道府県に広域連携の推進役としての責務が追加される。

これまでも広域連携について、大阪府域で取り組んできたが、大阪府の広域連携の考え方は?


局:平成24年3月策定の「大阪府水道整備基本構想」で示されており、平成42年度を目標にしている。

大阪市以外は、大阪広域水道企業団から用水供給を受けており、広域的な水道整備を一体となり進める必要がある。
一方、大阪市は水源・取水・利用者への末端給水まで実施。

将来への広域化へのプロセスも異なるため、「大阪市」と「大阪市を除く府内市町村」の2つの区域に設定している。

大阪府の基本構想では、
・大阪広域水道企業団を核とした府域水道のさらなる広域化の推進
・将来的には、大阪市を含む府域一水道を目指す
としている。



西:大阪府の考え方は基本構想にある通り、水道法改正以前から、大阪府が大阪府域での広域化の推進役を果たす立場。

大阪市の安い水を使いたいと考えている近隣都市はあるのでは?
手続きのハードルが高いと記憶するが、どのような手続きが必要か?


局:
@大阪市からの受水を求める市町村が、大阪府に計画策定を要請
A大阪府は府内42市町村と協議し、かつ大阪府議会に諮り同意を得る
B厚労省の通達に基づく府の指導により、すべての市町村議会の同意を得る
C大阪府は「大阪府広域的水道整備計画」を改訂

D大阪市が用水供給事業認可を申請し、取得

ただし、大阪市が用水供給をすると、企業団の経営に影響する。
(注:つまり、いくら「大阪市の安い水を買いたい自治体」があったとしても、「大阪市の水を他都市に売る」ことは、企業団の経営に影響する。大阪府のモチベーションも低く、42市町村の賛同を得ることは実質的に不可能)


西:やはりハードルが高いと感じるが、大阪市を含む府域一水道は将来必要だと感じる。
大阪市はどのように実現するつもりか?

局;府内一水道の実現は、府内市町村全て・大阪市の将来目標だ。

組織統合による広域化は、資産の譲渡などが課題となりハードルが高い。

実施プラン(※廃案済)では、市が設立した運営会社が、子会社等と連携して、各市町村のニーズある業務を順次受注し、将来的に府内水道事業の運営を一元的に担う、としている。


西:「運営」の一元化でのメリットは?
「組織統合」の一元化なら、施設の統廃合や人員削減などメリットが分かりやすいが。


局:末端給水を担う水道事業者の多くは、技術や事業運営のノウハウ継承が大きな問題。

大阪市のトータルシステムの事業運営ノウハウを柔軟に活用できることと、「運営」の一元化は、市町村が資産を保有したまま、水道料金も決定できるため実現性の高さが、運営の一元化でのメリット


西:本来、「府域一水道」は、府内同一料金や同一のサービスを目指す趣旨のはずだが、運営の一元化は遠のくのでは?市長の見解は?


吉村市長府内市町村は、技術者、担い手不足後継が深刻。水道管の整備、水道を自分で持つのがしんどい市町村がある中、府内全体で水道事業を見ることは重要。

大阪市の水道局の技術はレベルが高いと思っており、その技術を大阪府域で活用することを考えねばならない。府域ワン水道は、市民・府民にとってベストで、最終目指すべき姿。

アプローチの仕方として、組織統合は分かりやすいが、現実的には難しい状況。

運営権制度を利用した上で運営の一元化を目指す形がベストだ。料金統合含めた組織統合に近づく。最終の姿は同じだが、アプローチの仕方の問題。

近隣都市への技術支援は、大阪市の力を他市町村にも困っているところにも、大阪市にもメリットがある上に、今も実績もあり、これからも進めていく。


西:運営の一元化は府域一水道に向けたプロセスの一つとして、積み重ねによりサービス水準の平準化をはかるのは理解できる。

大阪市は大規模事業体の役割として、府内各市町村のメリットも考えながら、アプローチする、吉村市長は旗振り役として(府域一水道を)進めてほしい。



【コメント】

広域化は、どのレベルが一番効率が良いのか、じゅうぶん分析されているわけでもありません。
都道府県レベルが前提とされていますが、大阪府も、地形・水源・施設・財政状況…
全く環境が違う中、本当に都道府県単位での広域化は、果たして適切なのか?


