Reclaiming Public Water Global Strategy Seminar(公共の水を取り戻すグローバル戦略セミナー)に参加するため、ブリュッセルに来ています。
報告はのちほどにして、案内文を以下に貼付けておきます。
(堀内あおい)
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2010年初頭に、リクレーミング・パブリック・ウォーター(RPW、公共の水を取り戻す)ネットワークは、グローバルな水が抱える困難と人々を中心に据えた解決策に関する国際セミナーを開催します(2010年2月1日-3日、ブリュッセル)。RPWネットワークが焦点を定めているのは、水への人権をすべての人にとって実践可能な現実のものとするために、人々を中心に据えた民主的な公的管理を推進することです。このセミナーは、すべての人に安全で安価な水と衛生サービスを保障するために、グローバルな水危機への対処として人々を中心に据えた民主的な反応を議論します。参加者はそれぞれ、水供給を向上させ、人々の積極的な参加によって水管理を行なうための知識と経験を持ち寄ります。水管理の民主化には様々な形式があり、それに加えて私たちは、効果的な水管理に関する地域での組織的能力を向上させるための公営水企業同士の連携といった具体的な方法についても話し合います(パブリック・パブリック・パートナーシップ、PUP、公公連携)。
RPWネットワークは近年、資金提供側の政府に対して、公的水管理を向上させる効果的な方法としてPUPを推進するよう提言活動を行なってきました。主要な成果は、南側(インド、ラテンアメリカなど)とヨーロッパでみられました。このセミナーはPUPを含む前進的な公的水管理への政府の支援をどのようにまとめあげ、拡大して行くのかについての戦略を練る重要な機会です。
国連によるグローバル・ウォーター・オペレイター・パートナーシップ・アライアンス(GWOPA、グローバル水事業者連携同盟)は、水事業者間で非営利での相互支援を構築しようという目的で設置されたマルチ・ステークホルダーによるグローバルなイニシアティブです。RPWネットワークは運営委員として市民社会を代表して参加しています。GWOPAのプロセスはいまだに不安定な段階にあり、2006年の開始時より目指されていた目標に到達するためには市民社会の強力な関与が必要とされています。ブリュッセルでのセミナーは、ネットワークがGWOPAのプロセスにどのように効果的に貢献できるかを明らかにする重要な機会です。その目的は、明確な共同戦略と具体的な行動計画を作り出すことです。
RPWネットワークはこれまで、(周辺を含む)都市部の水サービスに主に焦点を当ててきました。それは、ここが商品化と私営化の主戦場となっているからです。この焦点は、農村部の水問題(コミュニティーによる管理の強調や、伝統的な水システムの復活)や水資源を巡る闘争を含むようにますます拡大しています。セミナーでは、水のキャンペーンを守るために、特別な焦点を当てるかどうかに関わらず、これらの分野のすべてを扱い、必要不可欠な天然資源である水を包括的に見るビジョンを共有します。また、グローバル・コモンズ(共有財)としての水というビジョンをどのように実際的にキャンペーンとして進めて行くかについても模索されます。
2005年秋に初めて開催されたセミナーは、キャンペーン主導者、コミュニティーのウォーター・アクティビスト、公共水事業、労働組合員がお互いから学び、研究やキャンメーン、他の共同作業を戦略化し、お互いに協力関係を築き、南側と北側で連携するための場になることでしょう。会議の成果は今後の参考のために、また国際的に広められます。
背景:
過去5年に渡って、RPWネットワークは「いかにして公共の水システム機能を向上させるか」について議論を進めてきました。これはすべての人に清潔な水と衛生を保障するために決定的に重要な要因です。水の貧困を克服するために、世界中の数多くの国で行なわれている計画と管理への積極的な市民参加に基づく、公共の水システム改革の成功例に学ぶことは決定的に重要だと考えます。この10〜15年の間に、地域コミュニティーと公共事業体が最貧困層への水と衛生を改善するために新たな手法を導入するというポジティヴな傾向が見られます。特徴的なのは、ブラジルの参加型公共予算や、ラテンアメリカの多くの国やアフリカ諸国で行なわれているコミュニティーが管理する水供給、タミルナドゥ(インド)の地方水管理の民主化など、いくつか言及するだけでもこれだけあります。
