【大阪市水道民営化・市会での議論B】
「水道事業の経営形態見直しについて〜水道民営化を推進する唯一の会派、維新の質疑から」#水道民営化
【大阪市水道民営化・市会での議論】
@「水道法改正での制度」と「現行プラン」と、どう違うのか?
http://am-net.seesaa.net/article/447934673.html
A「これまでの水道統合協議は、どのような経過で進んできたのか?維新へのブーメラン」
http://am-net.seesaa.net/article/448019152.html
平成29年3月13日交通水道委員会では、経営形態見直しについて、以下2人の市議が質疑されました。
杉山幹人委員(東淀川区選出:維新 副委員長)
武 直樹委員(生野区選出:OSAKAいくの 会派代表者)
まずは、「水道民営化」を推進してきた唯一の会派、維新の杉山市議から見ていきます。
<以下、市会での議論の概要>
【経営形態見直しについて】
杉山:(これまでの議論で、水道民営化の現行プランに対する)市民の誤解・不安・反対意見について、そのような懸念には及ばないと確認できた。
(水道法改正内容は)自治体サイドからの要望もあり、市に事業認可を残すことで、大災害など不測の事態に際し、水道運営に対する市の公共的役割や責任を担保することがねらいと考える。
一方、運営会社が事業認可を取得する、大阪市の現行プランは、
水道事業の公共性を確保する点は、優先度の高い価値観として、既に十分考慮された形になっているものと理解しているが、その点について局の見解は?
局:(公開資料に記載済みの、これまで通りの答弁)
水道事業は、市民生活に密接に関わる事業。水道事業の公共性については、引き続き確保していくことを大前提として、制度設計を進めてきた。
新たに設立する運営会社:国から事業認可を得た水道事業者として、平常時の事業運営については全面的に責任を負い、運営は、市との実施契約や要求水準に従う。
市に設置するモニタリング部署:履行をチェックするとともに、必要があれば、運営会社に対し、業務改善等の指示を行う。
水道料金:現在の料金水準をそのまま、上限として条例で定める。運営会社は、自らの裁量だけで値上げをすることはできない。
市との協議や常設する外部有識者機関の意見具申等を踏まえるとともに、最終的には、議会の議決を要する。
平常時は運営会社が責任を負うが、地震等の大規模災害により、国庫補助の対象となるような水道施設の損壊が生じた場合には、市は水道施設の所有者として、主体的に施設の復旧等、必要な措置を講ずることとしているなど、今回の経営形態見直しプランにおいては、水道事業の持つ極めて高い公共性に鑑み、市の果たすべき役割、責任等についても、詳細に定めている。
杉山:事業の公共性を確保するという点では、すでに十分留意したプランになっている。
【海外事例について】
杉山:これまで、フランスやドイツ、イギリスでの、特に失敗事例といわれるものを具体的に取り上げてきた。
今回、局として、改めて、海外事例について詳細な検証を進めた、その検証結果について、現在の市の経営形態見直しプランとの比較等も含めて、局の見解は?
局:昨年8月の内閣府の調査を参考に、当局としても独自に、外部専門家への調査委託も行い、主に、フランスのパリ市やドイツのベルリン市、イングランド ウェールズ地方の事例について、詳細に検証。
パリ市・ベルリン市は「再公営化」と言われる事例。
両市に共通する背景に水道料金の上昇への市民の不満。
加えてパリ市は事業会社への管理監督業務を、事業会社にも出資している民間事業者に委譲。
監督する側・される側が利益相反の関係に。
ベルリン市は、市と民間事業者の間で非公開の協定が締結、民間事業者に高い利益率を保証していたことなど。
イングランド事例。
事業の公共性を確保するため、国により事業会社に対する管理・監督を行う組織が設置(オフワット)、料金の規制や経営モニタリングを実施。
市のプランでは、運営会社による事業運営について、客観性、透明性の確保に努める。
杉山:つまり、パリ市・ベルリン市の失敗した理由を研究し、そうならないように、また、イギリスのオフワットもうまくいっているいい事例として、取り入れればいい。
現行プランは、日本で先行事例のない初めてのケース。
国の成長戦略に、大阪市は名指しされており、国との協議・調整も完了。税負担の軽減要望も前向きな回答を得ている。
実際、厚労省の担当に「大阪市が汗をかけることはまだ何か残っているのか?水道局ができることはまだあるのか」と聞いたら、大阪市はよく勉強している。他検討中の自治体と比較しても進んでおり、大阪市のできることはない、と褒められた。
つまり、後は議会で懸念事項を詰めることしか残されていない。
現行プランは、クリアすべき点はすべてクリアされていると理解している。局の見解は?
局:現行プランは先行事例がなく、懸念等、関係省庁と一つ一つクリアにしてきた。
例えば、災害復旧時の国庫補助については、公営と同様にその対象となる
法人税等の新たな負担の軽減措置を要望し、日本再興戦略の中で「交付金や補助金による措置等によって、新たな負担感を最大限なくす仕組みの導入を検討する」と前向きかつ具体的に明記された。
これまでの市会での議論等を踏まえ、運営会社の人材確保に資するため、事業期間の延長も可能など修正をしてきた。
局として、考えられる課題解消に向け、最大限務めている。
杉山:本当に水道局は頑張ってくれている。
水道料金が減少し続ける厳しい経営環境の中、市民の大切なライフラインである水道を、将来にわたり持続・安定させていくためには、水道事業において特に留意すべき「公共性」は損なうことなく、さらなる運営基盤の強化、効率化を図ることが不可欠。
運営権制度を活用した経営形態の見直しは、これらの課題をクリアする極めて有効な手法であり、わが会派としては、以前から申し上げているとおり、市民メリットの実現を図るため、できるだけ早期に、議会での賛同を。
<ここまで>
(コメント)
▽「懸念に及ばないと確認できた」と 冒頭、 杉山市議は言われました。
しかし、これまでの市議会での議論や公開されている資料を、いくら見ても懸念は募るばかりです。
▽例えば、市に設置する「モニタリング部署」。
現場をなくした職員が、どうやってモニタリングするのか?
そもそも、大阪市が作るという運営会社への要求水準自体、いつまで作成できるのか?非常に疑問です。
▽「事業の公共性を確保」
十分に留意されたといいますが、民間マインドを持つ=ビジネスの論理で動く、ということ。
公共性と利益が同じ方向であればいいのですが、常にそうではありません。
公営企業であれば、水道で得た利益はすべて水道のために使われますが、民間会社になれば、株主 配当・ 利益の確保が必要になります。
例えば「節水」。
限りある水資源のため、「節水シール」で市民に節水を促す場面はよく見られます。しかし、民間会社からすれば、売り上げが下がること。
例えば「漏水への対応」。
漏水は貴重な水資源であり市民生活にも影響するため、 さまざまな調査や工事を、かなりのコストをかけて行っています。
「漏水対策に使うコスト」と「漏水で失う利益」のどちらが大きいのか?
「未然の漏水対応するより、事故が起こってから対応する方が安いのでは?」といった、 そろばんをはじくことになるのではないでしょうか。
▽水道料金の本当の問題。「将来、値上げを断れるのか?」
民間委託会社に対し「そんなんまだいらん」「高すぎる」と、コストダウンさせるのはよくあること。
それができるのは現場を知ればこそ、ですが、現場を知る大阪市の職員は、民営化すれば将来いなくなります。
現場を持たない大阪市が、運営会社からの値上げ要求を本当に断れるのか?断る根拠を持てるのか?
海外事例でも民営化後、水道料金が高騰するケースは多く、公営の今よりも料金が高騰するのではないかと心配です。
※参考:水道民営化で、逆に「水道料金があがる」不安
https://www.facebook.com/amnetosaka/photos/a.355876991117947.76346.355377027834610/1087767437928895/?type=3&theater
▽海外での失敗した理由を研究し、対応しているから大丈夫?
現行プランは、日本で先行事例のない初めてのケースです。
しかし海外では似たような事例が数多く存在します。
海外では失敗ばかりでも、大阪市だけは成功する…?
民営化し、ビジネスマインドを持つことが、水道に適しているのか?
公共性と利益の相矛盾するものを、本当に将来にわたって、公共性が担保できるのか?
しかも、公共性を担保する主体の大阪市が、都構想で、なくなるかもしれないのに…?
▽税負担の軽減措置
今回、上下分離方式で、大阪市が資産を持つことで固定資産税は不要ですが、民営化すると、当然、法人税がかかります。
現在、大阪市は政府に対し、法人税の免除を要請しており、
「交付金や補助金による措置等によって、新たな負担感を最大限なくす仕組みの導入を検討する、と前向きかつ具体的に明記された。」
とあります。
しかし、民営化された日本郵政は法人税を支払っています。
税の公平性の観点からも、「未来永劫、水道の運営会社だけ、交付金や補助金などの措置を受ける」ことが、本当に可能なのでしょうか?
公営企業であれば不要の法人税は、国・大阪府など、多くが大阪市外に流出することになります。
▽水道料金の改定は?
杉山市議自身が
「水道料金が減少し続ける厳しい経営環境の中…」と言われています。
言われる通り、今後の人口減少や節水を考慮すれば、水道料金収入は、このままだと下がると予想されます。
一方、通常の民間会社であれば、まずは「売り上げの増加」を考えますが、「民営化でコストダウン」ばかりが議論の中心となるのは、なぜなのでしょうか?