自己水源をもつ自治体から、吉村市長が言われる通り「自分たちで水道を維持することが困難」な自治体まで、大阪府内でもさまざまです。

そもそも
「なぜ、多くの自治体が水道を維持することが困難になったのか?」
「民間委託、職員減らしを進めすぎたからではないのか?」
原因をきちんと考える必要があります。


大阪市の水道は、そもそも民営化の必要があるのか?
「民営化がベスト」と言い切るあまり「別の課題解決策はないのか?」という議論が、あまりにもされていません。

議論の大前提として
・「大阪市水道局の技術」を市長はじめ他議員、水道局、誰もが高く評価している
・それは「水源から蛇口まで」のトータルシステムの事業運営ができる点
・府域内の水道事業者の多くが、技術喪失の危機状態
・大阪市が技術支援していく役割を担うべきだ

と、ここまでは私たちと同じ認識です。


3000人いた職員も今は約1500人まで半減。
民間委託で効率化するという名目のもと、このままいけば、1000人規模となります。
今も職員採用がほとんどない状態が続いています。

どこも現場は人減らしで手いっぱい。
そんな中でも大阪市水道局が、他都市を支援できる余裕は本当にあるのか?
今はできても、将来も続く人減らしの中、本当に継続できるのか?

職員数を減らし、民間委託を進めようとすればするほど、大阪市の技術力が危うくなるのではないのか?
そもそも、民間委託は効率が良いのか?


企業団(元大阪府)は、水源〜用水供給まで。
そこから蛇口までは、市町村単位で運営しており、企業団はノウハウを持っていません。
そして、大阪府域の市町村の多くは、吉村市長も局も認める通り、「技術や事業運営のノウハウ継承」を大きな問題として抱えています。

どれほどの最新設備を持っても、それを管理運営できる職員がいなければ、技術力を持つことは不可能だからです。

他都市への技術協力を、大阪市に求められていることは間違いありません。

しかし、これまでのやり方・市長の提案する方向性で
「今後も大阪市水道局に、その技術力を残せるのか?」

冷静に考える時がきています。


<この質疑の動画はこちらから>※14分〜
http://www.gikai-web.jp/moviefile/w_h29/20170310kousu3.html
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2017年04月08日

改正水道法に基づく民営化であれば、議会側の懸念も払拭できる?【産経4/7】吉村大阪市長、水道局の民営化に法改正受け再挑戦へ

「公共性が保てない」
「水道は生活の基盤。地下鉄以上に民営化になじまない」
「運営会社の経営が行き詰まったら給水はどうなるのか」
という市会の懸念。

その他、
「大阪市がモニタリングするといっても、現場を持たないのにモニタリングなどできるのか?」
「情報公開も限界、子会社間での取引など把握できず、ブラックボックス化するのでは?」

などなど、大阪市議会 交通水道委員会では、さまざまな懸念が出され、廃案になった民営化プラン。

しかし吉村市長は
「民営化しやすくなった改正水道法」であれば懸念払しょくできると判断したようです。

…?無理でしょう。ポイントがずれています。


【産経新聞2017/4/7】吉村大阪市長、水道局の民営化に法改正受け再挑戦へ
http://www.sankei.com/west/news/170407/wst1704070013-n1.html

大阪市水道局の民営化議論をめぐり、吉村洋文市長は、今通常国会に提出されている水道法改正案を活用し、あらためて水道事業の民営化を目指す方針を固めた。市はこれまで民営化議案を市議会に提案、約1年かけて議論が行われてきたが「公共性が保てない」などとする慎重意見が根強く、3月末に廃案となっていた。
吉村市長は、改正水道法に基づく民営化であれば、議会側の懸念も払拭できると判断。並行して大阪府内の水道事業を一つに統合することも目指す。

 政府が提出している水道法改正案では、水道事業認可と給水義務を自治体に残したまま民営化することが可能。運営会社が議会の承認を受けて厚生労働省の許可を受ける仕組みで、水道料金は自治体が事前に条例で上下限を設定でき、自治体が運営会社を監視・監督することになる。