RPWネットワークは、資金提供国(そして先進国の)政府に、この傾向をしっかりと受け止めるよう提言活動を強力に行なってきました。世界の90%以上の飲料水が公的機関によって供給されている事実を考えると、すべての人に水と衛生を届けるために、こうした機関には決定的な役割があります。それゆえ、ここ数年のネットワークの中心的な焦点は、パブリック・パブリック・パートナーシップ(PUPs)を提言し、広め、非営利ベースで公的水事業者を連携させ、管理上および技術上の能力を強化することでした。これらのパートナーシップは、南側および北側の事業体からの公的水道管理者の専門知識を共有するという革新的で実践的な方法です。これらの事業体はパートナーシップによって恩恵を受けます。私たちは、PUPをガバナンス・レベルでの政策手法としてだけでなく、自分たち自身で行動する能力を向上させるための運動のツールとしても推進しています。重要なことは、RPWネットワークのビジョンにおける「パブリック(公)」とは、公的機関だけを意味するのではない、ということです。PUPプロジェクトにおける積極的な市民参加が、最貧困層への水サービス改善を持続的に保障するために決定的に重要なのです。市民社会組織やコミュニティー・グループ、そして労働組合の役割は、公共事業隊の説明責任と応答責任を確かなものにするために重要なのです。開発援助資金をPUPや他の公共目的のアプローチに充てるよう数年にわたって継続的に提言して来たことで、2009年には特筆すべき成果がありました。新たなACP-EUウォーター・ファシリティーを通して、これらのパートナーシップ・プロジェクトを支援するための十分な資金を、EU援助基金から来年得られることになったのです。この会議は、公共水事業体がいかにして公共サービスの倫理を強化し、PUPを発展させるために積極的な役割を果たすことができるかを話し合う場所になることでしょう。
2008年に、RPWネットワークは地域のパートナーと共同で水に関する地域セミナーを開催しました。ブリュッセル、コチャバンバ(ボリビア)、チェンナイ(インド)、すなわち、ヨーロッパ、アメリカ大陸、アジアでのセミナーが成功したのです。それぞれの地域でのプロセスは異なった方法とダイナミクスで進んでいきました。ラテン・アメリカでは「プラットフォーム・フォー・パブリック・アンド・コミュニティー・コーポレーション・イン・アメリカス」がセミナーの具体的成果として設立されました。このプラットフォームは、地域のおける事業体とコミュニティー・グループの間でのパブリック・コミュニティー・パートナーシップが構築され、印象的な前進を見せています。Red Vidaのような正式なネットワークはアジアには存在しませんが、チェンナイでの会議は、水管理改革を行なうグループをつなげることに成功し、それに続く重要な活動がすでになされています。アフリカ・ウォーター・ネットワーク(2007年設立)は大陸内の21カ国からメンバーが集結しています。市民社会活動家たちが水の貧困を和らげるために団結する地域プラットフォームという重要な役割を果たしています。2010年2月のグローバル・セミナーでは、これらの地域プロセスでの進展を共有し、お互いに学び合いつつ、これらの地域での進展を活気のあるグローバルなダイナミクスへと融合させて行く機会になるでしょう。セミナーはまた、水の私営化に対する地域でのオルタナティヴという起こりつつある新たな事例を共有し、また、これらから学ぶ場ともなるでしょう。
私たちたちは、このセミナーを、フランス・リベルテによって2月4日と5日にパリで開催される水サービスの再公営化に関する会議と関連づけて(また、密接なコーディネーションのもとで)開催することを提案します。この会議は、パリの水が再び公共の手に戻されたことを祝福し、水道公社であるオー・ド・パリとフランスの市民社会による再公営化のビジョンと政略を学ぶことができます。フランス・リベルテはまた、次の世界水フォーラム(マルセイユ、2012年3月)に向けて市民の運動を議論するきっかけになるということも思案しています。世界水フォーラムに向けてどのように運動して行くかという議論とあり得る戦略はパリで話し合われます。それゆえ、ブリュッセルのセミナーでは、プログラムの中にこれらの重要な議論は含まれません。