実は、大阪市の水道料金設定は、98%の世帯が、「水の原価」より安く、水を買っています。
大阪市はすでに大都市で一番水道料金が安く、大阪府内でも一番安い基準。
他都市では値上げする自治体もでていますが、大阪市では、20年間値上げされていません。
--水道を民営化せねばならないほど、経営環境が悪化する…。
そうであれば、将来世代のためにも、これほど安い、原価割れの水道料金システムを続けてもいいのか。
料金値上げありきではなく、今の課題・懸念を解決するにはどのような形が最適なのか。
議案提出以降、維新の市議は
「極めて有効な手法」「市民メリットの実現を図るため早期実現を」
と言いますが、本当に、それ以外の手法、それぞれのメリットデメリットをきちんと検証したのか、非常に疑問です。
(ちなみに、料金改定した場合の、収支シミュレーションはされていません。)
※参考:大阪市水道民営化すれば、「市民負担が軽くなる?」
https://www.facebook.com/amnetosaka/photos/a.355876991117947.76346.355377027834610/1084644201574552/?type=3&theater
▽そもそも、競争原理や、経営の自由度を高めることが民営化のメリットのはずです。
しかし地域独占の水道は、競争がありません。
公共性の高い、命の水を維持しようとすると、どうしても自由度が低くなります。
大阪市水道局の説明は非常に分かりやすく、頑張っていることは確かです。
しかし、これほどの公共性を、民間企業に求めることが、そもそも困難なのではないでしょうか?
※参考@
・水道局独自の調査は公開されていない模様(2017年3月16日現在)。
・内閣府資料
「フランス・英国の水道分野における官民連携制度と事例の最新動向につい 2016年8月」
http://www8.cao.go.jp/pfi/pfi_jouhou/houkoku/report/pdf/h28kaigai_suidou.pdf
<この質疑の動画はこちらから>
http://www.gikai-web.jp/moviefile/w_h29/20170313kousu2.html
2017年03月16日
【大阪市水道民営化・市会での議論A】「これまでの水道統合協議は、どのような経過で進んできたのか?維新へのブーメラン」#水道民営化 #水道法改正
【大阪市水道民営化・市会での議論@】※「水道法改正での制度」と「現行プラン」と、どう違うのか?
【大阪市水道民営化・市会での議論A】「これまでの水道統合協議は、どのような経過で進んできたのか?」
大阪知事に橋下氏就任、2008年以降始まった水道事業の府市統合協議。
現在は吉村市長提案の水道民営化の現行プランが、大阪市会で議論されています。
直近の話題として、「水道事業の府域一元化」をめぐり、竹山市長・吉村市長の「企業団との統合」への発言、「(企業団の)水道事業を大阪府に戻したい」という松井知事の発言も出ており、複雑なものになってきました。
松井知事の言うように「水道事業を大阪府に戻す」ことは可能なのか?
これまでの大阪市の水道事業の議論・経緯はどうだったのか?
平成29年3月9日交通水道委員会において、多賀谷俊史委員(住吉区選出:自民党)の質疑で、その整理がされています。
<以下、市会での議論の概要>
【第1期:橋下知事・平松市長時代】
多賀谷:副首都推進本部会議などで、松井知事、竹山市長が水道の府市統合について発言している。
当時の橋下知事と平松市長の間での水道統合協議が、なぜ実現しなかったのか、その経緯は?
局:平成20年2月〜22年2月:当時の大阪府水道部と大阪市水道局と統合協議を行った。
大阪市の提案は、コンセッション型の指定管理者制度。
「府に資産や用水供給料金の決定権を残したまま、
府の用水事業そのものを、大阪市が受託する」もの。
平成21年9月:当時の橋下知事と平松市長でいったん合意。
しかし、
・合意した指定管理者制度への府議会の関与の形骸化
・府内42市町村の意見反映の担保
などの意見から、42市町村の理解が得られず。
平成22年1月:府内42市町村の首長会議で、指定管理者制度を選択せず、「企業団方式」を選択。
平成23年4月:府の用水共有事業を承継し、府営水道事業は廃止。
府内42市町村での「大阪広域水道企業団」が設立、竹山市長が企業長に就任。
多賀谷:橋下知事と平松市長でいったん合意した案が、どうしてダメになったか。
大阪市が何かしたように言われるが、知事も了解しており、それは違う。
大阪市は協力する立場だが、市町村と直接契約し、広域行政として所管している大阪府が、第一義的な説明責任があり、大阪府に責任がある。
橋下知事が当時、42市町村をまとめきれなかったのが原因。
【第2期:松井知事・橋下市長時代】
多賀谷:その後、橋下市長が、企業団と大阪市の水道事業を統合する方針をだしたが、実現せず。この経過は?
局:平成24年3月以降、企業団と42市町村で協議を重ね、統合案について平成25年4月、大阪市含む府内43市町村の首長会議で承認。
大阪市会で統合案の議案提出するも、「市民にメリットがない」と、平成24年5月否決。
主な懸念事項
・市水道局の資産を、全て企業団に無償譲渡
・市域水道事業会計と企業団の用水供給事業会計の分離と、本市の水道料金維持が、制度的に担保されていない
・統合後における企業団議会の定数37名のうち、本市配分枠が7名と少ない
・企業団が市水道局の技能職員及び外郭団体を引き受けない
・統合後の水ビジネスの推進が明確でない
・本市以外の市町村と企業団との統合について期限を切らず、府域一水道の促進につながらない
府内43市町村での統合案と、市会との隔たりがあり、企業団との統合協議を一旦中止。
【第3期:松井知事・吉村市長時代】
多賀谷:その後、運営権制度の活用に舵を切り、現在に至っている。(※下記補足参照)
現行プランには、運営会社が府内の市町村からの業務を受託する「運営の一元化」も目指していくとある。
【松井知事の直近の発言を踏まえて〜企業団の解散〜】
多賀谷:「用水事業を府に戻したい」と、松井知事が発言。どのような手続きが必要か。
局:
@一部事務組合である大阪広域水道企業団の解散手続き
大阪府による用水供給事業の開始の手続き。
A大阪広域水道企業団、その構成団体である42市町村、及び大阪府の間で、解散後の財産処分や企業団職員の処遇など、事業承継に関する事項を定める(想定)
B地方自治法に基づき、企業団の構成団体である42 市町村すべての議会の議決
C大阪府議会において、大阪府における用水供給事業の設置条例を制定し、併せて広域的水道整備計画の変更
D水道法に基づき、厚生労働大臣による企業団としての事業廃止 許可及び、大阪府への事業開始認可
多賀谷:42 市町村すべての議会の議決が必要。松井知事のいう「水道事業を府に戻す」のは、現実的でない。
【副首都推進本部会議での直近の議論を踏まえて〜府域一水道〜】
多賀谷:これまでの経緯を踏まえ、副首都推進本部会議での直近の議論から。
企業団の竹山市長が「府域一水道実現のため、水道事業統合を再検討してほしい」と発言。
これに対し、吉村市長は「かつて否決されたものと、同じもので再度やっても無理」と発言★。
その通りだ。
都構想も、前の案と同じでは無理。吉村市長自身が同じことを言っている。
また、松井知事は「竹山市長が企業団を一つにまとめないと(ダメ)」
「大阪府は水道部を企業団に渡したので、水道をコーディネートする権限がない」と言っているが、本当にそうか?
局:府営水道が廃止され、市町村と直接契約関係はないが、府域水道を把握する部署はあると聞いている。
(なぜか職員が言いよどむ。多賀谷委員は「事前通知したのに」と)
多賀谷:府域水道の事業認可するのは大阪府。
森友と同じく、権限がないと言いながら、本当はある。
竹山市長に責任を押し付けている。
<ここまで>
(コメント)
▽「水道を、大阪府に戻したい」という松井知事の言葉にどれほど現実味があるのか?
2016年末、副首都推進本部会議(※参考)で松井知事は、
「まずは企業団という形に駒を進めたけど、今となっては一元化に向けては、やっぱり一歩あそこでとまっといたほうがよかったなと。
今やったらできるんでね。だからあれ企業団から返してもらわれへんかな、もう。
…
企業団に渡して、あのとき渡さんかったらよかったというのをずっと思うんでね。」
と発言しています。
「今やったらできる」という発言も、この答弁で「現実的にほぼ不可能」であることがあきらかになりました。
「今となっては、あそこで止まっといたらよかった」
「あの時渡さんかったらよかった」
と今さら言われても、戻せないものは戻せません。
▽囲み取材でも、松井知事は
「今の企業団、竹山さんやる気ない。(前のプランのままの)竹山さんの案☆では、大阪市内の水道料金上がる形になる。大阪市民が納得しないし、議会も通らない。
そんな無理難題で言うなら、やる気がないということ。やる気ないなら大阪府に戻してもらいたい。今ならできる」
旨、発言しています。
しかし、42市町村の自治体は、水道料金・自己水源・資産状況等々、まったく状況が違います。そもそも、そんな簡単に統合できるわけがなく、竹山市長への批判は的外れと言わざるを得ません。
そもそも、第一義的な責任をあった、橋下知事自身が説得できなかった。(上記の区分けでの、第1期)
つまり、「橋下知事がやるといったのに、出来なかったこと」を、竹山市長のやる気の問題にすり替え、人のせいにしている、と言わざるを得ません。
堺市長選挙を睨んで、政局に使いたいがためではないか?と懸念します。
▽大阪市は全国の大都市で水道料金が安く、大阪府内でも一番安い基準。
竹山市長の案がどうこう言う前に、
府域一水道によって、大阪市以外の大阪府内の料金が下がることはあり得ても、
「大阪市の水道料金が上がらない案」は、現実的に可能なのか、そもそも疑問です。
▽竹山市長の「府域一水道実現のために、水道事業統合の再検討」への発言に対し、
松井知事が「前のプランのままだでは通らない。無理筋だ」☆
吉村市長が「かつて否決されたものと、同じもので再度やっても無理」★
と発言。(あれ…?ブーメランでは?)