 廃案になった市の民営化議案では、浄水場や水道管などのインフラは市が保有したまま、30年間の運営権を、市が全額出資する新会社に売却する計画だった。

給水義務を新会社が負うため、市議会では、自民や公明などから「水道は生活の基盤。地下鉄以上に民営化になじまない」「運営会社の経営が行き詰まったら給水はどうなるのか」といった懸念があがり、廃案となっていた。

市提案の民営化議案が廃案となったこと受け、吉村市長は改正水道法に基づく民営化を目指す方針を表明。「法改正によって議会が指摘していた懸念を解決できる」としている。また、法改正を想定し、大阪市だけでなく、宮城県や奈良市、浜松市も水道事業の民営化を検討しているという。

 さらに、吉村市長は大阪府内の水道事業を一元化する構想も並行して進める方針で、大阪市を除く府内42市町村でつくる大阪広域水道企業団に大阪市が加盟することを検討

現在、企業団は各市町村へ水の卸売りのみを担当し、消費者への末端給水は各市町村が担っているが、吉村市長は、卸売りだけでなく末端給水までを企業団が担当することで「府内の水道事業全てを一元化するべきだ」と主張している。

 ただ、大阪広域水道企業団の企業長を務める竹山修身堺市長はこうした方針に消極的。大阪維新の会政調会長でもある吉村氏は10月7日に任期満了を迎える堺市長選で、続投を目指す竹山氏に対して対抗馬を擁立し、水道統合を争点にする考えだ。

<ここまで>
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2017年03月28日

団体賛同しました「日EU経済連携協定に対する市民社会による共同声明」

「日EU経済連携協定に対する市民社会による共同声明」にAMネットも団体賛同しました。

http://uchidashoko.blogspot.jp/2017/03/eu.html

日本と欧州の市民社会団体である私たちは、日EU経済連携協定(JEFTA)に対する深い懸念をここに表明します。

 EUや日本では、貿易協定に関する公開性と説明責任の欠如が、国民の不信感を強めています。

 しかしながら、2013年3月以降、欧州連合(EU)と日本政府は、世界のGDPの3分の1をカバーする包括的な貿易協定を交渉してきています。2016年12月、東京で開催された第18回交渉会合が東京では交渉は近々妥結するかもしれないとされたが、EU側では交渉者に与えられた権限は公表もされておらず、また日本においては交渉については完全な秘密の状態です。 市民社会や労働組合などの団体によって提起された多くの正当な懸念に反して、交渉についてほとんどのことが知らされていません。

 EU側が出した交渉に関する要約に含まれるごくわずかな情報に基づけば、この協定は公共サービスの民営化をもたらす可能性があります。また巨大な外国投資家が、並行的な裁判制度を通じて政府を提訴できる特権を持つこともあり得ます。小規模農家に打撃を与えることや、プライバシーとデータ保護の権利などの基本的権利に対して悪影響を与える危険もあります。行きすぎた知的財産権を元に戻そうとするEUおよび日本の措置が制限されることもあります。政策決定プロセスにおける企業ロビイストの役割を強化することによって、規制当局に追加的な負担を与えかねません。

 EU加盟国と日本の国会議員のほとんどだけでなく、欧州と日本における市民社会組織や労働組合の人々も、交渉されている内容を知りません。協定の草案を見たことも、相談を受けたことすらありません。私たちはこのような不透明性を非難します。

 今日、市民社会の広範なセクターは、労働者や公衆衛生、民主主義、公共サービス、環境に貿易・投資協定が与えるであろう悲惨な影響を非難するために結束しています。TPPやTTIP、CETA、TiSA、RCEPなどの貿易協定の有害性と秘密主義を批判するために、このように数多くの多様な組織がグローバルなレベルで終結したことはこれまでありません。

 欧州と日本において農民や市民、労働者からの信頼を取り戻すために、本声明に署名した組織は、欧州委員会と日本政府に対し、貿易交渉における権限を開示し、すべての交渉文書を公表し、日EU経済連携協定が、多国籍企業の特権を優先するのではなく、人々と環境の保護を第一義とすることを求めます。