目的:RPWネットワークが動きはじめて5年が経ち、このグローバル・セミナーでは、
1)私営化へのオルタナティヴを推進するというRPWネットワークの共同作業と成果を評価する。
2)パブリック・パブリック・パートナーシップや参加型コミュニティー水プロジェクト、再公営化、水事業体の民主的改革などの勃興しつつあるオルタナティヴについて、その経験と視野を効果的に交換する場所を作り出す。
3)グローバルな制度発展や新たな困難を分析する
-言論と政策を、私営化と商品化ではない方向へ修正するのにどの程度成功したか
-ネットワークが起こりつつある機会に参加したときに発生する新たな役割や課題、リスクは何か
-地域および国レベルで、政策プロセスに市民社会連合が影響を与えることのできる政治的機会はどこか
4)次の数年間でどのような戦略を持つべきかを決定する - 他のテーマや地域のネットワークとどのように融合するのかを探る
5)ネットワークのダイナミクスとネットワークをつなぐメカニズムを再構築する
戦略について、セミナーには三つの具体的な優先課題があります。RPWネットワークは、ミレニアム開発目標を達成するための鍵として公共の水の解決策への認識が高まって来ていることに大きく貢献してきました。この認識とは、EU(開発援助)と国連(水事業者連携)レベルで具体的な政策変更へと向けられています。ブリュッセルのセミナーは、RPWネットワークを次の段階へと発展させるために、これらの達成を融合し拡大させるかのついて戦略を練る重要な機会です。三つ目の主要な目的は、ネットワークのビジョンと行動の中に、広い水資源の問題をより強く組み込むということです。これには、水をグローバル・コモンズ(共有財)として扱うという強力なビジョンをキャンペーンの中にどのように取り入れるかということも含まれます。
期待される成果:
・ネットワークの次の段階のために、新たに深められ統合されたビジョンと分析
・次の2〜3年間での共通の戦略およびGWOPAに対するグローバルな提言活動やEUその他の資金提供者に対する援助政策への提言などを含む、具体的な共同作業
・パブリック・パブリック・パートナーシップのような具体的なイニシアティヴを参加者のなかで連携させる
・南アメリカ地域でのポジティヴな経験に基づくパブリック・パブリック・パートナーシップを推進するために、地域プラットフォーラムを作り出す契機を増加させる
・研究、提言活動、その他の活動をグローバルなレベルでコーディネートするための新たな参加
・コーディネーションやファシリテーション・メカニズムを含むRPWネットワークのためのワーキング・モデルに関する具体的な合意
プロセス:
私たちは、プログラム策定にあたって、多様なアイディアを十分取り入れるために組織委員会(OC)を結成しました。そして、参加者の渡航資金を用意したり、旅費助成金の優先順位を決めたりするイニシアティヴを取りました。組織委員会の最初の仕事は、プログラムのテーマに沿って、ワーキング・グループ(WG)を提案することでした。テーマ別のWGはそれぞれの議論を発展させ、準備を行ないます。WGがどのように準備するかへの助言はOCが行ないます。私たちは、ネットワークの作業部会を設立します。この作業部会の役割は、セミナーを越えてRPWネットワークのファシリテーションとコーディネーションに関する提案を行なうことです。ネットワーク作業部会は3日目に最終版が出されるRPWネットワークの宣言ドラフトをコーディネートします。宣言の初稿は事前に用意されますが、最終版は3日間のセミナー中に行なわれる議論と合意を反映しなければなりません。さらに、私たちはセミナーの「プロセス・ファシリテーター」も置きます。プロセス・ファシリテーターは、セミナーが計画通りに進むよう務め、必要ならば修正を施し、ギャップがあれば埋めることになります。この役割はネットワーク作業部会と共同でなされることでしょう。これらのチームは地域代表のバランスを考慮する必要があります。
(翻訳:AMネット 堀内葵)
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