これに対し、多賀谷市議は
「大阪市民にメリットがないからつぶれた話で、その通り」
「良いことを言われている。しかし、否決された都構想も同じこと。前と同じプランでは通らない。」
と指摘しました。
▽どんな水道が市民にとって、より良いものなのか。
選挙や政局に惑わされず、簡単に戻せないもの、なくては生きていけない重要な公共財だからこそ、もっと慎重に考えるべきです。
(※第3期の経過の概要補足)
平成25年6月大阪市戦略会議で「水道事業の民営化の検討」が発表
平成26年4月「水道事業民営化基本方針案」提示(パブコメ実施で反対意見が圧倒的多数)11月「実施プラン案」提示
平成27年8月「修正実施プラン案」が提示
平成28年2月吉村市長が「大阪市水道事業及び工業用水道事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例案」を提出
平成29年3月現在、継続審議中
※参考
副首都推進本部会議≪第7回議事録≫
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/27077/00237658/281227_gijiroku.pdf
<この質疑の動画はこちらから>
http://www.gikai-web.jp/moviefile/w_h29/20170309kousu3.html
2017年03月14日
【大阪市水道民営化・市会での議論】「水道法改正での制度」と「現行プラン」と、どう違うのか?#水道民営化 #水道法改正
【大阪市水道民営化・市会での議論】
「水道法改正での制度」と「現行プラン」と、どう違うのか?
今国会で議論されている「水道法改正法案」。
3月7日に閣議決定されましたが、詳細はいまだ不明です。
そんな中、平成29年3月9日交通水道委員会において、福田武洋委員(旭区選出:自民党会派代表者)の質疑が行われました。
「水道法改正での制度」と、「大阪市の水道民営化の現行プラン」と、どう違うのか?
<以下、市会での議論の概要>
福田:水道法改正の仕組みの概要を
局:今回の法改正では、地方公共団体が水道事業者としての位置づけを維持しつつ、厚生労働大臣の許可を受けて、水道施設の運営権を民間事業者に設定できる仕組みを導入
・厚生労働大臣の許可の申請
地方公共団体である水道事業者が実施計画書を提出し、
厚生労働大臣は、許可基準に適合していると認め許可
・実施計画書への記載事項
許可の対象とする施設や事業内容、運営権の存続期間のほか、事業の適正性や継続性を確保するための措置などは法律で定め、
更に省令でその他の事項や提出書類を定める
・許可基準
事業計画が確実かつ合理的であること、利用料金が要件に合致するかなどが法律で定め、
これらの基準適用に必要な技術的細目は、省令で定める
福田:つまり、市の事業認可をなくし、民間事業者に移すのが大阪市の現行プラン。
厚労省の認可を受け、自治体に事業認可を残すのが改正案。
市の責任・国の関与などはどう違ってくるか。
局:
【現行プラン】
水道事業者としての責任&国の関与:運営会社
要求水準達成・経営状況:市のモニタリング部署がチェック
水道料金改定:市・市会
災害時等:リスク分担を定め、市が主体的な役割を果たし、持続性の担保に責任を持つ仕組み
【改正案】
水道法上の最終責任:市
水道事業の全体方針の決定・全体管理:市
国の関与:市と運営会社双方
市に残すべき業務:個別の契約で、具体的に定める
福田:水道法改正法案が出されたばかり。
国会での審議・法案成立後に出る省令・ガイドラインを踏まえ精査する必要がある。
<ここまで>
(コメント)
災害時などの非常時やいざという時、将来世代への担保は、
「大阪市が主体的な役割を果たす」そうですが、
「大阪都構想」が実現し「大阪市がなくなった場合」はどうなるのでしょうか?
いざという時に真っ先に困るのが水。
将来にわたって安全で安価な水が「当たり前」でなくては困ります。
「自治体からの要望があったとはいえ、国自身も水道は、やはり公的関与をより残した形での官民連携だと感じる」と、福田市議も指摘。
報道でも「水道民営化」をやりやすくするための水道法改正と言われていますが、大阪市の現行の水道民営化プランは、公的関与を残さない形であり、そのさらに上を行っている、と言えます。
しかし、「公的関与があれば、民間の事業体でいいのか?」という疑問が残ります。
いずれのプランも通常の運営は民間事業者が行うが、「最終的な責任は市が負担」する形。
そもそも通常の運営をしない行政が、いざというときに、ノウハウ・人材はどうするのでしょうか?
どうやって責任を取るのでしょう?(…お金?)
いま議論されている官民連携の手法は「利益は民間に。リスクは行政に」と批判をうけているものです。
TPP以降、TiSA(新サービス貿易協定)など、他の貿易交渉も進んでおり、公共サービスは狙われています。
しかも、ラチェット条項やISDSで「後戻りが非常に困難」です。
民営化(の方向)へ行けば、短期的にはコストダウンするかもしれません。
例えて言えば「目の前の小銭を拾っている間に、後ろから札束を盗まれる」ことになりはしないのか、心配でなりません。
<この質疑の動画はこちらから>
http://www.gikai-web.jp/moviefile/w_h29/20170309kousu2.html
「水道法改正での制度」と「現行プラン」と、どう違うのか?
今国会で議論されている「水道法改正法案」。
3月7日に閣議決定されましたが、詳細はいまだ不明です。
そんな中、平成29年3月9日交通水道委員会において、福田武洋委員(旭区選出:自民党会派代表者)の質疑が行われました。
「水道法改正での制度」と、「大阪市の水道民営化の現行プラン」と、どう違うのか?
<以下、市会での議論の概要>
福田:水道法改正の仕組みの概要を
局:今回の法改正では、地方公共団体が水道事業者としての位置づけを維持しつつ、厚生労働大臣の許可を受けて、水道施設の運営権を民間事業者に設定できる仕組みを導入
・厚生労働大臣の許可の申請
地方公共団体である水道事業者が実施計画書を提出し、
厚生労働大臣は、許可基準に適合していると認め許可
・実施計画書への記載事項
許可の対象とする施設や事業内容、運営権の存続期間のほか、事業の適正性や継続性を確保するための措置などは法律で定め、
更に省令でその他の事項や提出書類を定める
・許可基準
事業計画が確実かつ合理的であること、利用料金が要件に合致するかなどが法律で定め、
これらの基準適用に必要な技術的細目は、省令で定める
福田:つまり、市の事業認可をなくし、民間事業者に移すのが大阪市の現行プラン。
厚労省の認可を受け、自治体に事業認可を残すのが改正案。
市の責任・国の関与などはどう違ってくるか。
局:
【現行プラン】
水道事業者としての責任&国の関与:運営会社
要求水準達成・経営状況:市のモニタリング部署がチェック
水道料金改定:市・市会
災害時等:リスク分担を定め、市が主体的な役割を果たし、持続性の担保に責任を持つ仕組み
【改正案】
水道法上の最終責任:市
水道事業の全体方針の決定・全体管理:市
国の関与:市と運営会社双方
市に残すべき業務:個別の契約で、具体的に定める
福田:水道法改正法案が出されたばかり。
国会での審議・法案成立後に出る省令・ガイドラインを踏まえ精査する必要がある。
<ここまで>
(コメント)
災害時などの非常時やいざという時、将来世代への担保は、
「大阪市が主体的な役割を果たす」そうですが、
「大阪都構想」が実現し「大阪市がなくなった場合」はどうなるのでしょうか?
いざという時に真っ先に困るのが水。
将来にわたって安全で安価な水が「当たり前」でなくては困ります。
「自治体からの要望があったとはいえ、国自身も水道は、やはり公的関与をより残した形での官民連携だと感じる」と、福田市議も指摘。
報道でも「水道民営化」をやりやすくするための水道法改正と言われていますが、大阪市の現行の水道民営化プランは、公的関与を残さない形であり、そのさらに上を行っている、と言えます。
しかし、「公的関与があれば、民間の事業体でいいのか?」という疑問が残ります。
いずれのプランも通常の運営は民間事業者が行うが、「最終的な責任は市が負担」する形。
そもそも通常の運営をしない行政が、いざというときに、ノウハウ・人材はどうするのでしょうか?
どうやって責任を取るのでしょう?(…お金?)
いま議論されている官民連携の手法は「利益は民間に。リスクは行政に」と批判をうけているものです。
TPP以降、TiSA(新サービス貿易協定)など、他の貿易交渉も進んでおり、公共サービスは狙われています。
しかも、ラチェット条項やISDSで「後戻りが非常に困難」です。
民営化(の方向)へ行けば、短期的にはコストダウンするかもしれません。
例えて言えば「目の前の小銭を拾っている間に、後ろから札束を盗まれる」ことになりはしないのか、心配でなりません。
<この質疑の動画はこちらから>
http://www.gikai-web.jp/moviefile/w_h29/20170309kousu2.html
2017年02月16日
大阪市水道民営化プランは、この2・3月市会で結論の見込み。『大阪市の「水道民営化」「民間委託」を考える』
大阪市の水道も地下鉄・バスも、今は「みんなの共有財産」。
まちづくり、人の移動、命、健康…全てに関わる、大切な事業ですが、
@「事業単体で採算性」を考えることが、果たして適切なのか?