【署名団体】

Advocacy and Monitoring Network on Sustainable Development (Amnet): AMネット, Japan
AITEC, France
ALEBA Luxembourg, Luxembourg
Attac Austria, Austria
Attac Finland, Finland
Attac France, France
Attac Ireland, Ireland
Both Ends, Netherlands
Confédération Paysanne, France
Corporate Europe Observatory, Belgium
CRASH – Coalition for Research and Action for Social Justice and Human Dignity, Finland
DIEM25 Finland, Finland
Ecologistas en Acción, Spain
Emmaus Aurinkotehdas ry, Finland
Entrepueblos/entrepobles/entrepobos/herriarte, Spain
Food & Water Europe, Belgium
Friends of the Landless, Finland
Government: 市民と政府のTPP意見交換会・全国実行委員会, Japan
Greenpeace, International
Katholische ArbeitnehmerInnen Bewegung Erzdiözese Wien, Austria
Les Amis de la Terre, France
MAMADEMO (The group to lift up voices of young mothers): ママデモ, Japan
Milieudefensie, Netherlands
Mouvement Ecologique, Luxembourg
National Committee for the Dialogue on TPP between Citizens and the Government, Japan
Natur&ëmwelt a.s.b.l., Luxembourg
New Wind Association, Finland
Pacific Asia Resource Center (PARC), アジア太平洋資料センター(PARC)Japan
People’s Action against TPP: TPPに反対する人々の運動, Japan
Platform Aarde Boer Consument, Netherlands
PowerShift e.V, Germany
Seattle to Brussels Network, Europe
Stop TAFTA Luxembourg, Luxembourg
STOP TPP Action in KANSAI: STOP! TPP緊急行動・関西, Japan
TPP Citizen Coalition: TPPを考える市民の会, Japan
TPP Osaka Network for Citizens: ほんまにええの?TPP大阪ネットワ−ク, Japan
Transnational Institute (TNI), Netherlands
TTIP Network Finland, Finland
Umanotera, Slovenia
War on Want, United Kingdom

※英文サイトはこちら
http://www.s2bnetwork.org/statement-eu-japan/
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2017年03月23日

【大阪市水道民営化・市会での議論C】「水道事業の経営形態見直しについて〜収支シミュレーションは信頼できるのか?いびつな案になっていないか〜

【大阪市水道民営化・市会での議論】
@「水道法改正での制度」と「現行プラン」と、どう違うのか?
http://am-net.seesaa.net/article/447934673.html

A「これまでの水道統合協議は、どのような経過で進んできたのか?維新へのブーメラン」
http://am-net.seesaa.net/article/448019152.html

B「水道事業の経営形態見直しについて〜水道民営化を推進する唯一の会派、維新の質疑から」
http://am-net.seesaa.net/article/448069081.html



今回の報告はC「水道事業の経営形態見直しについて〜収支シミュレーションは信頼できるのか?いびつな案になっていないか〜です。

経営形態見直しについて、以下2人の市議が質疑されました。

杉山幹人委員(東淀川区選出:維新 副委員長)
武 直樹委員(生野区選出:OSAKAいくの 会派代表者)

賛成の維新の杉山市議質疑(報告B)の次は、武議員を見ていきます。

主な主張は
1、料金値上げを回避するための経営形態変更というが、収支シミュレーションでみても数年しか変わらない。

2、そもそも収支シミュレーションの算定条件、30年間もの長期間の予想を信頼できるのか?

3、公共性を求めるあまり、経営自由度がなくがんじがらめ。民営化のメリットが失われ、いびつな形に。

4、「経営形態変更」することが目的へと、問題が矮小化している。



<以下、市会での議論の概要>
C「水道事業の経営形態見直しについて
〜収支シミュレーションは信頼できるのか?いびつな案になっていないか〜

【収支シミュレーションは信頼できるのか】


武:経営形態変更の質疑への応対のために、これまで膨大な手間とコストがかかっており、そろそろ結論を出すべきだ。

経営形態の見直しの必要性は
「給水収益の減少が続くが、災害対策などコストは増大する見込み。経営の効率性・生産性を向上させ、料金値上げを回避する」
とある。

しかし、経営形態を変更しても、トレンドは同じ。30年間の収支シミュレーション期間直後の平成60年以降赤字となるのでは?
結局、料金改定の時期が延びるだけで、避けられないのでは?


局:運営権の活用により、相当期間、料金値上げを回避できることは大きな意義がある。



武:とにかく市民にとっては「数年でも黒字期間がのびればよい」ということか。
運営会社に変えれば、今後もずっと黒字が続くというのであれば考慮に値するが、数年しかない。

収支シミュレーションを見れば、この先赤字になることが明らか。
赤字転落直前で、シミュレーション期間がうまいこと切れている。これはたまたまなのか?作為的なのか?

そもそも収支シミュレーションはあっているのか?
例えば、収支シミュレーションの算定条件は平成27年度の黒字77億円だが、実際の決算は145億円と2倍近く違っている。
この数字で算定し直せば、赤字転落時期はさらに先に延びるのでは?
大阪市の予算でも毎年10年の粗い試算がされているが、毎年かなり変わっている。本当に信頼できるのか?

局:専門家のアドバイスの元、収益・費用も極力盛り込んでいる。ただし30年間の長期のため、経営環境の変化によって変わる。

しかし、運営会社の収支は、民間的経営手法の導入により、コスト削減効果が発生するため、公営企業との比較でいえば収支上もコストメリットの差が継続的に続く。

武:30年先までは、やはりわからない。
それなのに、「30年先に赤字にあるから今決めろ」と。それほどメリットがないのに、なぜ急ぐ必要があるのか。



【管路更新のペースアップは実現できるか】

武:更新が必要な管路がたくさん残っている。
平成27年度末での管路耐震化率は26.2%、現行プラン案では、30年後約2200`を更新し70%を目指すとある。

平成24年度までは年間55q、近年は年間70qのペースを、運営形態の変更で年間80qにするとあるが、どんな手法なのか。

局:民間手法の活用により「工期の短縮」と「工事費用の削減」で、管路耐震化ペースアップを実現する見込み。


「工期短縮」…請負者トン協力体制の構築、長期契約に基づく指示書方式を採用。工事発注の弾力化・手続きの効率化により短縮。加えて、単価契約方式を採用。設計・積算業務の効率化を図る。

「工事費用の削減」…小規模工事のまとめ発注や、柔軟な価格交渉が可能な比較見積もり方式の導入による競争性の促進


武:その手法は、公営企業のままでもできるのではないか?経営形態を変更する決断の根拠は、これでできるのか?

公営・運営会社ともに、管路耐震化は80`でシミュレーションされているが、現状、公営企業は70`。
70`で算定すると黒字期間が伸びるのでは?


局:公営企業では70`が上限だが、運営会社では80`できると考える。
シミュレーションは、比較のため、同条件で算定している。70`で計算すると赤字転落は5年程度先送り予想。耐震化は約300`遅れる。


武:シミュレーション、5年先送りだと平成58年、運営会社だと60年くらいと2年しか変わらない。

複雑なスキームを作っても、この程度のメリットしかない。


【まとめ】

武:「公共性の担保」を目指せば目指すほど、株式会社化することでの経営メリットを失っている。
目的が、「経営形態を変更する」ことに矮小化されている。


常に大阪市の管理下にあり、料金改定の権限すらない会社に経営努力が生まれるのか?こんな自由度のない案でいいのか?
こんな自由度のない会社に転籍し、公務員の身分を失う職員のモチベーションは上がるのか?何を糧にがんばれるのか?


公共性を目指せば目指すほど、重要視されるあまり、経営の自由度が極端に制限されたいびつなものになっているうえに、「えいや」といけるものすごいメリットもない。

だから結論も出ない。しかし、大阪市水道局は、このままの公営企業のままでいいと思っておらず、むしろ公営企業のままでは未来はないのかと考える。

公共性と自由度のバランスのとれた経営形態の見直しは必要だが、今回の案には賛成できない。


(コメント)
水道事業に「公共性の担保」が特に重要であることは、どの会派も異論がありません。

しかし、武議員指摘の通り、
「公共性を目指せば目指すほど、重要視されるあまり、経営の自由度が極端に制限されたいびつなものになっているうえに、「えいや」といけるものすごいメリットもない」
に尽きると思います。


そもそも「公共性の担保」と「経営の自由度」は両立できるのか。

相反するからこそ、維新の杉山議員の言われる通り
「これ以上、水道局が汗をかけるところがない」
にも関わらず、メリットがない案にしかならない。

メリットがないのに、経営形態を変更する意味がどこにあるのか?