A民営化、株式会社化することで、営利目的の事業体になる道に進んでもいいのか。
B市民に還元されていた利益を、民間会社のものにしてもいいのか。
C問題解決には程遠いやり方でも、「スピード感をもって進める」ことを優先すべきなのか?
大阪市会・交通水道委員会で継続審議となっている「水道民営化」プラン。
2・3月議会が招集され、地下鉄民営化と共に審議されることになります。
現在の「水道民営化プラン」は、この2・3月市会での結論が出る見込み。しっかり最後まで注視する必要があります。
以下、先日シンポジウムでの配布テキストです。
2・3月市会に向けて、大阪市の「水道民営化」を考える
1.大阪市の水道の現状
@大都市で「水道料金が全国一、安い」(20年間値上げなし)
A「小口(一般家庭)」の単価の方が安い。
よく、同じライフラインとして比較される電気・ガスは使うほど単価が安くなり、大口が有利。
※日本水道協会資料より抜粋要約
多くの水道事業体が「一般家庭が安くなる」料金制度(逓増制)を採用する理由』
→「家庭用料金を低く抑えるため」
「水の浪費・水需要を抑制するため」
「合理的な水利用の促進のため」
「大量に使用するほど施設に負担がかかるため」
Bここ数年、年間100〜140億円超、H14年度以降もずっと黒字(高度浄水処理導入以降)。水道局収支シミュレーションで、今後24年間黒字見込み
C大阪市水道局の技術は全国的にもピカイチ。企業団、災害時も他自治体の頼りの存在
D技能職員はここ10年新規採用がなく、技術職も幹部のみ。大阪市の水道技術を支える職員の欠員状況が続き、現場が疲弊。加えて民間委託が進み、技術継承が困難。
2.将来世代に負担を先送りしないために「水道民営化?」
@市政改革プランの改革の柱「官民連携の推進」=PPPは国際的に批判される手法
A90年代、民営化された水道が失敗だったと「再公営化」が世界の潮流。
多国籍水企業の本拠地パリ市を筆頭に、フランス中心に少なくとも世界で235事例
⇒民営化失敗→公営に戻したいがコストが大変→それでも公営に戻した方が得、と判断されている。
3.大阪市の水道民営化プランの矛盾
@大阪市・海外事例のコスト削減の中身は、ほぼ「人件費」。民営化で、仕事は減らない。
不安定・低賃金労働者が増えるのが効率化?
A推進会派は維新のみ。
維新市議「大阪市が公共性等を担保するから大丈夫」と繰返すが、同時に、「担保する大阪市をなくす」動き。
4.「民間委託」は「効率が良い」のか?〜水道に限らず大阪市で進む非公務員化〜
@単年度契約で、毎年契約事務が発生
A事業者が変更の都度、職員が教えねばならない
B特に慣れるまでの期間、フォローは、職員がせねばならない(責任を負うのは行政)
C民間に現場を任せると、職員のノウハウの喪失のおそれ(行政のチェック能力喪失)
D長年の修理対応等の蓄積・ノウハウが喪失、購入コスト増大の可能性
E市会のチェックが困難
F災害時対応をどうするのか
⇒直営比率の高い大阪市が大都市で水道料金が一番安い=直営のほうがコストが安いのでは?
⇒何を民間委託すれば効率化されるか、もっと精査すべきでは?
⇒現場を知らない職員ばかり=さらに「机上の空論」へ。「市民に近い行政」がさらに遠ざかる。
まちづくり、人の移動、命、健康…全てに関わる、大切な事業ですが、
@「事業単体で採算性」を考えることが、果たして適切なのか?
A民営化、株式会社化することで、営利目的の事業体になる道に進んでもいいのか。
B市民に還元されていた利益を、民間会社のものにしてもいいのか。
C問題解決には程遠いやり方でも、「スピード感をもって進める」ことを優先すべきなのか?
大阪市会・交通水道委員会で継続審議となっている「水道民営化」プラン。
2・3月議会が招集され、地下鉄民営化と共に審議されることになります。
現在の「水道民営化プラン」は、この2・3月市会での結論が出る見込み。しっかり最後まで注視する必要があります。
以下、先日シンポジウムでの配布テキストです。
2・3月市会に向けて、大阪市の「水道民営化」を考える
1.大阪市の水道の現状
@大都市で「水道料金が全国一、安い」(20年間値上げなし)
A「小口(一般家庭)」の単価の方が安い。
よく、同じライフラインとして比較される電気・ガスは使うほど単価が安くなり、大口が有利。
※日本水道協会資料より抜粋要約
多くの水道事業体が「一般家庭が安くなる」料金制度(逓増制)を採用する理由』
→「家庭用料金を低く抑えるため」
「水の浪費・水需要を抑制するため」
「合理的な水利用の促進のため」
「大量に使用するほど施設に負担がかかるため」
Bここ数年、年間100〜140億円超、H14年度以降もずっと黒字(高度浄水処理導入以降)。水道局収支シミュレーションで、今後24年間黒字見込み
C大阪市水道局の技術は全国的にもピカイチ。企業団、災害時も他自治体の頼りの存在
D技能職員はここ10年新規採用がなく、技術職も幹部のみ。大阪市の水道技術を支える職員の欠員状況が続き、現場が疲弊。加えて民間委託が進み、技術継承が困難。
2.将来世代に負担を先送りしないために「水道民営化?」
@市政改革プランの改革の柱「官民連携の推進」=PPPは国際的に批判される手法
A90年代、民営化された水道が失敗だったと「再公営化」が世界の潮流。
多国籍水企業の本拠地パリ市を筆頭に、フランス中心に少なくとも世界で235事例
⇒民営化失敗→公営に戻したいがコストが大変→それでも公営に戻した方が得、と判断されている。
3.大阪市の水道民営化プランの矛盾
@大阪市・海外事例のコスト削減の中身は、ほぼ「人件費」。民営化で、仕事は減らない。
不安定・低賃金労働者が増えるのが効率化?
A推進会派は維新のみ。
維新市議「大阪市が公共性等を担保するから大丈夫」と繰返すが、同時に、「担保する大阪市をなくす」動き。
4.「民間委託」は「効率が良い」のか?〜水道に限らず大阪市で進む非公務員化〜
@単年度契約で、毎年契約事務が発生
A事業者が変更の都度、職員が教えねばならない
B特に慣れるまでの期間、フォローは、職員がせねばならない(責任を負うのは行政)
C民間に現場を任せると、職員のノウハウの喪失のおそれ(行政のチェック能力喪失)
D長年の修理対応等の蓄積・ノウハウが喪失、購入コスト増大の可能性
E市会のチェックが困難
F災害時対応をどうするのか
⇒直営比率の高い大阪市が大都市で水道料金が一番安い=直営のほうがコストが安いのでは?
⇒何を民間委託すれば効率化されるか、もっと精査すべきでは?