水使用量の減少による収入減の一方、水道管更新など老朽化でのコスト問題は、全国共通です。

数十年後の将来、経営が厳しくなることは、まず間違いありませんが、民営化は
「自力で水道事業をやることを行政があきらめる」ことであり、行政の責務を放棄することだと言えます。

水がなくては生きていけません。
将来、公営・民間関わらず、経営が苦しくなると予想するのであればこそ、行政が責任もってやるべきではないでしょうか。



※武議員配布資料

@大阪市水道局作成の経営収支シミュレーション及び算定条件
http://www.city.osaka.lg.jp/contents/wdu260/live/pdf/20170313take1.pdf

A「人口減少時代の水道料金はどうなるのか?」 全国事業体ごとの推計結果」より大阪市ページを抜粋
http://www.city.osaka.lg.jp/contents/wdu260/live/pdf/20170313take3.pdf
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2017年03月17日

【大阪市水道民営化・市会での議論B】「水道事業の経営形態見直しについて〜水道民営化を推進する唯一の会派、維新の質疑から」#水道民営化

【大阪市水道民営化・市会での議論B】
「水道事業の経営形態見直しについて〜水道民営化を推進する唯一の会派、維新の質疑から」#水道民営化



【大阪市水道民営化・市会での議論】
@「水道法改正での制度」と「現行プラン」と、どう違うのか?
http://am-net.seesaa.net/article/447934673.html

A「これまでの水道統合協議は、どのような経過で進んできたのか?維新へのブーメラン」
http://am-net.seesaa.net/article/448019152.html



平成29年3月13日交通水道委員会では、経営形態見直しについて、以下2人の市議が質疑されました。

杉山幹人委員(東淀川区選出:維新 副委員長)
武 直樹委員(生野区選出:OSAKAいくの 会派代表者)

まずは、「水道民営化」を推進してきた唯一の会派、維新の杉山市議から見ていきます。


<以下、市会での議論の概要>

【経営形態見直しについて】

杉山:(これまでの議論で、水道民営化の現行プランに対する)市民の誤解・不安・反対意見について、そのような懸念には及ばないと確認できた。

水道法改正内容は)自治体サイドからの要望もあり、市に事業認可を残すことで、大災害など不測の事態に際し、水道運営に対する市の公共的役割や責任を担保することがねらいと考える。

一方、運営会社が事業認可を取得する、大阪市の現行プランは、
水道事業の公共性を確保する点は、優先度の高い価値観として、既に十分考慮された形になっているものと理解しているが、その点について局の見解は?


局:(公開資料に記載済みの、これまで通りの答弁)

水道事業は、市民生活に密接に関わる事業。水道事業の公共性については、引き続き確保していくことを大前提として、制度設計を進めてきた。

新たに設立する運営会社:国から事業認可を得た水道事業者として、平常時の事業運営については全面的に責任を負い、運営は、市との実施契約や要求水準に従う。

市に設置するモニタリング部署:履行をチェックするとともに、必要があれば、運営会社に対し、業務改善等の指示を行う。


水道料金:現在の料金水準をそのまま、上限として条例で定める。運営会社は、自らの裁量だけで値上げをすることはできない。
市との協議や常設する外部有識者機関の意見具申等を踏まえるとともに、最終的には、議会の議決を要する。


平常時は運営会社が責任を負うが、地震等の大規模災害により、国庫補助の対象となるような水道施設の損壊が生じた場合には、市は水道施設の所有者として、主体的に施設の復旧等、必要な措置を講ずることとしているなど、今回の経営形態見直しプランにおいては、水道事業の持つ極めて高い公共性に鑑み、市の果たすべき役割、責任等についても、詳細に定めている。


杉山:事業の公共性を確保するという点では、すでに十分留意したプランになっている。



【海外事例について】

杉山:これまで、フランスやドイツ、イギリスでの、特に失敗事例といわれるものを具体的に取り上げてきた。

今回、局として、改めて、海外事例について詳細な検証を進めた、その検証結果について、現在の市の経営形態見直しプランとの比較等も含めて、局の見解は?