⇒現場を知らない職員ばかり=さらに「机上の空論」へ。「市民に近い行政」がさらに遠ざかる。
2016年11月26日
奈須りえ氏×岸本聡子氏×神田浩史氏パネルディスカッション「ちょっと待って!その『水道』の民営化〜大阪の水のこれから 公共の可能性〜」開催報告
ちょっと待って!その『水道』の民営化〜大阪の水のこれから 公共の可能性〜」開催報告
東京都大田区議の奈須りえさんとオランダのNGO「トランスナショナル研究所(TNI)」の岸本聡子さん、さらにAMネット理事の神田浩史をコーディネーターに加えたパネルディスカッションの様子をお伝えします。
文責 AMネット 事務局
■講演1.「民営化でどうなる?公共の可能性は?」≪奈須りえさん≫
http://am-net.seesaa.net/article/444348256.html
■講演2.「より良い公営へ〜最新海外レポート」≪岸本聡子さん≫
http://am-net.seesaa.net/article/444348316.html
■パネルディスカッション(以下敬称略)
神田−−後半のパネルディスカッションは、会場からの質問を元に進めて行きたいと思います。
水道事業の民営化については、現政権下で成長戦略にも盛り込まれており、推進していこうという動きがあります。それと、現在進んでいるTPPやTiSA(新サービス貿易協定)の流れをつなげてみたときに、どのようなリスクが考えられるでしょうか。
奈須−−国内で行われている規制緩和と違い、TPPやTiSAが実施されると、ラチェット条項によって、いったん規制緩和されてしまった民営化はあと戻りできない、再公営化できないという状況が生まれてしまいます。さらにISDS条項によって、企業が見込んでいた収益を得ることができなかった場合も、企業が国家を相手に訴えることや損害賠償を請求することもできるようになってしまいます。
いくら大阪市が、水道事業を行う企業に様々な縛りを設けても、TPPが実施されれば、その縛り自体が機能しなくなる°ーれがあるのです。
岸本−−アルゼンチンで18の水道民営化事業が行われ、そのうち9つの事業が再国有化されました。そのうち6つが国際調停に持ち込まれて、全てアルゼンチン側が負けています。
さらに最近は、「国際紛争調停ビジネス」が広がっています。企業が海外投資を行い、うまくいかなかった場合に、弁護士事務所が企業と組んで訴訟に持ち込み、莫大な損害賠償を勝ち取ろうということを行っています。
そうしたことを背景に、ISDSにからむ国際紛争調停の数が、飛躍的に伸びています。日本がこうした訴訟の対象になるということも考えなければなりません。
神田−−大阪市がこのような時期に、簡単に民営化を進めようとしているのは、とても危険だと言えます。
一方で、国や自治体が自ら民営化を進めるのではなく、市民も知らないうちにIMFなどによって民営化が進められてしまうケースもあります。
岸本−−IMFの介入による民営化政策は、1つのパッケージとなっています。しかも、そういったことは昔の話だけではなく、現在も続いています。
例えばギリシャやスペイン、イタリアなどヨーロッパの債務国がヨーロッパ中央銀行、IMF、債権国などによって、半ば強制的に公的資産の売却を進められてしまうといった状況が生じています。
神田−−財政難に陥った政府が、財政支援の見返りに公的資産の売却、民営化を迫られるというケースは至るところで見受けられます。
もう1つ、現在の状況で考えておかないといけない論点に「人口減少」があります。人口減少を前提とした水道事業の見直しでも、民営化やあるいは広域化といったことがあり、大阪では都構想や府市の水道事業統合などの話も出ました。
奈須−−民営化によるコスト削減が達成できたとしてもその中身は、実際には非正規雇用などで人件費を削減しただけで、質の向上も望めないといったものかもしれません。
広域化についても、いったい適正規模がどれくらいなのかという基準も定かではありません。ニースの場合のように、給水人口が60万人程度であれば適正かもしれませんが、270万人の大阪市が、これ以上広域化して、本当に効率的になるのか、あるいは意思決定の問題はどうなのか、そういったことが、まだまだ不明確であり、多くの問題を抱えています。
これまで広域化で提示されてきた仕組みは、広域連合や一部事務組合など、私たちが直接選挙で選んだ人ではない人たちが、意思決定する仕組みです。民営化の問題で問われているのは、民主主義そのものなのです。
神田−−日本で民主的統治を考える上で、どのような仕組みが求められるのか、あるいはそれに適した事例はあるのだろうかと考えたときに、興味深い事例があります。それは岩手県の矢巾町での取り組みです。ここでは、水道事業の見直しのために、徹底した情報公開と住民主体、住民参加のワークショップを積み重ねています。
また、全国的に見れば、流域の中での水道事業の連携をどう高めていくのか、といったことも興味深い取り組みだと言えます。
大阪のような大きな都市で、水道の質を高めるためにはどうすれば良いのか。「公営」か「民営」かといった二者択一ではなく、現行の公営がベストで民営化はダメということでもなく、もっと幅広い議論が必要です。最後にお二人に意見をお聞きして締めくくりたいと思います。
奈須−−例えば「広域で効率的な経営」と「住民関与がきちんと担保されるガバナンスのある統治機構」、あるいは、少しぐらい非効率的でも住民の監視の目がちゃんと届くのが良いのか、少しくらい監視の目が行き届かなくても経済性を求めるのか、本来そういったところまできちんと考えることが、水道民営化を考える上で必要だと思います。
公務員の給料が高いとか、非効率だとかいう一面的な情報ばかりが表面化していますが、私たちはもっと大切な問題が隠されていることに気づかなければなりません。いかに必要な情報を市民に伝えていくかが重要です。今日の集会もその貴重な一歩だと思います。
岸本−−民主的な統治というものを考えたときに、選挙に行かない人が半分近くもいるのが現実で、果たして水道事業にどれだけの人が関与したいと思うのか、必要な情報が公開されたとしても、どれだけの人がそれを欲するのかという問題があります。こうしたことを考えたときに、水道の問題としてとらえるだけでは、なかなか解決策を見出すのは難しく限界があると思います。
こうした現実を踏まえた上で、民主的統治をどうやって実現していけばよいのか、今そういったことを考える上で、面白いことがスペインで起こっています。
街角や広場で集まった人たちの声が政治に反映されるようなことが実際に起きているのです。そうなったのは、若者の失業率が40%とか50%とか、そういう極端な状況が起きて、大規模なデモが続き、それでも自分たちの声を本当に反映してくれる政治が行われない失望の中で、自分たち自身の政党を、と実際につくられたのが「ポデモス」です。この党は、わずか数年で国政において第3党にまで躍進しています。
水道民営化の問題は、民主主義の根幹にかかわる問題でもあります。私たちは地道な活動を続けるだけでなく、気運をしっかりとつかみ取ることが大事です。ポデモスの広がりは、そういったことも表していると思います。
神田−−「民主化」、「民主的な統治」の重要性が、今日のお二人の話の中で、何度も出てきました。そして、それは皆さんと一緒に築いていくものだということ、また、そのためのヒントも数多く出して頂きました。是非、このことを活かして一緒に実現していきましょう。■

東京都大田区議の奈須りえさんとオランダのNGO「トランスナショナル研究所(TNI)」の岸本聡子さん、さらにAMネット理事の神田浩史をコーディネーターに加えたパネルディスカッションの様子をお伝えします。
文責 AMネット 事務局
■講演1.「民営化でどうなる?公共の可能性は?」≪奈須りえさん≫
http://am-net.seesaa.net/article/444348256.html
■講演2.「より良い公営へ〜最新海外レポート」≪岸本聡子さん≫
http://am-net.seesaa.net/article/444348316.html
■パネルディスカッション(以下敬称略)
神田−−後半のパネルディスカッションは、会場からの質問を元に進めて行きたいと思います。
水道事業の民営化については、現政権下で成長戦略にも盛り込まれており、推進していこうという動きがあります。それと、現在進んでいるTPPやTiSA(新サービス貿易協定)の流れをつなげてみたときに、どのようなリスクが考えられるでしょうか。
奈須−−国内で行われている規制緩和と違い、TPPやTiSAが実施されると、ラチェット条項によって、いったん規制緩和されてしまった民営化はあと戻りできない、再公営化できないという状況が生まれてしまいます。さらにISDS条項によって、企業が見込んでいた収益を得ることができなかった場合も、企業が国家を相手に訴えることや損害賠償を請求することもできるようになってしまいます。
いくら大阪市が、水道事業を行う企業に様々な縛りを設けても、TPPが実施されれば、その縛り自体が機能しなくなる°ーれがあるのです。
岸本−−アルゼンチンで18の水道民営化事業が行われ、そのうち9つの事業が再国有化されました。そのうち6つが国際調停に持ち込まれて、全てアルゼンチン側が負けています。
さらに最近は、「国際紛争調停ビジネス」が広がっています。企業が海外投資を行い、うまくいかなかった場合に、弁護士事務所が企業と組んで訴訟に持ち込み、莫大な損害賠償を勝ち取ろうということを行っています。
そうしたことを背景に、ISDSにからむ国際紛争調停の数が、飛躍的に伸びています。日本がこうした訴訟の対象になるということも考えなければなりません。
神田−−大阪市がこのような時期に、簡単に民営化を進めようとしているのは、とても危険だと言えます。
一方で、国や自治体が自ら民営化を進めるのではなく、市民も知らないうちにIMFなどによって民営化が進められてしまうケースもあります。
岸本−−IMFの介入による民営化政策は、1つのパッケージとなっています。しかも、そういったことは昔の話だけではなく、現在も続いています。
例えばギリシャやスペイン、イタリアなどヨーロッパの債務国がヨーロッパ中央銀行、IMF、債権国などによって、半ば強制的に公的資産の売却を進められてしまうといった状況が生じています。
神田−−財政難に陥った政府が、財政支援の見返りに公的資産の売却、民営化を迫られるというケースは至るところで見受けられます。
もう1つ、現在の状況で考えておかないといけない論点に「人口減少」があります。人口減少を前提とした水道事業の見直しでも、民営化やあるいは広域化といったことがあり、大阪では都構想や府市の水道事業統合などの話も出ました。
奈須−−民営化によるコスト削減が達成できたとしてもその中身は、実際には非正規雇用などで人件費を削減しただけで、質の向上も望めないといったものかもしれません。
広域化についても、いったい適正規模がどれくらいなのかという基準も定かではありません。ニースの場合のように、給水人口が60万人程度であれば適正かもしれませんが、270万人の大阪市が、これ以上広域化して、本当に効率的になるのか、あるいは意思決定の問題はどうなのか、そういったことが、まだまだ不明確であり、多くの問題を抱えています。
これまで広域化で提示されてきた仕組みは、広域連合や一部事務組合など、私たちが直接選挙で選んだ人ではない人たちが、意思決定する仕組みです。民営化の問題で問われているのは、民主主義そのものなのです。
神田−−日本で民主的統治を考える上で、どのような仕組みが求められるのか、あるいはそれに適した事例はあるのだろうかと考えたときに、興味深い事例があります。それは岩手県の矢巾町での取り組みです。ここでは、水道事業の見直しのために、徹底した情報公開と住民主体、住民参加のワークショップを積み重ねています。
また、全国的に見れば、流域の中での水道事業の連携をどう高めていくのか、といったことも興味深い取り組みだと言えます。
大阪のような大きな都市で、水道の質を高めるためにはどうすれば良いのか。「公営」か「民営」かといった二者択一ではなく、現行の公営がベストで民営化はダメということでもなく、もっと幅広い議論が必要です。最後にお二人に意見をお聞きして締めくくりたいと思います。
奈須−−例えば「広域で効率的な経営」と「住民関与がきちんと担保されるガバナンスのある統治機構」、あるいは、少しぐらい非効率的でも住民の監視の目がちゃんと届くのが良いのか、少しくらい監視の目が行き届かなくても経済性を求めるのか、本来そういったところまできちんと考えることが、水道民営化を考える上で必要だと思います。
公務員の給料が高いとか、非効率だとかいう一面的な情報ばかりが表面化していますが、私たちはもっと大切な問題が隠されていることに気づかなければなりません。いかに必要な情報を市民に伝えていくかが重要です。今日の集会もその貴重な一歩だと思います。
岸本−−民主的な統治というものを考えたときに、選挙に行かない人が半分近くもいるのが現実で、果たして水道事業にどれだけの人が関与したいと思うのか、必要な情報が公開されたとしても、どれだけの人がそれを欲するのかという問題があります。こうしたことを考えたときに、水道の問題としてとらえるだけでは、なかなか解決策を見出すのは難しく限界があると思います。
こうした現実を踏まえた上で、民主的統治をどうやって実現していけばよいのか、今そういったことを考える上で、面白いことがスペインで起こっています。
街角や広場で集まった人たちの声が政治に反映されるようなことが実際に起きているのです。そうなったのは、若者の失業率が40%とか50%とか、そういう極端な状況が起きて、大規模なデモが続き、それでも自分たちの声を本当に反映してくれる政治が行われない失望の中で、自分たち自身の政党を、と実際につくられたのが「ポデモス」です。この党は、わずか数年で国政において第3党にまで躍進しています。
水道民営化の問題は、民主主義の根幹にかかわる問題でもあります。私たちは地道な活動を続けるだけでなく、気運をしっかりとつかみ取ることが大事です。ポデモスの広がりは、そういったことも表していると思います。
神田−−「民主化」、「民主的な統治」の重要性が、今日のお二人の話の中で、何度も出てきました。そして、それは皆さんと一緒に築いていくものだということ、また、そのためのヒントも数多く出して頂きました。是非、このことを活かして一緒に実現していきましょう。■
2016年11月25日
「より良い公営へ〜最新海外レポート」≪岸本聡子さん≫「ちょっと待って!その『水道』の民営化〜大阪の水のこれから 公共の可能性〜」開催報告
「ちょっと待って!その『水道』の民営化〜大阪の水のこれから 公共の可能性〜」開催報告
文責 AMネット 事務局
■講演2.「より良い公営へ〜最新海外レポート」
≪岸本聡子さん≫
本日は、国際的な視点も含めて議論の素材を提供できればと思っています。「民営化」「再公営化」さらに「公営」について考えるきっかけになればと思います。
国際機関でも民営化を疑問視
世界銀行は、公共事業の民営化という新自由主義に基づく政策を展開し続けてきました。しかし、その一方で、最近は民営化がうまくいっていないのではないか≠ニいう調査報告も行っています。
世界銀行は、2014年に442件の官民パートナーシップ(PPP:民間委託、指定管理者制度、PFI、民営化など)の検証を行い、そのうち「貧困対策に効果あり」としたのは9件しかなかったとしています。
また、国連経済社会局でも官民パートナーシップという枠組みが2030年の持続可能な開発目標に合致しているか≠ニいう検証を行い、「水」「道路」「エネルギー」「交通」など、効率的なサービスを供給するために導入されたにも関わらず、それに失敗している≠ニの結論を出しています。
国連機関や世界銀行は、もともと民営化推進の立場であるにもかかわらず、このようなレポートを発表していることは、大きな変化の現れであり、世界中で官民パートナーシップの失敗が無視できなくなってきていることを表しています。
再公営化は世界的趨勢
再公営化の動きは、2000年の時点では、たった2例しかなかったのですが、15年経ってその数は235にも膨らんでいます。しかも実際の再公営化は、この数字よりもさらに多いとことは確実です。
一方、再公営化したらそれで良い成果が出るのか、民主的な統治が行われるのか、と言えば必ずしもそうとばかりは言えません。実際のところ、理想的な住民参加や透明性確保がなされていると言えるのは、むしろ少数であり、運営や所有だけが移行したというケースも少なくありません。
しかし、こうした活動によって議会や市民参加が促進され、活発な議論を通して民主的運営が行われるきっかけになったことは、大いに注目すべきことだと思います。
公公ネットワーク
フランスやスペインでは、公営企業がネットワーク作りを始めています。民営化の波を食い止めるためには、公営企業間の知恵や資源を結集して対抗していかなければならないからです。
例えばニースというフランス第5の都市で水道事業が最近再公営化され、先に再公営化したパリやグルノーブルが支援したという実例もあります。
ニースは、地理的に80%が山間地です。ニースに流れるバール川流域の49の市町村に適正にサービスを提供し続けるには、各自治体が民間企業と個別に契約している状態では、十分に対応しきれないというのが最大の理由となり、流域間の公的な連帯を作るために再公営が行われました。これは自治体間の公公パートナーシップが再公営化を支援できるということを示すものです。
「民営化」ではなく「民主化」を!
再公営化を考える上で、民主的な統治はとても重要です。公営でも民間でも透明性や効率性を高め、最低限の金額でより高いサービスを提供するための手段として、市民と自治体がいっしょに会社を作ろうという動きが進んでいます。
市民と自治体でつくったロンドンのエネルギー供給会社では、水道や電気料金を払えない貧困層の人々のために、貧困層でも支払い可能で、しかも自然エネルギーによる電力を供給するという提案が行われています。
これは市議会側からの発案ですが、市民側からも民主主義を公営企業のなかで、どう確立するのかという視点での提案も行われています。このロンドンの例は、新しいビジョン、そして本当の意味での公共を考えさせてくれるものです。
「民営化ではなく、民主化を」といった議論が大切です。これからも、そういった議論を皆さんと重ねていきたいと思います。
文責 AMネット 事務局
■講演2.「より良い公営へ〜最新海外レポート」
≪岸本聡子さん≫
本日は、国際的な視点も含めて議論の素材を提供できればと思っています。「民営化」「再公営化」さらに「公営」について考えるきっかけになればと思います。
国際機関でも民営化を疑問視
世界銀行は、公共事業の民営化という新自由主義に基づく政策を展開し続けてきました。しかし、その一方で、最近は民営化がうまくいっていないのではないか≠ニいう調査報告も行っています。
世界銀行は、2014年に442件の官民パートナーシップ(PPP:民間委託、指定管理者制度、PFI、民営化など)の検証を行い、そのうち「貧困対策に効果あり」としたのは9件しかなかったとしています。
また、国連経済社会局でも官民パートナーシップという枠組みが2030年の持続可能な開発目標に合致しているか≠ニいう検証を行い、「水」「道路」「エネルギー」「交通」など、効率的なサービスを供給するために導入されたにも関わらず、それに失敗している≠ニの結論を出しています。
国連機関や世界銀行は、もともと民営化推進の立場であるにもかかわらず、このようなレポートを発表していることは、大きな変化の現れであり、世界中で官民パートナーシップの失敗が無視できなくなってきていることを表しています。
再公営化は世界的趨勢
再公営化の動きは、2000年の時点では、たった2例しかなかったのですが、15年経ってその数は235にも膨らんでいます。しかも実際の再公営化は、この数字よりもさらに多いとことは確実です。
一方、再公営化したらそれで良い成果が出るのか、民主的な統治が行われるのか、と言えば必ずしもそうとばかりは言えません。実際のところ、理想的な住民参加や透明性確保がなされていると言えるのは、むしろ少数であり、運営や所有だけが移行したというケースも少なくありません。
しかし、こうした活動によって議会や市民参加が促進され、活発な議論を通して民主的運営が行われるきっかけになったことは、大いに注目すべきことだと思います。
公公ネットワーク
フランスやスペインでは、公営企業がネットワーク作りを始めています。民営化の波を食い止めるためには、公営企業間の知恵や資源を結集して対抗していかなければならないからです。
例えばニースというフランス第5の都市で水道事業が最近再公営化され、先に再公営化したパリやグルノーブルが支援したという実例もあります。
ニースは、地理的に80%が山間地です。ニースに流れるバール川流域の49の市町村に適正にサービスを提供し続けるには、各自治体が民間企業と個別に契約している状態では、十分に対応しきれないというのが最大の理由となり、流域間の公的な連帯を作るために再公営が行われました。これは自治体間の公公パートナーシップが再公営化を支援できるということを示すものです。
「民営化」ではなく「民主化」を!