局:昨年8月の内閣府の調査を参考に、当局としても独自に、外部専門家への調査委託も行い、主に、フランスのパリ市やドイツのベルリン市、イングランド ウェールズ地方の事例について、詳細に検証。

パリ市・ベルリン市は「再公営化」と言われる事例。

両市に共通する背景に水道料金の上昇への市民の不満。

加えてパリ市は事業会社への管理監督業務を、事業会社にも出資している民間事業者に委譲。
監督する側・される側が利益相反の関係に。

ベルリン市は、市と民間事業者の間で非公開の協定が締結、民間事業者に高い利益率を保証していたことなど。

イングランド事例。
事業の公共性を確保するため、国により事業会社に対する管理・監督を行う組織が設置(オフワット)、料金の規制や経営モニタリングを実施。

市のプランでは、運営会社による事業運営について、客観性、透明性の確保に努める。


杉山:つまり、パリ市・ベルリン市の失敗した理由を研究し、そうならないように、また、イギリスのオフワットもうまくいっているいい事例として、取り入れればいい。

現行プランは、日本で先行事例のない初めてのケース。

国の成長戦略に、大阪市は名指しされており、国との協議・調整も完了。税負担の軽減要望も前向きな回答を得ている。

実際、厚労省の担当に「大阪市が汗をかけることはまだ何か残っているのか?水道局ができることはまだあるのか」と聞いたら、大阪市はよく勉強している。他検討中の自治体と比較しても進んでおり、大阪市のできることはない、と褒められた。

つまり、後は議会で懸念事項を詰めることしか残されていない。
現行プランは、クリアすべき点はすべてクリアされていると理解している。局の見解は?


局:現行プランは先行事例がなく、懸念等、関係省庁と一つ一つクリアにしてきた。

例えば、災害復旧時の国庫補助については、公営と同様にその対象となる
法人税等の新たな負担の軽減措置を要望し、日本再興戦略の中で「交付金や補助金による措置等によって、新たな負担感を最大限なくす仕組みの導入を検討する」と前向きかつ具体的に明記された。

これまでの市会での議論等を踏まえ、運営会社の人材確保に資するため、事業期間の延長も可能など修正をしてきた。
局として、考えられる課題解消に向け、最大限務めている。

杉山:本当に水道局は頑張ってくれている。

水道料金が減少し続ける厳しい経営環境の中、市民の大切なライフラインである水道を、将来にわたり持続・安定させていくためには、水道事業において特に留意すべき「公共性」は損なうことなく、さらなる運営基盤の強化、効率化を図ることが不可欠。

運営権制度を活用した経営形態の見直しは、これらの課題をクリアする極めて有効な手法であり、わが会派としては、以前から申し上げているとおり、市民メリットの実現を図るため、できるだけ早期に、議会での賛同を。

<ここまで>



(コメント)

▽「懸念に及ばないと確認できた」と 冒頭、 杉山市議は言われました。
しかし、これまでの市議会での議論や公開されている資料を、いくら見ても懸念は募るばかりです。

▽例えば、市に設置する「モニタリング部署」。
現場をなくした職員が、どうやってモニタリングするのか?
そもそも、大阪市が作るという運営会社への要求水準自体、いつまで作成できるのか?非常に疑問です。


▽「事業の公共性を確保」
十分に留意されたといいますが、民間マインドを持つ=ビジネスの論理で動く、ということ。

公共性と利益が同じ方向であればいいのですが、常にそうではありません。
公営企業であれば、水道で得た利益はすべて水道のために使われますが、民間会社になれば、株主 配当・ 利益の確保が必要になります。


例えば「節水」
限りある水資源のため、「節水シール」で市民に節水を促す場面はよく見られます。しかし、民間会社からすれば、売り上げが下がること。

例えば「漏水への対応」
漏水は貴重な水資源であり市民生活にも影響するため、 さまざまな調査や工事を、かなりのコストをかけて行っています。

「漏水対策に使うコスト」と「漏水で失う利益」のどちらが大きいのか?
「未然の漏水対応するより、事故が起こってから対応する方が安いのでは?」といった、 そろばんをはじくことになるのではないでしょうか。




▽水道料金の本当の問題。「将来、値上げを断れるのか?」

民間委託会社に対し「そんなんまだいらん」「高すぎる」と、コストダウンさせるのはよくあること。
それができるのは現場を知ればこそ、ですが、現場を知る大阪市の職員は、民営化すれば将来いなくなります。

現場を持たない大阪市が、運営会社からの値上げ要求を本当に断れるのか?断る根拠を持てるのか?