再公営化を考える上で、民主的な統治はとても重要です。公営でも民間でも透明性や効率性を高め、最低限の金額でより高いサービスを提供するための手段として、市民と自治体がいっしょに会社を作ろうという動きが進んでいます。
市民と自治体でつくったロンドンのエネルギー供給会社では、水道や電気料金を払えない貧困層の人々のために、貧困層でも支払い可能で、しかも自然エネルギーによる電力を供給するという提案が行われています。
これは市議会側からの発案ですが、市民側からも民主主義を公営企業のなかで、どう確立するのかという視点での提案も行われています。このロンドンの例は、新しいビジョン、そして本当の意味での公共を考えさせてくれるものです。
「民営化ではなく、民主化を」といった議論が大切です。これからも、そういった議論を皆さんと重ねていきたいと思います。
2016年11月24日
「民営化でどうなる?公共の可能性は?」≪奈須りえさん≫ 「ちょっと待って!その『水道』の民営化〜大阪の水のこれから 公共の可能性〜」開催報告
「ちょっと待って!その『水道』の民営化〜大阪の水のこれから 公共の可能性〜」開催報告
文責 AMネット 事務局
現在、大阪市では水道民営化案が議会に提出され、民営化に向けた動きが進んでいます。こうした中、7月16日に大阪市の「ヴィアーレ大阪」で、シンポジウム「ちょっと待って!その『水道』の民営化〜大阪の水のこれから 公共の可能性〜」をAMネットなど市民団体の主催により開催しました。
シンポジウムでは、東京都大田区議の奈須りえさんとオランダのNGO「トランスナショナル研究所」の岸本聡子さんによる講演、さらにAMネット理事の神田浩史をコーディネーターに加えたパネルディスカッションが行われ、参加者も250人を超え、このテーマに対する注目の高さを示しました。【以下シンポジウムの概要】
■講演1.「民営化でどうなる?公共の可能性は?」
≪奈須りえさん≫
公共サービスで重要なことは
一般的に民営化のメリットとしては、「価格の低下」や「サービスの向上」が言われています。しかし、民営化とは「非営利の公共サービスを、営利の経済活動に置き換える」ことです。現在、大阪市が提案している民営化では、たとえ経営の効率化によりコスト削減ができたとしても、それは価格ではなく、株主配当や内部留保などに回される懸念があります。さらに利益を縮小させるようなサービス向上など望めないし、最低限の質の確保にとどまる可能性も高いと思います。
水道に限ったことではなく、公共サービスについては、「質の確保」「適切な価格」「公平・平等・適正な提供」が重要です。
事業の継続性に関しても、経営破たんや大規模災害の時にはどうするかなど、様々な問題があります。さらに、私が気になっているのは、民営化した場合に「地域独占性の弊害」をどう排除していくかということです。水道料金に対する適正かつ有効なチェックをどう働かせることができるのか。現在は、それを議会が担ったり、公務員法による様々な制約の下で行われていますが、民営化すれば、それをどのように担保していくのか…。
大阪市自体も、水道民営化に関していくつかの課題を指摘し「持続性の確保や公共性の担保を維持するためには、市や市会によるガバナンスを確保することが重要」としています。しかしそのためにどうするのか、相当の工夫が必要ですが、その工夫が見られません。
利益は企業に、リスクは市民に?
もう1つ、民営化に関してあまり表面化していませんが「事業に伴うリスクを、誰がどのように負担するのか」という問題があります。水道事業には「急激な物価上昇」や「金利変動」、「法制度リスク」、「不可抗力による遅延」など様々なリスクを伴います。大田区でも「PFI」など、民間の活力を利用した取り組みを行っていますが、現実には事業運営に伴うリスクは、いつも自治体の側が負い、民間事業者はリスクを負わないようになっている≠ニいうのが実情です。
また、公共事業が民営化されても、それを請け負う民間事業者は、公共助成が受けられたり、税制面での優遇措置があったりすることも考えられ、かなり優遇された中で事業を行うことが予想されます。
今回、大阪市が出している提案でもリスクの多くは自治体の側が負う内容になっています。つまり、民間事業者はリスク負担は少なく、何かあった場合には「市」がそして「市民」が税金などのかたちで負担しなければならない仕組みとなっているのです。
こうした状況下で、毎日使い続ける水を経済活動に組み入れることは、企業にとっては必ずもうかる美味しい仕組みがつくられる半面、リスクは最終的に市民が負うことになってしまいます。質の向上や料金の値下げなどは、長い目で見ればどこまで実現できるのか。将来的に、議会のチェックも働かなくなる中で、どうやって「質の確保」「適切な価格」「公平・平等・適正な提供」を担保していくのか、様々な懸念が払拭されない中で、大阪市の水道民営化が進められようとしています。
文責 AMネット 事務局
現在、大阪市では水道民営化案が議会に提出され、民営化に向けた動きが進んでいます。こうした中、7月16日に大阪市の「ヴィアーレ大阪」で、シンポジウム「ちょっと待って!その『水道』の民営化〜大阪の水のこれから 公共の可能性〜」をAMネットなど市民団体の主催により開催しました。
シンポジウムでは、東京都大田区議の奈須りえさんとオランダのNGO「トランスナショナル研究所」の岸本聡子さんによる講演、さらにAMネット理事の神田浩史をコーディネーターに加えたパネルディスカッションが行われ、参加者も250人を超え、このテーマに対する注目の高さを示しました。【以下シンポジウムの概要】
■講演1.「民営化でどうなる?公共の可能性は?」
≪奈須りえさん≫
公共サービスで重要なことは
一般的に民営化のメリットとしては、「価格の低下」や「サービスの向上」が言われています。しかし、民営化とは「非営利の公共サービスを、営利の経済活動に置き換える」ことです。現在、大阪市が提案している民営化では、たとえ経営の効率化によりコスト削減ができたとしても、それは価格ではなく、株主配当や内部留保などに回される懸念があります。さらに利益を縮小させるようなサービス向上など望めないし、最低限の質の確保にとどまる可能性も高いと思います。
水道に限ったことではなく、公共サービスについては、「質の確保」「適切な価格」「公平・平等・適正な提供」が重要です。
事業の継続性に関しても、経営破たんや大規模災害の時にはどうするかなど、様々な問題があります。さらに、私が気になっているのは、民営化した場合に「地域独占性の弊害」をどう排除していくかということです。水道料金に対する適正かつ有効なチェックをどう働かせることができるのか。現在は、それを議会が担ったり、公務員法による様々な制約の下で行われていますが、民営化すれば、それをどのように担保していくのか…。
大阪市自体も、水道民営化に関していくつかの課題を指摘し「持続性の確保や公共性の担保を維持するためには、市や市会によるガバナンスを確保することが重要」としています。しかしそのためにどうするのか、相当の工夫が必要ですが、その工夫が見られません。
利益は企業に、リスクは市民に?
もう1つ、民営化に関してあまり表面化していませんが「事業に伴うリスクを、誰がどのように負担するのか」という問題があります。水道事業には「急激な物価上昇」や「金利変動」、「法制度リスク」、「不可抗力による遅延」など様々なリスクを伴います。大田区でも「PFI」など、民間の活力を利用した取り組みを行っていますが、現実には事業運営に伴うリスクは、いつも自治体の側が負い、民間事業者はリスクを負わないようになっている≠ニいうのが実情です。
また、公共事業が民営化されても、それを請け負う民間事業者は、公共助成が受けられたり、税制面での優遇措置があったりすることも考えられ、かなり優遇された中で事業を行うことが予想されます。
今回、大阪市が出している提案でもリスクの多くは自治体の側が負う内容になっています。つまり、民間事業者はリスク負担は少なく、何かあった場合には「市」がそして「市民」が税金などのかたちで負担しなければならない仕組みとなっているのです。
こうした状況下で、毎日使い続ける水を経済活動に組み入れることは、企業にとっては必ずもうかる美味しい仕組みがつくられる半面、リスクは最終的に市民が負うことになってしまいます。質の向上や料金の値下げなどは、長い目で見ればどこまで実現できるのか。将来的に、議会のチェックも働かなくなる中で、どうやって「質の確保」「適切な価格」「公平・平等・適正な提供」を担保していくのか、様々な懸念が払拭されない中で、大阪市の水道民営化が進められようとしています。
2016年09月28日
「大阪の水道を考える市民の会」のパンフレット完成☆街宣9/29・10/13・10/17・11/24夜実施します!
■「大阪の水道を考える市民の会」として市民団体が集まりました
大阪市の水道、公共の役割を考える7/16開催イベント『ちょっと待って!その「水道」の民営化」を機に集まった市民団体で集まりました。
FBページ→https://www.facebook.com/osakawater/
イベント案内→https://www.facebook.com/events/1754002228145562/
◇構成団体:AMネット/しみんマニフェスト大阪UP/大阪を知り・考える市民の会/近畿水問題合同研究会 他
■私たちのパンフレットができました!
コンパクトに大阪市水道局資料からの大阪市の水道の現状、私たちの主張、海外トレンド等々、まとめています。
ぜひご覧ください!
◇パンフレットの無料ダウンロードはこちらから(A4*4枚)
https://drive.google.com/file/d/0Bz4cgaa9CBKLUy1Ld3hNcUF4bGM/edit
■街頭宣伝を行います!
9月29日(木)18:30〜@南森町3番出口
10月13日(木)19:00〜20:00@上新庄
10月17日(月)19:00〜20:00@弁天町
11月14日(月)19:00〜20:00@駒川中野
9月の大阪市会に合わせ、4回予定しています。
1人でも多くの人に、パンフレットをお渡しし、お話ししたい。
配布のお手伝い大歓迎!ぜひお越しください!
■カンパ募集中!
大阪市の水道が民営化されそうなことを、大阪市民に知ってもらうため、大量にパンフレット印刷しています。カンパで私たちの活動を支援お願いします。
郵便振替口座 : 00940−7−107411
口座名称 : AMネット (エーエムネット)
■パンフレット配布お願いします!
お住まいのマンションなど、大阪市民対象にパンフレット配布くださる方、募集中!