海外事例でも民営化後、水道料金が高騰するケースは多く、公営の今よりも料金が高騰するのではないかと心配です。


※参考:水道民営化で、逆に「水道料金があがる」不安
https://www.facebook.com/amnetosaka/photos/a.355876991117947.76346.355377027834610/1087767437928895/?type=3&theater




▽海外での失敗した理由を研究し、対応しているから大丈夫?

現行プランは、日本で先行事例のない初めてのケースです。
しかし海外では似たような事例が数多く存在します。

海外では失敗ばかりでも、大阪市だけは成功する…?

民営化し、ビジネスマインドを持つことが、水道に適しているのか?
公共性と利益の相矛盾するものを、本当に将来にわたって、公共性が担保できるのか?

しかも、公共性を担保する主体の大阪市が、都構想で、なくなるかもしれないのに…?


▽税負担の軽減措置

今回、上下分離方式で、大阪市が資産を持つことで固定資産税は不要ですが、民営化すると、当然、法人税がかかります。

現在、大阪市は政府に対し、法人税の免除を要請しており、
「交付金や補助金による措置等によって、新たな負担感を最大限なくす仕組みの導入を検討する、と前向きかつ具体的に明記された。」
とあります。

しかし、民営化された日本郵政は法人税を支払っています

税の公平性の観点からも、「未来永劫、水道の運営会社だけ、交付金や補助金などの措置を受ける」ことが、本当に可能なのでしょうか?

公営企業であれば不要の法人税は、国・大阪府など、多くが大阪市外に流出することになります。



▽水道料金の改定は?

杉山市議自身が
水道料金が減少し続ける厳しい経営環境の中…」と言われています。

言われる通り、今後の人口減少や節水を考慮すれば、水道料金収入は、このままだと下がると予想されます。

一方、通常の民間会社であれば、まずは「売り上げの増加」を考えますが、「民営化でコストダウン」ばかりが議論の中心となるのは、なぜなのでしょうか?

実は、大阪市の水道料金設定は、98%の世帯が、「水の原価」より安く、水を買っています。

大阪市はすでに大都市で一番水道料金が安く、大阪府内でも一番安い基準。
他都市では値上げする自治体もでていますが、大阪市では、20年間値上げされていません。


--水道を民営化せねばならないほど、経営環境が悪化する…。

そうであれば、将来世代のためにも、これほど安い、原価割れの水道料金システムを続けてもいいのか。

料金値上げありきではなく、今の課題・懸念を解決するにはどのような形が最適なのか。


議案提出以降、維新の市議は
「極めて有効な手法」「市民メリットの実現を図るため早期実現を」
と言いますが、本当に、それ以外の手法、それぞれのメリットデメリットをきちんと検証したのか、非常に疑問です。
(ちなみに、料金改定した場合の、収支シミュレーションはされていません。)


※参考:大阪市水道民営化すれば、「市民負担が軽くなる?」
https://www.facebook.com/amnetosaka/photos/a.355876991117947.76346.355377027834610/1084644201574552/?type=3&theater



▽そもそも、競争原理や、経営の自由度を高めることが民営化のメリットのはずです。
しかし地域独占の水道は、競争がありません。
公共性の高い、命の水を維持しようとすると、どうしても自由度が低くなります。

大阪市水道局の説明は非常に分かりやすく、頑張っていることは確かです。

しかし、これほどの公共性を、民間企業に求めることが、そもそも困難なのではないでしょうか?



※参考@
・水道局独自の調査は公開されていない模様(2017年3月16日現在)。
・内閣府資料
「フランス・英国の水道分野における官民連携制度と事例の最新動向につい 2016年8月」
http://www8.cao.go.jp/pfi/pfi_jouhou/houkoku/report/pdf/h28kaigai_suidou.pdf


<この質疑の動画はこちらから>
http://www.gikai-web.jp/moviefile/w_h29/20170313kousu2.html
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