AMネットまで連絡いただくと発送します。(恐れ入りますが、発送料負担をお願いします)
■問い合せ先:NPO法人AMネット
2016年07月15日
【記者会見報告】イベントページに14,000view超え!ちょっと待って!その「水道」の民営化
7月13日、大阪市会記者クラブにおいて、記者会見を行いました。
参院選後すぐのタイミングにもかかわらず、日経、朝日、時事他、計6名の記者に参加いただくことができました。
※プレスリリース
http://am-net.seesaa.net/article/439804612.html
まず、これまでの活動報告と、市会で私たちの陳情がとりあげられた議論の概要をお伝えしました。
・私たちのスタンスは、水道の民営化に絶対反対という訳ではなく、「水を公共財として長期的な視点で扱い、安全で安価な水に、誰もがアクセスできる」なら、公営でなくても良い。
ただ、民間会社である以上、営利目的にならざるを得ず、公共財として長期的な視点で扱える事業体を、消去法で考えれば、公営しか残らない。
・すでに海外事例では、「民営化が失敗だった」ともう一度公営に戻す事例が多数。しかし、再公営化も非常にコストがかかり、非常に難しい。それだけの手間とコストをかけても、公営に戻したほうが得だと判断し、実際に公営に戻せた自治体が235事例もある、ということ。
・当初は大阪市100%出資だが、3〜5年以内に株式売却するとあり、民間に放出されると、水道の持続性、公共性に興味を持たない、年金基金などの投資家が主要株主になる可能性がある。
・公営だからすべていいわけではない。
大阪市水道は、世界的に見てもうまくいっている公営水道であることは間違いない。
が、しかし、今がベストなのか?といえば、もっと上を目指すことができるポテンシャルが今はまだ残っている。
・今回の民営化案では、30年で910億円のコスト削減のメリットと言われる。
そのうちの300億円は人件費だが、公務員の人件費はコストだろうか?大阪市には技術があると言われるが、それは職員のノウハウであり、それは大阪市の財産。
近畿内ですでに技術を失ってしまった自治体が多数あると言われる。
そういった自治体を、今なら、大阪市水道局が助けられる可能性がある。大阪市単体で考えていいのか。
・すでに海外で「公共の可能性」を見出している事例を見ると、理事会などの意思決定に市民、市民側有識者などが関わっているケース。
今回7月16日イベントゲストの岸本聡子さんは、まさにその世界の再公営化した事例を見て集めてきた中心人物であり、「公共の可能性」を学ぶイベントを実施したい。
その後の、質疑応答でも闊達な意見交換があり、充実した会見となりました。
当日の議論が非常に楽しみです。ぜひお越しください!
【7/16(土)開催!】ちょっと待って!その「水道」の民営化
〜大阪の水のこれから。公共の可能性 〜世界では235件も再公営化!〜
https://www.facebook.com/events/1754002228145562/
参院選後すぐのタイミングにもかかわらず、日経、朝日、時事他、計6名の記者に参加いただくことができました。
※プレスリリース
http://am-net.seesaa.net/article/439804612.html
まず、これまでの活動報告と、市会で私たちの陳情がとりあげられた議論の概要をお伝えしました。
・私たちのスタンスは、水道の民営化に絶対反対という訳ではなく、「水を公共財として長期的な視点で扱い、安全で安価な水に、誰もがアクセスできる」なら、公営でなくても良い。
ただ、民間会社である以上、営利目的にならざるを得ず、公共財として長期的な視点で扱える事業体を、消去法で考えれば、公営しか残らない。
・すでに海外事例では、「民営化が失敗だった」ともう一度公営に戻す事例が多数。しかし、再公営化も非常にコストがかかり、非常に難しい。それだけの手間とコストをかけても、公営に戻したほうが得だと判断し、実際に公営に戻せた自治体が235事例もある、ということ。
・当初は大阪市100%出資だが、3〜5年以内に株式売却するとあり、民間に放出されると、水道の持続性、公共性に興味を持たない、年金基金などの投資家が主要株主になる可能性がある。
・公営だからすべていいわけではない。
大阪市水道は、世界的に見てもうまくいっている公営水道であることは間違いない。
が、しかし、今がベストなのか?といえば、もっと上を目指すことができるポテンシャルが今はまだ残っている。
・今回の民営化案では、30年で910億円のコスト削減のメリットと言われる。
そのうちの300億円は人件費だが、公務員の人件費はコストだろうか?大阪市には技術があると言われるが、それは職員のノウハウであり、それは大阪市の財産。
近畿内ですでに技術を失ってしまった自治体が多数あると言われる。
そういった自治体を、今なら、大阪市水道局が助けられる可能性がある。大阪市単体で考えていいのか。
・すでに海外で「公共の可能性」を見出している事例を見ると、理事会などの意思決定に市民、市民側有識者などが関わっているケース。
今回7月16日イベントゲストの岸本聡子さんは、まさにその世界の再公営化した事例を見て集めてきた中心人物であり、「公共の可能性」を学ぶイベントを実施したい。
その後の、質疑応答でも闊達な意見交換があり、充実した会見となりました。
当日の議論が非常に楽しみです。ぜひお越しください!
【7/16(土)開催!】ちょっと待って!その「水道」の民営化
〜大阪の水のこれから。公共の可能性 〜世界では235件も再公営化!〜
https://www.facebook.com/events/1754002228145562/
2016年07月07日
【プレスリリース】ちょっと待って!その「水道」の民営化〜大阪の水のこれから。公共の可能性〜世界では235件も再公営化!〜イベント開催のお知らせ
報道各位 プレスリリース
2016年7月7日
イベントページに14,000view超え!
ちょっと待って!その「水道」の民営化
〜大阪の水のこれから。公共の可能性〜世界では235件も再公営化!〜
イベント開催のお知らせ
https://www.facebook.com/events/1754002228145562/
私たちは、「水道事業の民営化」に向けて大阪市議会に議案が提出されたことを懸念し、3月8日大阪市会に対して、「慎重な議論の求める陳情書の提出」を行いました。結果、陳情の内容に対し、おおさか維新はじめ各会派の質疑にも取り上げられました。また、陳情に関するFacebook投稿は7,000view近く、ブログでも500シェアを超え、陳情代表者であるNPO法人AMネットとして過去最高の反響です。
水道民営化は90年代がピーク。すでに今は、「水道民営化は失敗だった」と世界中で「再公営化」が進み、2015年時点で37か国235事業体が再公営化しています。それは途上国のみならず、ドイツ ベルリン市、水メジャー本拠地パリ市でも起こっています。
9月以降の交通水道委員会でも継続して行われる審議に向け、このたび私たちは「水道民営化の何が問題で、再公営化が進んでいるのか」、「再公営化においてなぜ市民が関わることがポイントで、どのように関わっているのか」を学び、世界で見いだされている「新たな公共の可能性」を学ぶイベントを開催します。水問題に関連した投稿はFacebookで注目を集めており、関連投稿はどれも1,000単位でviewが伸びています。
つきましては、下記のとおり、イベント内容及び,今後のアクションについてお知らせする記者会見を開催いたしますので、ご多忙中とは存じますが、ご出席賜わりますようご案内申し上げます。
■記者会見 概要■
◇日時: 2016年7月13日(水)15:30 〜(30分〜1時間程度)
◇場所: 大阪市政記者クラブ
◇出席: 中野雅司(大阪を知り・考える市民の会)、武田かおり(NPO法人AMネット)、他調整中
◇内容: 水道民営化の問題、再公営化、水政策決定への住民参加、市議会&陳情報告、水イベント紹介など
■NPO法人AMネット■
2003年第3回世界水フォーラム以降、「水道民営化」による問題を注視し、海外NGO等と協働してきた。
その他、TPP等の自由貿易、規制緩和等で起こる問題の提起やオルタナティブ提示を行っている。
■本件に関するお問い合わせ先:NPO法人AMネット(担当:武田)
WEB:http://am-net.org/ E-MAIL:amnetosaka【@】yahoo.co.jp(【】を消去してください)
TEL:080-3788-2750【電話番号が変わりました】


2016年7月7日
イベントページに14,000view超え!
ちょっと待って!その「水道」の民営化
〜大阪の水のこれから。公共の可能性〜世界では235件も再公営化!〜
イベント開催のお知らせ
https://www.facebook.com/events/1754002228145562/
私たちは、「水道事業の民営化」に向けて大阪市議会に議案が提出されたことを懸念し、3月8日大阪市会に対して、「慎重な議論の求める陳情書の提出」を行いました。結果、陳情の内容に対し、おおさか維新はじめ各会派の質疑にも取り上げられました。また、陳情に関するFacebook投稿は7,000view近く、ブログでも500シェアを超え、陳情代表者であるNPO法人AMネットとして過去最高の反響です。
水道民営化は90年代がピーク。すでに今は、「水道民営化は失敗だった」と世界中で「再公営化」が進み、2015年時点で37か国235事業体が再公営化しています。それは途上国のみならず、ドイツ ベルリン市、水メジャー本拠地パリ市でも起こっています。
9月以降の交通水道委員会でも継続して行われる審議に向け、このたび私たちは「水道民営化の何が問題で、再公営化が進んでいるのか」、「再公営化においてなぜ市民が関わることがポイントで、どのように関わっているのか」を学び、世界で見いだされている「新たな公共の可能性」を学ぶイベントを開催します。水問題に関連した投稿はFacebookで注目を集めており、関連投稿はどれも1,000単位でviewが伸びています。
つきましては、下記のとおり、イベント内容及び,今後のアクションについてお知らせする記者会見を開催いたしますので、ご多忙中とは存じますが、ご出席賜わりますようご案内申し上げます。
■記者会見 概要■
◇日時: 2016年7月13日(水)15:30 〜(30分〜1時間程度)
◇場所: 大阪市政記者クラブ
◇出席: 中野雅司(大阪を知り・考える市民の会)、武田かおり(NPO法人AMネット)、他調整中
◇内容: 水道民営化の問題、再公営化、水政策決定への住民参加、市議会&陳情報告、水イベント紹介など
■NPO法人AMネット■
2003年第3回世界水フォーラム以降、「水道民営化」による問題を注視し、海外NGO等と協働してきた。
その他、TPP等の自由貿易、規制緩和等で起こる問題の提起やオルタナティブ提示を行っている。
■本件に関するお問い合わせ先:NPO法人AMネット(担当:武田)
WEB:http://am-net.org/ E-MAIL:amnetosaka【@】yahoo.co.jp(【】を消去してください)
TEL:080-3788-2750【電話番号が変わりました】


